文化遺産はだれのものか
トルコ・アナトリア諸文明の遺物をめぐる所有と保護
- 田中英資(著)/2017年3月
- 3700円(本体)/A5判上製320頁
- 装丁:矢萩多聞
トロイ遺跡はギリシャのもの? トルコのもの?
それとも人類共通の遺産?
様々な時代の遺跡が重層的に残り、文化遺産の盗掘や返還の問題を抱えたトルコ。
政府・研究者・報道・コレクター・国際機関等、過去の痕跡をめぐる国内外の主張から、〈文化遺産〉という概念を問い直す。
(ISBN 9784861105487)
目次|indexes
序章 文化遺産をめぐるローカルとグローバル
第1章 2種類の「トルコ人」
第2章 トルコ人とトロイ人
―文化遺産と国民国家の「国土」
第3章 「歴史はその場所でもっとも正しく理解される」
―トルコにおける文化遺産の返還問題
第4章 自明の理としての「保護」
第5章 状況に応じた文化遺産の保護と破壊
結びにかえて
著者|author
田中英資(たなか・えいすけ)
1975年生まれ。ケンブリッジ大学大学院社会人類学博士課程修了(Ph.D)。
専門は社会人類学、文化遺産研究。2011年より福岡女学院大学人文学部准教授。