先住民とデジタル化する世界
- 平野智佳子(編)/2025年11月
- 3500円(本体)/A5判並製334頁
- 装丁:コバヤシタケシ
スマートフォンやSNSは、世界各地に暮らす先住民の日常、アイデンティティ、抵抗の作法をいかに変容させたのか? 辺境と中心、リアルとバーチャルの境界を融解させながら立ち現れる、21世紀の〈先住民〉の新たな肖像。
(ISBN 9784868160663)
こちらから本書の序章と、目次・索引をお読みいただけます。
目次|contents
デジタル用語集 [pp.4-8]
序章 デジタル先住民研究の見取り図(平野智佳子) [pp.9-30]
第Ⅰ部 差別への抵抗
第1章 路上からインターネット空間へ:オアハカ先住民と「コモン」としてのストリートアート(山越英嗣) [pp.33-55]
第2章 先住民運動におけるソーシャルメディアの活用と感情の動員:オーストラリア都市部のブラック・ライブズ・マター運動を事例に(栗田梨津子) [pp.57-81]
第3章 デジタル空間における文化・コミュニティとの再接続(北原モコットゥナㇱ) [pp.83-102]
第Ⅱ部 環境をめぐる取り組み
第4章 聖なる鳥の価値:インド北東部のダム建設反対運動におけるメディア・オブジェクトの生成と循環(長岡慶) [pp.105-140]
第5章 先住民と市民社会のハイパーリンク・ネットワークを可視化する:アマゾニアにおける運河開発をめぐる論争へのデジタル・メソッドからのアプローチ(神崎隼人) [pp.141-167]
第6章 インターネットの外側で叫ぶ:西シベリア森林の石油開発と抵抗運動(大石侑香) [pp.169-185]
第Ⅲ部 文化継承
第7章 ソースコミュニティのプレゼンスを重視した民族誌資料デジタルアーカイブの構築(伊藤敦規) [pp.189-213]
第8章 オンライン空間に文化的規範を持ち込む:日本在住の移民マオリによるオンライン勉強会(土井冬樹) [pp.215-236]
第9章 言葉の重要性を復興する:アメリカ先住民ナヴァホ保留地における言語学習とデジタルメディア(渡辺浩平) [pp.237-254]
第Ⅳ部 コミュニティ内でのやりとり
第10章 台湾原住民族の部落生活におけるSNSの活用:コミュニティの構築の視点から(尤驍) [pp.257-281]
第11章 不確かな通信によるトラブル回避:中央オーストラリアにおける先住民のプリペイド型携帯電話の活用から(平野智佳子) [pp.283-298]
第12章 ソーシャルメディアで変化した住民関係:コスタリカの先住民居住区におけるゴシップに着目して(額田有美) [pp.299-323]
あとがき
索引
執筆者紹介
編者|editor
平野智佳子(ひらの ちかこ)
国立民族学博物館・准教授
文化人類学、オーストラリア先住民研究
主な著作に、『酒狩りの民族誌――ポスト植民地状況を生きるアボリジニ』(御茶の水書房、2023年)、近藤祉秋・平野智佳子「先住民とデジタル化する社会——先住民研究の新しい枠組みに向けて」(『国立民族学博物館研究報告』48(1)、2023年)、「オンライン空間で先住民の声をきく――博物館展示の脱植民地化に向けて」(『文化人類学』 89(1) 、2024年)。
