英語教育の精神と実践

コミュニケーションから英米文学まで

  • 岡田善明 /2013年4月
  • 1800円(本体)/四六判並製216頁
  • 装丁:矢萩多聞

技能偏重を脱し、精神の陶冶としての英語教育へ。英語を用いた教授法、生徒の評価法、教育実習への取り組み方、さらに聖書やシェイクスピアなどの精神文化を詳説。現職英語職員および英語教員を志す人のための、最新かつ最深のテキスト。
(ISBN 9784861103612)
全国学校図書館協議会選定図書

重版出来!

目次│indexs

はしがき
第1章 英語教育の目的と価値
第2章 日本の英語教育史概観と英語教育の発展
1. 英学の発展
2. 変則英語から正則英語へ、英語教育の発展
3. 「英語が使える日本人」の育成のための行動計画
4. 新学習指導要領
5. これからの英語教育
第3章 外国語教授法の変遷
1. 欧米の外国語教授法史
2. The Grammar-translation Method(文法訳読法)
2.1 文法訳読法から直読直解へ
2.2 文法訳読法の生かし方
3.新教授法
3.1 The Natural Method
3.2 The Direct Method
3.3 The Oral Method
3.4 The Oral Approach(The Audio Lingual Approach)
3.5 Communicative Approaches
第4章 第二言語の習得論の変遷と英文法の指導
1. 言語学、心理学等からの言語習得論の変遷
1.1 心理言語学の発展と文法学習
1.2 チョムスキーの普遍文法
2. 第二言語習得研究と英文法の習得
2.1 プラトンの問題と第二言語習得研究
2.2 文法事項習得の順序性
2.3 中間言語
2.4 認知主義心理言語学の発達
2.5 クラッシェンの言語習得理論
2.6 ロングのインターラクション仮説
2.7 スウェインのアウトプット仮説
3. 文法学習の弁証法的発展
3.1 コミュニケーション活動の中での文法指導
第5章 生きた英語能力の育成のために
1. 文法指導
1.1 生きた文法能力の育成
1.2 生きた文法能力育成の指導
1.3 コミュニケーション活動の中での文法習得の指導手順例
1.4 フォーカス・オン・フォーム
2.スピーキング指導
2.1 発音指導
2.2 AccentとIntonation の指導
2.3 スピーキング練習
3.リスニング指導
3.1 リスニング指導の注意点
4.読解指導
4.1 英文の真の読解力である直読直解力の育成
4.2 英文直読直解の指導法
5. パラグラフリーディングによる速読の指導
5.1 受験英語とパラグラフリーディング
5.2 パラグラフリーディングの指導法
6. パラグラフライティングからスピーチへ
6.1 パラグラフの構成
6.2 パラグラフの展開
6.3 Outlining
6.4 Public Speaking の指導
第6章 コミュニケーション活動
1. 学習指導要領とコミュニケーション能力
2. コミュニケーション能力
3. 教室でのコミュニケーション活動
第7章 学習者言語の分析と指導
1. 学習者言語の誤り分析(error analysis)と誤りの指導
2. 学習者の中間言語
第8章 授業考察と生徒理解・評価
1. 教師の授業哲学の確認
2. 英語教師の役割についての考察
3. 生徒の英語学習に対する教員の正しい理解と指導
4. 生徒の学習方略における教員の理解と指導
5. インターラクションの活性化のために
6. 授業づくり
7. 授業の構成
8. 学習評価
9. 授業実践例
第9章 小学校の英語教育
1. アジア各国における小学校の英語教育
2. 日本の小学校における外国語活動導入の背景
3. 小学校学習指導要領
4. 「学習指導要領」のポイント
5. 児童のための生きた英語指導
第10章 異文化理解と言語・精神文化の指導
1. 古典・聖書文学
2. 欧米の精神文化の進展
3. 英米文学
第11章 日本語と英語の表現構造の比較
1. 全体と個体
2. 主観言語と客観言語
3. アナログ言語とデジタル言語
4. 自動詞表現と他動詞表現
5. 受身表現と能動態表現
第12章 教育実習
1. 事前準備
2. 早朝の準備
3. 朝の職員打ち合わせ
4. 授業参観
5. 昼休み
6. 清掃活動
7. 放課後
8. 反省と日誌作成
9. 次の日の計画

著者│author

岡田善明(おかだ・よしあき)
1951年生まれ
1980年、日本大学大学院文学研究科修士課程修了(英文学専攻)
同年より2007年まで神奈川県立の高等学校に勤務
1992年4月から1年間、米国メリーランド州交換教員(神奈川県から派遣)、米国の中学・高校で日本語と日本文化を1年間教える
1992年、米国メリーランド州セントメリー大学で古典文学を専攻
現在、日本大学文理学部・国際関係学部・通信教育部講師
学術論文
「第二言語習得論の変遷と英文法指導―その弁証法的発展」(『英文学論叢』第52巻 日本大学英文学会 2004年3月)
Hamletにおける悲劇の意味―そのreasonとpassionの相克」(『英文学論叢』第53巻 日本大学英文学会 2005年3月)
King Learにおける“nature”の意味」(『英文学論叢』第55号 日本大学英文学会 2007年3月)
「米国の利他的個人主義の発展とその教育」(日本大学国際関係学部国際関係研究所『国際関係研究』第28巻3号 2007年12月)
「自然観の変遷とエコクリティシズム」(日本大学国際関係学部国際関係研究所『国際関係研究』第29巻1号 2008年7月)
研究発表
「ミルトンと自然―正しき理性から自然法へ」(日本ミルトン協会 2009年7月)
Adam Bedeに見られるreasonとpassionの相克―Paradise Lostとの関連で」(日本ジョージ・エリオット協会第16回全国大会 2012年12月)
「村上春樹のフィツジェラルド受容」(日本比較文学会、東京支部 2013年3月)
共著
『ユニコン英和辞典』(文英堂、2002年)
『英米文学の精神分析的考察第2巻』「Jane Eyreにおけるpassionとreason ―その無意識における影とアニムス」(サイコアナリティカル英文学会、2013年)
所属学会
国際外国語教育研究会(役員)/日本比較文学学会/ジョージ・エリオット協会/東京英米文学会(幹事)/日本ミルトン協会/サイコアナリティカル英文学会/国際文化表現学会、等

 

この本を注文する

Amazonで注文する e-honで注文する 楽天ブックスで注文する