実践と感情

開発人類学の新展開

  • 関根久雄(編著)/2015年9月
  • 3500円(本体)四六判並製・386頁
  • 装丁:長田年伸

感情から開発を考える
パラグアイ、チリ、チュニジア…。途上国における開発関係者たちの「感情」は時に、理性的な判断を鈍らせ開発を阻害する。
「感情」を切り口にした豊富なフィールドワークから、開発実務者と現地住民のリアルに迫る。
(ISBN 9784861104695)

 

目次|indexes

はじめに
第Ⅰ部 開発実践における人々の感情
第1章 共感と合理―南スラウェシ農村の灌漑管理における水番マンドロ・ジェネの事例より【小國和子】
第2章 心とソーシャル・キャピタル―中米シャーガス病対策からの考察【上田直子】
第3章  怒りを「管理」する―ソロモン諸島における開発実践と感情経験【関根久雄】
第4章  オーナーシップ論再考―農村開発における妬みと嫉妬【鈴木紀】
第Ⅱ部 フィールドワーカーあるいは開発実務者と感情
第5章  居心地の悪さへの対処―開発実践への示唆【井上真】
第6章  村入りで感情的になる―現地調査の流儀をめぐって【縄田浩志】
第7章  スラム観光の実施をめぐる感情的葛藤―チリ・サンチャゴ市の事例から【内藤順子】
第8章  連帯から分裂、そしてコミュニティの再統合に向けて―パラグアイ農村部における生活改善プロジェクトと学校建設支援を事例として【藤掛洋子】
第9章  感情と信頼関係―青年海外協力隊の事例より【白川千尋】
第10章 「冷たい語り」を超えて―人類学者の感情の対象としてのODA人材【佐藤峰】
第Ⅲ部 国家の開発・近代化と住民感情
第11章  チュニジア政府開発政策と革命後のオアシス農地紛争―開発・感情・論理をめぐる一考察【鷹木恵子】
第12章 ブータン幸福論を「語る側」と「語られる側」の隔たり―人は「自分の必要に従って今ここで生きている」【真崎克彦】
おわりに

 

編者|editor

関根久雄(せきね・ひさお)
筑波大学人文社会系教授。著書に『地域的近代を生きるソロモン諸島―紛争・開発・「自律的依存」』(筑波大学出版会、2015年)、『開発と向き合う人びと―ソロモン諸島における「開発」概念とリーダーシップ』(東洋出版、2001年)など。

 

 

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