虚構の形而上学

「あること」と「ないこと」のあいだで

  • 中村靖子(編)/2015年2月
  • 3500円(本体)/四六判上製・460頁
  • 装丁:長田年伸

なぜ、ないものがありそうに見えるのか。
脳が生み出す「主体」意識から、靖国神社の「神々」まで…
われわれを取りまく虚構とはいったい何か。「ある」と「ない」の間を行きかう9つの論考。
(ISBN 9784861104367)

目次|indexes

はじめに
第1部 名とイメージ
第1章 サンスクリット語の構造から見るインド的唯名論(和田壽弘)
第2章 豊穣の女神とマリア観音(坂本貴志)
第3章 『ゲッティ黙示録』の挿絵における枠とヨハネの幻視(木俣元一)
第2部 神話と歴史
第4章 仮面と虚構―鷗外の『かのように』における国家と知識人(H・M・シュラルプ)
第5章 物語と虚構―フロイトのモーセ論(中村靖子)
第6章 「神々」の物語―靖国神社遊就館を歩く (安川晴基)
第3部 シミュレートされる「現実」
第7章 科学の中の虚構(戸田山和久)
第8章 意思決定という虚構(大平英樹)
第9章 フィクションとシミュレーション―芸術制作の方法論からジャンル論へ (三浦俊彦)
「ありそうでなさそうなもの」が、「やっぱりある」と知るプロセス―あとがきに代えて(中村靖子)

編者|editor

中村靖子(なかむら・やすこ)
名古屋大学大学院文学研究科教授。
主著に『「妻殺し」の夢を見る夫たち―ドイツロマン派から辿る〈死の欲動〉の生態学』(松籟社、2013年)、『フロイトという症例』(松籟社、2011)などがある。

著者|authors

執筆順
和田壽弘(わだ・としひろ)
名古屋大学大学院文学研究科教授(インド哲学)
坂本貴志(さかもと・たかし)
立教大学文学部教授(ドイツ文学)
木俣元一(きまた・もとかず)
名古屋大学大学院文学研究科教授(西洋美術史)
H・M・シュラルプ(Hans Michael Schlarb)
広島大学大学院総合科学研究科准教授(ドイツ文学)
中村靖子(なかむら・やすこ)
名古屋大学大学院文学研究科教授(ドイツ文学・思想史)
安川晴基(やすかわ・はるき)
名古屋大学大学院文学研究科准教授(ドイツ文学)
戸田山和久(とだやま・かずひさ)
名古屋大学大学院情報科学研究科教授(科学哲学)
大平英樹(おおひら・ひでき)
名古屋大学大学院環境学研究科教授(生理心理学)
三浦俊彦(みうら・としひこ)
和洋女子大学人文学群教授(美学・哲学)

 

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