<男と女の文学論>
舞台・映画・テレビドラマにあらわれた〈男と女〉の文学論。英米文学の研究者が一人の女性として、小説世界の様々な人生を紹介しながら分析・批評する味的エッセイ集!

------目次------
男たち女たち

 究極の愛【嵐が丘】
 型破りなヒーローとヒロイン
       【風と共に去りぬ】
 美しき騎士たち【アーサー王伝説】
 男の美学【華麗なるギャツビー】

男たち
 父の愛を求めて【エデンの東】
 イギリス版坊ちゃん
    【トム・ジョーンズの華麗な冒険】
 破滅への招待【ドリアン・グレイの肖像】
 愛に命を捧ぐ【二都物語】

女たち
 運命に操られ【テス】
 女たちの復讐【大いなる遺産】
 何を求めて旅をするのか【ジェイン・エア】
 たおやかに生きる
    【ワイルドフェル・ホールの住人】

日本図書館協会選定図書




山口弘恵(やまぐち・ひろえ)
武蔵野大学(旧武蔵野女子大学)教授。
1933年中国(旧満州)生まれ。武蔵野女子学院短期大学を経て、法政大学、同大学院修士課程修了。
著書『アン・ブロンテの世界』(開文社出版)、
訳書『ワイルドフェル・ホールの住人』アン・ブロンテ著(みすず書房)ほか。

 

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山口弘恵

2004年5月

ISBN
4861100038

定価
(1800円+税)

A5判
180頁





美貌を武器に男を破滅に追いやる悪魔のような女。好きな女が他の男を愛しているにもかかわらず、身を犠牲にして女の幸せを守ろうとする男。
男と女、男と男、女と女、三角関係…。
人と人とのかかわりは複雑で入りくんでいるが、単純にいかないところがなんとも面白い。

ああ、小説はやっぱり面白い。

本を読まない若い人たちに、舞台や映像から文学の面白さを知ってほしい、という思いで本書は書かれた。挿画は、男っぽく超カッコいい長野亮之介さん。装丁は、春風社装丁室の新人・萩原愛。

男性諸君! 女たちよ! ぜひ読んでくだされ。(武家屋敷ノブコ)




『レプリーク』
(Aug. 2004 Vol.53)

 メリハリもコクもあるけれど、頭でっかちな理屈の汚染だけは見事にしめだしたストーリー。そこに、タカラヅカの舞台がエンターテインメントのお手本と称される一因があるに相違ない。
 本書はタカラヅカの舞台や恋愛映画に豊富な資源を提供してきた英米文学の名篇を取り上げ、肩肘はらずに論じた好著。『嵐が丘』『ドリアン・グレイの肖像』『大いなる遺産』等々の傑作の森から多様な読みを抽き出し、かつタカラヅカの作劇術の秘密にまで迫るという、実にためになる本なのだ。タカラヅカを媒介に、英米文学に親しむ一助ともなれば。それが執筆の動機とはなんとも粋な大学の先生もいたもの。これもまたタカラヅカの魔法の効能というべきか。

(C)春風社 / Shumpusha Publishing