イギリス イメージ横断

表象と文学

  • 要田圭治・田原光広・吉本和弘(編)/2011年8月
  • 3333円(本体)/四六判上製・284頁
  • 装丁:矢萩多聞

ヴィクトリア朝時代の弁護士アーサー・マンビーは,下層階級の女性労働者の写真を収集しつづけた。彼はそこに何を求めたのか…。
他に,ジョージ・オーウェル,ウィリアム・ブレイクなど,18世紀から20世紀までの多彩なイギリス文化・文学を取り上げ,その諸相に分け入る。
(ISBN 9784861102783)

目次|indexs

Ⅰ 文化論
第1章:アーサー・マンビーの写真コレクション―女性労働者の表象と脱階級のストラテジー〔吉本和弘〕
第2章:クリスマス・ママーズのポリティクス―トルコの騎士という表象〔潟山健一〕
第3章:描かれた女たち―フロイト的ナルシシズムと近代資本主義〔本田蘭子〕
Ⅱ 小説
第4章:ジェイン・オースティン―女性たちの「もう一つの選択肢」〔名原千絵〕
第5章:解剖学の怪物―『フランケンシュタイン』の身体と家族〔徳田加奈〕
第6章:『ダロウェイ夫人』の地下水脈〔伊東保〕
第7章:『ダロウェイ夫人』とトランセンデンタリズム〔土井悠子〕
第8章:『動物農場』と庶民の夢〔鷲野博文〕
Ⅲ 詩・戯曲・散文
第9章:輪郭とぼかしの間―ブレイクの『フランス革命』前夜〔中山文〕
第10章:ハーンの「焼津にて」に見る海体験と霊的世界の深淵〔横山純子〕
第11章:眠らないロミオが見た「夢」と「幻覚」に凝らされた意匠―バズ・ラーマンの映画William Shakespeare’s Romeo + Juliet(一九九六)考〔住田光子〕
あとがき〔要田圭治〕

編者|editors

要田圭治(かなめだ・けいじ)
広島大学
主な業績:
「一八三〇年代の小説―新しい警察、そして群衆の誕生」『ヴィクトリア朝小説と犯罪』西條隆雄編、音羽書房鶴見書店、2002年
『ヴィクトリア朝の生権力と都市』音羽書房鶴見書店、2009年
田原光広(たはら・みつひろ)
広島大学
主な業績:
「イギリスのナショナル・アイデンティティーとフランス革命―エドマンド・バークの『フランス革命の省察』を中心に」『地域文化研究』第29巻、2003年
「自国意識をめぐるバイロンの葛藤―The Island を中心に」『英詩評論』第26号、中国四国イギリス・ロマン派学会、2010年
吉本和弘(よしもと・かずひろ)
県立広島大学
主な業績:
「ジョウゼフ・コンラッド―『闇の奥』に交錯する二つの声」他二編『英文学の内なる外部―ポストコロニアリズムと文化の混交』山崎弘行編、松柏社、2003年
「成長しない少年と冒険物語の終焉―J・M・バリーの『ピーター・パン』について」姫路獨協大学外国語学部紀要第18号、2005年
「マザーグースと『アリス』―ノンセンスを生みだす音の構造」『英詩評論』第27号、2011年

 

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