〈紛争〉の比較民族誌

グローバル化におけるオセアニアの暴力・民族対立・政治的混乱

  • 丹羽典生(編著)/2016年4月
  • 3700円(本体)・四六判上製・380頁
  • 装丁:矢萩多聞

サモア、トンガ、フィジー、ニュージーランド…「平和的な南太平洋」という神話はなぜ崩壊したのか?
オセアニア各国の政治的変動・諸問題を、詳細な事例研究により鋭く分析・考察する。
(ISBN 9784861104824)

目次|indexes

序章 イノセンスの終焉にて―オセアニアにおける〈紛争〉の比較民族誌的研究にむけて(丹羽典生)
第1部 暴力
第1章 イフォガ―サモア社会の謝罪儀礼(山本真鳥)
第2章 トンガにおける都市性と他者性の現在―暴力の発露としての首都暴動再考( 比嘉夏子)
第3章 先住民と暴力―マオリ像の変遷に関する試論(深山直子)
第2部 民族対立
第4章 敵と結婚する社会―ニューギニア高地における紛争の拡大と収束の論理(深川宏樹)
第5章 紛争下の日常を生きる人々―ソロモン諸島ガダルカナル島北東部における紛争経験(石森大知)
第6章 分裂と統合のはざまで―フィジーにおける2000年クーデタと西部政体の樹立運動(丹羽典生)
第3部 政治的混乱
第7章 脱植民地化過程における軋轢の胚胎―バナバ人とキリバス人の境界生成(風間計博)
第8章 ウェストミンスター型とビッグマン型政治―パプアニューギニア現代政治の分水嶺(岩本洋光)
第9章 太平洋諸島フォーラム諸国によるフィジーへの介入―地域安全保障協力をめぐる動態(小柏葉子)
あとがき

【執筆者(掲載順)】
丹羽典生/山本真鳥/比嘉夏子/深山直子/深川宏樹/石森大知/風間計博/岩本洋光/小柏葉子

編者|editor

丹羽典生(にわ・のりお)
国立民族学博物館准教授。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得退学、博士(社会人類学)。
専門は社会人類学。オセアニアを中心に社会運動、紛争、少数民族について研究。
著書や編著書に、『脱伝統としての開発―フィジー・ラミ運動の歴史人類学』(2009 年、明石書店)、『現代オセアニアの〈紛争〉―脱植民地期以降のフィールドから』(2013 年、昭和堂)などがある。

 

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