さなぎの時代の教育学

  • 奥野雅和/2005年5月
  • 1400円(本体)/四六判並製・178頁

どこの家庭にもある「普通の」悩みへの処方箋―15年間の教師生活を通じ、生徒たちとの触れ合いから見えてきたものは…現場をふまえた最新教育エッセイ!
(4861100364)

目次|indexs

はじめに
第一章 子どものとらえ方
1 子どもの心の理解
人の心を理解することは難しい/ライフサイクルから青年期をみると/疾風怒濤のさなぎ時代
2 今の子どもたち
子どもの現在/坐り、刷り合わせ、落としどころ/成人後の集団行動/個人の時代/落とし穴
3 学校では
生きる力/生きる力を育むために/生きる力の成熟
第二章 新しい時代の子どもを育てる
1 新しい時代に必要な力
意思決定のための判断/課題解決/異文化理解/共生/自分の役割を果たす/身の周りにある情報を活用する
2 新しい時代に必要な力を育てる
対応のヒント/自尊感情を育てる子どもと大人の関係/子育ての枠組み
3 子どもと大人のほどよい関係
正解を一つと限らない/異文化とのコミュニケーション/価値意識を豊かにする親の働きかけ
第三章 コミュニケーションを図るための心得
1 眼差し
来る者拒まず、去る者追わず/「情」と「関係」/共通の話題/原則/好きにしていいよ/試行錯誤の自由を保証する/先回りしないこと、壁になること/承認/子どもの気持ちにフィットする/親子の会話があれば大丈夫?/親の背中を見て育つ?/照れくさいほど真面目な態度も大切/親の取り組み/陰の努力/三割バッター/赤ん坊の頃を思い出して/自然の営みから学ぶ/モデルと実際
2 会話
不安は人をおしゃべりにする/会話はキャッチボールで/何を聞くのか/ねぇ/会話のキャッチボールを眺める/キャッチボールの終結
第四章 コミュニケーションを助ける技術
1 話を聞く
相槌/オーム返し/肩の荷を降ろす/取り扱い
2 対応する
受容・共感/感想を述べる/事実を伝える/総括より世間の情報/提案/わかったということを伝える/僕、わたし/まぁ、ええやんか/機が熟する
おわりに

著者|author

奥野雅和(おくの・まさかず)
1955年、京都市生まれ。京都文教中学・高等学校教諭。学校心理士。心理学・社会学の視点を取り入れたエデュケーションプランナーとして、子どもの育成に悩む保護者や教師を支援。
著書に『学校選びで人生が変わる』『情報教育の理論と実践』(共著)など。

担当編集者から

子供をさなぎととらえる見方に触発された著者だが、その根は、小学校時代の理科の実験にあった。過酸化水素水から酸素を発生させる実験において二酸化マンガンを触媒として使用することはつとに知られているが、この驚きがはじめにあった。子供に接する親や教師の「レッスンの場」として本書を手にとってもらえればありがたい。[-三浦-]

 

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