貧困と連帯の人類学

ブラジルの路上市場における一方的贈与

  • 奥田若菜(著)/2017年2月
  • 3700円(本体)/四六判上製356頁
  • 装丁・レイアウト:長田年伸

何をどれだけ所有することが正当か。何をどこまで他者へ分け与えるべきか。

首都ブラジリアの衛星都市、セイランジャ。その路上市場では、貧困地帯である北東部から移住してきた人々が働いている。貧乏人を自認する彼らは、ときに警察の取締りから逃れながら、働き者であることを誇り、困っている人に手を差し伸べる―
路上商人たちの「正しさの規範」と「善さの規範」から、階層を越えた連帯の作法を探る。
(ISBN 9784861105326)

目次|indexs

序論  過剰と欠乏の息苦しさ
第一章 ブラジルの縮図としての首都ブラジリア
第二章 路上市場の民族誌
第三章 「汗をかいたカネ」と「伸びるカネ」
第四章 三つの一方的贈与―邪視・ねだり・物乞い
第五章 一方的贈与論
結論  連帯の作法

著者|author

奥田若菜(おくだ・わかな)
神田外語大学専任講師。専門は文化人類学。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程満期退学、博士(人間科学)。2003年にブラジル連邦共和国にて現地調査を開始。共著に『グローバル化時代のブラジルの実像と未来』(行路社、2008年)、『ブラジルの都市問題―貧困と格差を越えて』(春風社、2009年)、『新版 現代ブラジル事典』(新評論、2016年)など。

 

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