ブロンテ小説における病いと看護
- 川崎明子(著)/2015年2月
- 3500円(本体)/四六判上製・372頁
- 装丁:矢萩多聞
「病い」は彼女たちにとって最高のインスピレーションだった。
結核、チフスなどにかかった病人と、看護をとおして交わされる言葉。代表作における病いと看護を、ブロンテ姉妹の想像力の源泉としてとらえる新しい解釈。
(ISBN 9784861104275)
日本図書館協会選定図書
目次より|indexes
序章 祝福としての病い
Ⅰ ブロンテ小説における病い
第1章 病いの展開と報告―七作品におけるプロットと報告価値
第2章 ロマンティックな苦しみから自己パロディへ―シャーロット・ブロンテの語りの変遷
第3章 診断と解釈のアポリア―『嵐が丘』のネリー論争
Ⅱ ブロンテ小説における看護
第4章 一九世紀中期のナース業―看護師、子守、家事使用人、家庭教師、母親
第5章 子守ベッシーを超えて―ジェイン・エアが理想のナースになるまで
第6章 フロレンス・ナイティンゲールの先駆者たち―『シャーリー』のナースたち
第7章 痛みの一事例―『ヴィレット』における「母の喪失」
第8章 アン・ブロンテの働く母親たち―『アグネス・グレイ』と『ワイルドフェル・ホールの住人』
終章 三姉妹三様の病いと看護
著者|author
川崎明子(かわさき・あきこ)
駒澤大学文学部英米文学科准教授。共著に『イギリス文学入門』(三修社、2014年)など多数。