『ナチスと闘った劇場』の書評が『西日本ドイツ文学』に掲載されました

『西日本ドイツ文学』33号(日本独文学会西日本支部)に、『ナチスと闘った劇場――精神的国土防衛とチューリヒ劇場の「伝説」』(葉柳和則 編)の書評が掲載されました。評者は福元圭太先生(九州大学教授)です。「本書の最大の功績は, 冷戦が終わる1980年代末まではスイス人なら誰もが意識していたが一―なにせ自宅にも核シェルターがあった一ドイツやオーストリアではほとんど認識されていなかった(407)「精神的国土防衛」が, 20世紀スイス文化全体のマトリックス(母体)となっていることを詳らかにした点にある」

『教室における政治的中立性』の書評が『日本教育新聞』に掲載されました

『日本教育新聞』2021年11月22日号に、ダイアナ・E・ヘス著/渡部竜也、岩崎圭祐、井上昌善監訳『教室における政治的中立性―論争問題を扱うために』の書評が掲載されました。評者は大久保俊輝先生(亜細亜大学特任教授)です。「主権者教育の課題に正面から答える」「政治的中立性が「そんなに単純な話では済まない」ことを指摘しつつ、読者をぐいぐいと引き込む」

『〈障害者〉として社会に参加する』の書評が『霊長類研究』に掲載されました

『霊長類研究』(日本霊長類学会/2021年11月[早期公開版])に、三谷雅純著『〈障害者〉として社会に参加する―生涯学習施設で行うあらゆる人の才能を生かす試み』の書評が掲載されました。評者は田中正之先生(京都市動物園生き物・学び・研究センター)です。「高齢者も含めた生涯教育、障害者も含めたユニバーサルデザインによる教育方法論に関して、客観的に参照できる文献情報を引用した考察を行い、または仮説検証型の実験研究を行った報告が展開され(…)本書のテーマとなっているインクルーシブな社会に対する関心が自分の中で高まった」

『『方法叙説』をめぐる六つの試論』 『Social Development, Culture, and Participation』電子書籍を配信開始しました

『『方法叙説』をめぐる六つの試論』(小林利夫 著/徳永雅 編) 『Social Development, Culture, and Participation』(阪本公美子 著)電子版を配信開始しました。電子書籍は Amazon Kindle、紀伊國屋書店kinoppy、楽天Kobo、Google Play などの各書店でお求めになれます。

『芦田恵之助の教育思想』の書評が『教育学研究』に掲載されました

『教育学研究』第88巻3号(日本教育学会編/2021年9月)に、山田直之著『芦田恵之助の教育思想―とらわれからの解放をめざして』の書評が掲載されました。評者は松橋俊輔先生(弘前学院大学)です。「「承認の態度」によって児童を「とらわれのなさ」へ導こうとする芦田の教育思想が、〈教育〉概念を捉え直す視点として積極的に評価される」

2021年11月刊行予定の書籍

2021年11月に刊行を予定している書籍についてお知らせします。

※記載されている情報は予告なく変更される場合があります、予めご了承ください。

『ともに生きる―ウェルフェア・リングイスティクスと生態学の視点からみることばの教育』
編者:尾辻恵美・熊谷由理・佐藤慎司
A5判並製、304頁、本体3900円
人、ことば、環境を連関する生態系とみなし、個人と社会を豊かに(Welfare)する営みとしての「ことばの教育」を提唱する。

『希望の本質―サミュエル・ジョンソンの思想と文学』
著者:石井善洋(広島修道大学教授)
四六判上製、256頁、本体3500円
イギリス文学史上一時代を画す文壇の巨人サミュエル・ジョンソン。その思想と文学の基本的な構図を解き明かし、希望の本質に迫る。

『心理臨床 セラピストの身体と共感―ダンス/ムーブメントとフェルトセンスの活用』
著者:山田美穂(お茶の水女子大学基幹研究院 准教授)
A5判上製、416頁、定価:4500円+税
身体が感じ、身体を感じ、身体が動き、身体を動かす、身体と身体のかかわりを通じ、心理臨床の実践と豊かな理解に向けた真摯な問い

『漱石論集こゝろのゆくえ』
著者:斉藤恵子(大妻女子大学名誉教授)
四六判上製函入、576頁、本体4500円
ライフワークとして60年間漱石を読み込んできた畢生の論集。漱石はいかに読まれ、論じられてきたのか、その魅力と時代の諸相に迫る。

『野村芳兵衛の教育思想―往相・還相としての「生命信順」と「仲間作り」』
著者:冨澤美千子(横浜美術大学美術学部教授、同大学教職課程主任)
四六判上製、272頁、本体3630円
明治後期から昭和期の教育者・野村芳兵衛の「生命信順」と「仲間作り」による教育の可能性を、宗教的・社会的な影響から考察し描く。

『文学とアダプテーションII―ヨーロッパの古典を読む』
編者:小川公代(上智大学外国語学部教授)、吉村和明(上智大学名誉教授)
四六判上製、520頁、本体3600円
ヨーロッパの古典文学作品に焦点を当て、アダプテーションによって新しい魅力を持ちうることを明らかにする論集。

『戦後日本のコミュニティ・シアター―特別でない「私たち」の演劇』
著者:須川渡(福岡女学院大学准教授)
戦後日本における、演劇に従事しない素人の演劇活動「コミュニティ・シアター」の実態を考察。劇団ぶどう座の「地域演劇」や、占領期の「円形劇場」運動、障害者施設での演劇実践など、多様なコミュニティのなかで繰り広げられる演劇の豊かな在り様を探る。
A5判上製、372頁、本体4500円

『インド ムガル皇帝の肖像―ムガル細密画の光り輝く世界』
著者:宮原辰夫(文教大学教授)
皇帝の回想記や欧州の旅行家・宣教師たちの旅行記を通して細密画を検証し、16~17世紀のムガル皇帝とその一族の栄枯盛衰を描く。
A5判並製、240頁、本体3500円

『ファッションとテクノロジー―英国ヴィクトリア朝ミドルクラスの衣生活の変容』
著者:長谷部寿女士(日本女子大学等非常勤講師)
工業化を遂げた19世紀英国におけるテクノロジーの影響を女性ファッションに見出し、着飾る行為への思考と実践の変容を論じる。
A5判上製、386頁、本体4500円

『親子とは何か』の書評が『図書新聞』に掲載されました

『図書新聞』3519号/2021年11月13日号に、梅津綾子著『親子とは何か―ナイジェリア・ハウサ社会における「里親養育」の民族誌』の書評が掲載されました。評者は松本尚之先生(横浜国立大学教授)です。「画一的な家族の理想像に縛られ子育てが重圧となり、少子化が進む日本社会に生きる我々には、ハウサ社会から学ぶことも多いのではないだろうか」