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中世文学の一大傑作『神曲』を逐語英訳し、語源、派生語、語彙の変遷、接頭辞など、翻訳の手がかりとなるものを多言語
(羅・英・仏・西語等)により詳解する世界初の大辞典!
ダンテの言葉の海―大江健三郎
原典が本当に読める―中条省平
まさしく、ジョイスフル―柳瀬尚紀
ロラン・バルトが生涯最後の講義に、
ダンテ『神曲』をめぐって
深くかつ新しく語っていました。
私も、そろそろ生涯の終りの
読書のプログラムを夢想します。
それは『神曲』の一行一行を、
その言葉の海にひたるようにして
時をすごすことです。
そのために『神曲』を朗読した
テープを集めていますが、
あわせて
『ダンテ神曲原典読解語源辞典』
があれば充分だと思います。
その内容見本を読んで、
つくづくそう感じます。
(大江健三郎)


福島治(ふくしま・おさむ)
東京大学大学院人文科学研究科英語英文学専攻修士課程修了。ラテン語の泰斗、故ジョン・G・グリフィス教授(オックスフォード大学)に師事。
著書:『英語派生語語源辞典』(日本図書ライブ)他。
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オックスフォードでラテン語を学んだ福島治先生。ラテン語はむずかしいため、他の学生たちは次々に離脱。残ったのは日本人のオサム・フクシマのみ。グリフィス教授は「サム、サム」とかわいがってくれたとか。
<レディーファースト>のふるまいがとてもナチュラル、フェリーニ監督の「道」が大好きで何度も観ているというサム先生ですが、カラオケでは日本情緒あふれる美しい歌を熱唱。
フルマラソン完走115回。前夜かなりお酒を飲んでも翌朝はジョギング。ホントーに頭が下がります。(山)


新潟日報
(2003.09.10)
イタリアの詩人、ダンテ・アリギイェリ(1265―1321)の『神曲』を正確に読み解くために、イタリア語で書かれた原典の一語一語の原義を、母体であるラテン語にさかのぼって解釈した『ダンテ神曲原典読解語源辞典』の第一巻「地獄」が完成し、配本が始まった。著者は電気通信大学の福島治教授=比較言語学・新潟県白根市出身=。英語とラテン語に精通していることが、類書のない辞典を生み出すことにつながった。
『神曲』は各国語に翻訳され、「名訳」とされるものも数多いが、今回出版された「語源辞典」は訳者の主観を排除。ダンテが使ったイタリア語の単語をラテン語と対比し、さらに英語、フランス語、スペイン語などの類語を示すことで、原典を深く解釈することが可能になった。さらに原典の一行ごとに英語の逐語訳をつけた。
福島教授は新潟高校卒。東京学芸大大学院時代から英語学のほかに、ラテン語、古仏語、古独語などを学び、東大大学院などを経て英オックスフォード大ではラテン語と古ギリシア語を研究した。
当初の研究主題は、英国の詩人、チョーサーの『カンタベリー物語』などを素材に、古い英語の成り立ちを分析するものだったが、チョーサーに影響を与えたイタリアの作家、ボッカチオ、さらにその背景に位置するダンテ研究へと進むことになった。
「チョーサー以前の英国は、上流階級が仏語とラテン語を使い、下層は英語を使っていた。チョーサーは『カンタベリー物語』をロンドン地方の方言(英語)で書くことによって、標準語としての英語を作り上げようとした。それはダンテがトスカーナ地方の方言で『神曲』を書くことによって、イタリア語を作り上げようとしたことと共通する。イタリア語をやらないといけないと思った」と振り返る。
『神曲』研究は1990年から13年間に及んだ。「午前四時に起きて趣味のランニングを16キロ。大学の授業がないときは朝7時から夜9時まで研究に没頭しました」
長距離走にも似た地道な仕事が結実した。来年1月には第二巻「煉獄」、同7月には第三巻「天国」を出す。いずれもB5判600ページ。
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