釈譜詳節(下)

  • 朝鮮世祖(纂述)/河瀬幸夫(訳)/2011年6月
  • 6500円(本体)/A5判・上製・414頁

韓国文学史上最高傑作とされる『釈譜詳節』は、一五世紀に発明されたばかりのハングルで記された韓国独自の釈迦伝である。全巻が残されておらず、同時期に著された『月印千江之曲』『月印釈譜』をも訳し、その全体像に迫る。
下巻では「忍辱太子」「須大拏太子」「善友太子」など、一五世紀にハングルに翻訳され韓国の人々を感動させた漢訳仏典中の物語を収録。
(ISBN 9784861102714)

上巻解題より

『釈譜詳節』『月印千江之曲』『月印釈譜』の三書に記録された仏教世界は単に一五世紀の朝鮮半島における仏教理解ということに限定されるものではな く、三国時代から高麗時代を経て朝鮮時代に伝えられた仏教の朝鮮半島における理解の全体像を総合的に示すものであり、その大部分は、一五世紀の東アジア全 域に共通する仏教理解であった可能性が高い。それを一二世紀の『今昔物語集』などと読み合わせることで、東アジアにおける仏教理解の共通性と多様性を知る ことができるようになるのではないかと考えられる。以上の事柄を確認する意味においても、この三書は一連のものとして通読できるような形にすることが必要 であろうと考えたのである。

目次│indexs

月印釈譜 第二十/月印千江之曲 第二十 釈譜詳節 第二十/月印釈譜 第二十一/月印千江之曲 第二十一 釈譜詳節 第二十一/月印釈譜 第二十二/月印千江之曲 第二十二 釈譜詳節 第二十二/月印釈譜 第二十三/月印千江之曲 第二十三 釈譜詳節 第二十三/釈譜詳節 第二十三/釈譜詳節 第廿三/釈譜詳節 第二十四・月印釈譜 第二十五/釈譜詳節 第廿四/月印千江之曲 第二十五 釈譜詳節 第二十五
付録
江田俊雄と東国大学 ―校友会誌『一光』の記載を中心に―/『釈譜詳節』各巻の内容(修正版)/『月印釈譜』各巻の内容(修正版)『釈譜詳節』関連年表

訳者│translator

河瀬幸夫(かわせ・ゆきお)
1945年、東京都大田区に生まれる。早稲田大学第二文学部と文学研究科で日本文学(上代文学)を専攻。1973年、横須賀学院高等学 校の国語教員となる。2003年に早期退職し、韓国ソウルの東国大学大学院仏教学科仏教史学科に入学し、2007年に博士課程修了。東国大学では日本にお ける高麗大蔵経の受容の歴史について学び、修士論文では江戸時代の僧忍澂の大蔵経対校に関してまとめる。2007年以降『釈譜詳節』の翻訳に専念。2010年に春風社より『釈譜詳節』(上)を刊行。

 

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