旅する対話

ディアスポラ・戦争・再生

  • 姜信子、ザーラ・イマーエワ(著)/2013年2月
  • 1800円(本体)/四六型判並製260頁、DVD付
  • 装丁・レイアウト:矢萩多聞/カヴァー写真:アン・ヴィクトル

問うこと、生きることをあきらめない―
故郷とは、民族文化とは何か、平和への希望はどこにあるのか…在日三世の作家と、亡命チェチェン人ジャーナリストが、朝鮮民族とチェチェン人が追放された悲劇の地カザフスタンの荒野を舞台に、ディアスポラのまなざしで世界を見つめ、語り合う。3.11を超え不穏の色を濃くする日本を照射する言葉。
(ISBN 9784861103506)

講演会・上演会「ディアスポラ(離散)/トラウマ/アート ~2・23から3・11へ 災厄から再生へ 語り結ぶ旅~」が、2月23日(土)14時から、大妻女子大学の千代田キャンパスで開催されました。詳細はこちらをご覧ください。

書評が『週刊読書人』(4月19日号)に掲載されました。評者は東京経済大学教授の本橋哲也氏です。こちらです。

『婦人之友』(2013年6月)に姜信子さんのエッセイ「チェチェン 戦争と沈黙と再生と ディアスポラ(故郷喪失)を生き抜くザーラとの対話の旅」が掲載されました(118-125頁)。

ブックショップ カスパールさん主催、姜信子さんのトークショー「読む書く歌う旅する対話」が、7月13日(土)に春風社で開催されます。詳細はこちらをご覧ください。

目次│indexs

はじめに 生きることを諦めないすべてのあなたへ
Ⅰ いつかチェチェンで会いましょう。
Ⅱ 「希望」と「予兆」
Ⅲ 「子どもの物語にあらず」
写真「カザフスタンの高麗人」
Ⅳ ディアスポラの対話
Ⅴ 対話のあとで
Ⅵ ディアスポラの荒野から
あとがき

著者│authors

ザーラ・イマーエワ(Zara Imaeva)
1961年生まれ、チェチェン人女性映像作家、国際アートセラピーセンターDiDi創立者。モスクワ国立大学ジャーナリズム学科卒。学生時代からチェチェン独立運動に関わり、独立派政府の外務省広報官や文化省映画担当次官なども経験。第2次チェチェン戦争とともにアゼルバイジャンに亡命、政治運動には距離を置き、2004年以来、精神的なトラウマを抱えた子どもたちへの国際アートセラピー活動を展開。チェチェン戦争難民の子どもたちの証言を撮影した「子どもの物語にあらず」(2001)が国際的に注目され、2003年秋、アムネスティ・インターナショナル日本の招きで来日、全国17カ所で講演・上映会が開催された。他に映像作品として、難民の子どもたちの描いた原画によるアニメ「春になったら」(2004)、チェチェン語による児童ミュージカル「お隣さん」、チェチェンとアゼルバイジャンの難民夫婦の出会いと愛の物語「描かれた壁の家」(2008)などがある。

姜信子(きょう・のぶこ)
1961年横浜市生まれ。作家。86年に『ごく普通の在日韓国人』でノンフィクション朝日ジャーナル賞を受賞。著書に『うたのおくりもの』(朝日新聞社)、『日韓音楽ノート』『ノレ・ノスタルギーヤ』『ナミイ!八重山のおばあの歌物語』『イリオモテ』(いずれも岩波書店)、『棄郷ノート』 (作品社)、『安住しない私たちの文化』(晶文社)、『はじまれ―犀の角問わず語り―』(サウタージブックス/港の人)、『今日、私は出発する― ハンセン病と結び合う旅・異郷の生』(解放出版社)など。

 

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