戸籍の謎と丸谷才一

  • ソーントン不破直子/2013年10月
  • 1800円(本体)/四六判上製350頁
  • 装丁:矢萩多聞

戸籍ほど日本人が固執し、愛着をもち、また警戒し、時代時代の宗教や法律をはるかに超えて長命を維持してきた社会制度は日本には他にない。丸谷才一の作品を通して、その謎に迫る。
(ISBN 9784861103811)

讀賣新聞(2014年2月2日)に書評が掲載されました。評者は讀賣新聞編集委員の尾崎真理子さんです。「魂の告白を読み解く

目次|indexs

第0章 女Aの戸籍物語
第1章 戸籍制度のある国―『彼方へ』、「初旅」
第2章 『年の残り』―死者たちの残照を秘して
第3章 『横しぐれ』から「樹影譚」へ―読者である作者
第4章 徴兵制のあった国
第5章 『笹まくら』―この空白だらけの社会
第6章 『裏声で歌へ君が代』の裏にあるもの―徴兵忌避と四人の男
第7章 『女ざかり』―いいかげんな国家のいいかげんな小説
第8章 『輝く日の宮』―作者という幽霊、読者という未来
第9章 『持ち重りする薔薇の花』―ヴァニラ・アイスクリームにシェリーをかけて
終章 死すべきものの彼方―四季と写真に関する考察

著者|author

ソーントン不破直子(そーんとん・ふわ・なおこ)
1943年生まれ。日本女子大学文学部英文学科卒。米国インディアナ大学にて比較文学の修士号と博士号を取得。日本女子大学文学部英文学科教授を経て、現在同大学名誉教授。訳書に『茶の本』(春風社2009)、編著に『作品は「作者」を語る―アラビアン・ナイトから丸谷才一まで』(春風社2011)などがある。

 

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