平家物語・装置としての古典

  • 高木信/2008年3月
  • 4600円(本体)/四六判・上製・304頁
  • 装丁:矢萩多聞

日本的無常観の源流とされる「祇園精舎」は、権力の讃歌だった。ナショナリズムの高揚するとき、古典は感性と思考を規範化する装置となる。批評理論を援用した性・死・共同体をめぐる物語解釈。
日本図書館協会選定図書
(ISBN 9784861101397)

目次|indexs

Ⅰ 秩序を補完/攪乱する『平家物語』
・軍記物語と〈現在〉をつなぐ二、三の断章
・叛乱=乱反射する「祇園精舎」
Ⅱ ジェンダー批評のなかの「木曾最期」
・巴と義仲、〈鎮魂〉を選びとる
・乳兄弟の〈創られた楽園〉
Ⅲ 亡霊/怨霊と、鎮魂のシステム
・見えない亡霊/顕れる怨霊
・怨霊の表象/表象の亡霊
・鎮魂されない平家一門の〈物語〉

著者|author

高木信(たかぎ・まこと)
1963年生まれ。
2008年4月より相模女子大学教員。
著書に『平家物語・想像する語り』、『テクストへの性愛術 物語分析の理論と実践』、『読む。平家物語』がある。

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する