教師再生
石川県公立中学校における授業実践から
- 砂上昌一 編著/2005年5月
- 1905円(本体)/四六判上製・328頁
教育哲学者・林竹二にならい、石川県公立中学校の教師たちが立ち上がった。砂上校長を中心に現場の教師たちが<再生>をかけ、みずから吟味し苦闘した生々しい教育ドキュメントがここにある。熱気あふれる授業記録!
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目次|indexs
はじめに 砂上 昌一
Ⅰ 授業のあり方を考える
一 授業の改革のはじめに 砂上 昌一
1 小野四平先生の提案授業
2 小寺正一先生の道徳の授業
3 何が問題なのか
4 生きる力の糧としての授業
二 再び授業の改革に向かう
1 授業研究のねらい
2 林竹二「授業の成立についての覚書」について
3 授業で変わる子ども
4 「総合的な学習」について
5 子どもを見る目を確かなものに
6 竹内敏晴先生の朗読の授業
7 こだわり続けてきたこと
8 何が変わったか
Ⅱ 授業実践研究のなかで見えてきたこと
子どもの想像力は飛躍する 小荒 孝康
授業の質を問い直す 村田 有司
子どもに学び、授業をとらえ直したい 市村 護
荒れているからこそ授業で勝負 東 伸治
説明したのに何でわからんの? 三森 洋子
振り返れば 勝木一博
「イマジン」の授業 定者 由美子
子どもを映し出す場としての保健室 木戸 陽子
授業再考 滝口 誠久
スタートラインが見えた 谷舗 秀治
素直に子どもを見ること 新井 徹
谷井、聞いて… 谷井 寿美代
学校の中心に授業を据える 浜 洋
後戻りできない位置に立つ 小林 克規
Ⅲ 国語の授業研究
提案授業三年国語 澤登文子「生きる」 小野 四平
Ⅳ 朗読の授業研究
ドラマの立ち上がり―授業者の手記― 竹内 敏晴
二年選択国語朗読劇「よだかの星」 小座間 美智子
Ⅴ 道徳の授業研究
提案授業一年道徳「私たちの学校」 小寺 正一
Ⅵ 授業を創る
私の校内研修論 伊藤 功一
授業を創るとは―三年間の提案授業を総括しながら― 小野 四平
あとがき―私の「授業」について― 小野 四平
編者|editor
砂上昌一(すながみ・しょういち)
1943年石川県生まれ。立命館大学文学部卒。2003年3月石川県江沼郡山中町立山中中学校退職。編著書に『学校に魂を入れる』(国土社、1985年)『教育の原型を刻む』(能登印刷出版部、2004年)。
現在、山中町立公民館嘱託。全国同和教育研究協議会役員。
担当編集者から
この本の編著者である砂上昌一さんは元中学校の校長先生、教育哲学者の林竹二氏の授業に触発され、授業を根本から考え直すことをこころざし、周囲の先生方を巻き込み学校一丸となって改革に取り組まれた。その熱い記録が本書だ。大学を卒業したての新米教師でも教室に入れば生徒からは<先生>と呼ばれる。しかし、教師というのは何をもって教師というのか。この本の著者たちはそれぞれの置かれた立場でその問いに真摯に向き合い答えようとしている。<教師再生>がこの本のタイトルだが、それは著者たちの熱い願いでもある。[-三浦-]