脳髄・体性感覚・内臓感覚を直撃する言葉で現代を予見、未来詩のバイブルとなったボードレール。二極性の魔力を秘めた彼の魂の内奥へと迫る野心作。

サルトルさえ解明できなかったボードレールの宗教意識に肉薄する。言葉の意味的側面(精神)と音的側面(肉体)を用語使用頻度数のデータを基に詳細に考察。原典はプレイアード版全集最新版に依拠。




中堀 浩和 (なかぼり・
ひろかず)
甲南女子大学文学部フランス文学科教授
著訳書:『フランス文学を学ぶ人のために』(共著)世界思想社。『フランス わが愛 ― フランス学への一つの試み』青山社、S・ドゥマルケ『ベルリオーズ』(共訳)音楽之友社。


 

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中堀浩和

2001年3月

ISBN
4921146233

定価
(3333円+税)

A5判上製
334頁




3月27日生まれの中堀先生は3が大好き。で、定価も3333円? ボードレールのことなら2時間でも3時間でも話をしつづける。パリが似合うダンディ。(山)




京都大学学生新聞 (2001/5/5)
 ボードレールはある意味でブラックホールのような存在だと著者は言う。強力な磁場となってわれわれを強く惹きつけ、一度引き込まれるとなかなか抜け出せない。
 ボードレール研究書の膨大な数は、ボードレールが近・現代の文学・芸術に与えた影響力の大きさを物語っている。その影響力とは何なのか。ボードレールの何がそれほど人を魅了するのか。その謎を解き明かしたいという切実な思いを抱く著者が、ボードレールに赤裸々な心で向き合う。
 第一部は「オルフェウス的自我の探求」と題し、歴史的存在としての詩人の詩と実存を切り離して理解するのではなく、一体のものとして(1)孤独とプロスティテュション(原義は売春など金銭による腐敗・堕落)、(2)自我の集中と拡散、(3)意識と無意識、の三点から考察する。
 第二部「普遍的言語の発見」では、言語の意味的側面(精神)と音的側面(肉体)を用語使用頻度数のデータを基に詳細に分析する。引用の詩は、韻文・散文とも日本語とフランス語を併記。フランス語を知らなくても、ボードレールの特徴的な言語使用法がわかる仕掛けになっている。久々に刊行された本格的なボードレール論。
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