見捨てられる不安

家族と社会の現在

  • 川幡政道/2008年9月
  • 2200円(本体)/四六判・上製・228頁
  • 装丁:矢萩多聞

家庭内離婚、DV、自閉症、拒食症、心身症、うつ病など、さまざまな病理にむしばまれ、崩壊の一途をたどる現代の家族。肥大化した「個人」や「権利」によって変容する家族と社会の姿を見つめる34篇。
日本図書館協会選定図書
(ISBN 9784861101588)

目次|indexs

序 現代の家族
第1部 親子・家庭・病理
家―意欲を育てる場所
家庭ない暴力
現実から空想への逃避
黙っている子ども
自閉できない自閉症
心の反乱・身の反乱
親子は他人のはじまり
かすがいたちの棲む家
親を殺せない子ども
家庭からの排除と心の病
見捨てられる不安
自分の子どもを愛さない親
親の期待に沿おうとする子ども
母親とならない女性
愛し合わない夫婦の子どもの心
子ども受難の時代
第2部 夢・言語・社会
夢の喪失と非行
知らないうちが花―過保護と夢の喪失
短期記憶人間の時代―夢を奪うのは誰か
フェティシスト―現実否認と崇拝
自己の確立と評価される不安
自我のない日本人と役割
言葉が作る心の世界
言語―個人と社会をつなぐもの
文化―同化と異化
社会がつくる病い
文化がつくる病い
不安と集団形成
社会的比較と自己否定
対立を避ける若者―喧嘩と連帯感
見ることと見られること
見ることとコミュニケーション
言葉を失うことで失われるもの
腐った葡萄―死と再生

著者|author

川幡政道(かわはた・まさみち)
1947年千葉市生まれ。現在,横浜市立大学国際総合科学部教授(人間科学コース長),日本心理劇学会常任理事(編集委員長),横浜ロール・プレイング研究会会長。著書に,『ロール・プレイング―即興劇による人間の探求と治療』(春風社,2008年)『心のはたらきがわかる心理学』(三恵社,2005年),『この1冊で心理学がわかる』(三笠書房,2000年),『現代精神病理学のエッセンス』(ペリカン社,1979年,共著)がある。

 

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