幻想と怪奇の英文学

  • 東雅夫・下楠昌哉(責任編集)/2014年4月
  • 2700円(本体)/四六判上製410頁
  • 装丁・レイアウト:矢萩多聞

ジェイムズ・ホッグからアンジェラ・カーターまで。
気鋭の英文学者らによる、本格的な研究・批評の集成!
充実の〈ブックガイド〉と、日本における幻想文学研究を展望する〈対談〉を併録。
(ISBN 9784861104046)
日本図書館協会選定図書

重版出来

『週刊読書人』(2014年6月13日)に書評が掲載されました。
評者は横浜国立大学准教授の小宮正安先生です。
「新たなスタンダードの確立に向けての模索をおこなう」

『図書新聞』(2014年6月28日)に書評が掲載されました。
評者は近畿大学准教授の小森健太朗先生です。
「気鋭の英文学者たちを一堂に集め、幻想・怪奇文学の考察や論考を収めた論集」

『幽』(vol.21/2014年8月4日発行/7月4日発売)に書評が掲載されました。
評者は評論家の長山靖生さんです。
「古代の伝承から現代幻想小説まで」
また、「スポットライトは焼酎火」というコーナーで,下楠昌哉先生へのインタビュー記事が掲載されました。
「気鋭の英文学者、怪奇幻想文学を語る」

『mr partner』(No.312/2014年9月号/8月9日発売)に紹介されました。
「現代日本の気鋭の英文学者による英国怪奇幻想文学の最新研究成果」

目次|indexs

前口上【東雅夫】
この本に登場する主な文学者・翻訳紹介
第1部 西洋怪奇のジャパネスク
分身―ジェイムズ・ホッグと芥川龍之介【金津和美】
美しき吸血鬼―須永朝彦による西洋由来の吸血鬼の美的要素の結晶化【下楠昌哉】
第2部 驚異から幻想へ
幻想のアマゾン族―古代から中世への変遷【大沼由布】
神の祝福か、悪魔の呪いか―魔術師マーリンの予言【小宮真樹子】
舞台に現れた死者たち―初期近代イングランド演劇に見る〈幻想〉の萌芽【岩田美喜】
第3部 ゴシックとファンタスティック
アン・ラドクリフ『イタリアの惨劇』における幻想性と怪異感【小川公代】
血と病と男たちの欲望―トマス・ハーディ「グリーブ家のバーバラ」の彫像【金谷益道】
植民地の逆襲と、あえてその名を告げぬ民族主義―オスカー・ワイルド「カンタヴィルの幽霊」の喜劇性、ゴシック性、政治性【田多良俊樹】
超自然のもたらす「リアリティ」―ウィリアム・シャープの「ヒラリオン神父の激情」とフィオナ・マクラウドの「森のカハル」をめぐって【有元志保】
第4部 幻想と怪奇の現代
クローン人間創世記―カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』【臼井雅美】
幽霊たちのいるところ―エリザベス・ボウエン「猫は跳ぶ」に見る幽霊屋敷の系譜【桃尾美佳】
恐怖と欲望の操り人形―アンジェラ・カーターのカーニヴァル劇場【高橋路子】
ブックガイド【東雅夫+下楠昌哉】
対談(あとがきに代えて)【東雅夫×下楠昌哉】
執筆者紹介(メール・インタビュー)
人名索引

編者|editors

東雅夫(ひがし・まさお)
神奈川県生まれ。アンソロジスト、文芸評論家。元『幻想文学』編集長、現『幽』編集長。著作に『遠野物語と怪談の時代』(角川選書、第64回日本推理作家協会賞受賞)、『なぜ怪談は百年ごとに流行るのか』(学研新書)、『文学の極意は怪談である―文豪怪談の世界』(筑摩書房)、『日本幻想文学大全』『世界幻想文学大全』(編著、ともに全三冊、ちくま文庫)など。
下楠昌哉(しもくす・まさや)
東京都生まれ。同志社大学文学部教授、博士(文学)。著作に『妖精のアイルランド―「取り替え子」の文学史』(平凡社新書)、『イギリス文化入門』(責任編集、三修社)、訳書にイアン・マクドナルド『旋舞の千年都市』(東京創元社)、『クリス・ボルディック選 ゴシック短編小説集』(共訳、春風社)など。

 

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