文学とアダプテーション

ヨーロッパの文化的変容

  • 小川公代・村田真一・吉村和明(編)/2017年10月
  • 3200円(本体)/四六判上製396頁
  • 装丁:矢萩多聞

文学から映画へ、ミュージカルへ、漫画へ、オペラへ。
再創造としての翻案=アダプテーションがもたらす豊かさとは何か? フランス、ドイツ、イギリス、ロシア、イタリア、ボスニアにおけるアダプテーションの諸相を探る。
沼野充義氏による特別寄稿「「アダプテーション論的転回」に向けて」も収録。
(ISBN 9784861105593)

目次|contents

まえがき【沼野充義】
序文:アダプテーション研究とは?【小川公代】
Ⅰ:文学から映画へ
第1章:フランス文学から映画へ―見えるものと見えないもの【野崎歓】
第2章:ドイツ語圏の翻案映画について―ハインリヒ・フォン・クライスト『ミヒャエル・コールハース』を手がかりに【眞鍋正紀】
第3章:イギリスからハリウッドとボリウッドへ―ジェイン・オースティンの作品と翻案【新井潤美】
第4章:福祉国家のためのディケンズ?―イギリス「文芸映画」とアダプテーションの歴史性【秦邦生】
Ⅱ:戯曲・ミュージカル・漫画・オペラ
第5章:翻案としての舞台上演―革命前後のロシアにおけるヨーロッパ劇【村田真一】
第6章:フランス・ミュージカルの魅力―ふたつのユゴー作品【渡辺諒】
第7章:他人の記憶を描く―フランス語圏における物語の漫画家とエマニュエル・ギベールの仕事【笠間直穂子】
第8章:イタリア映画における原作小説とオペラ―ヴィスコンティの『夏の嵐』を例に【堤康徳】
Ⅲ:再創造の挑戦
第9章:ジョルジュ・メリエスにおける「翻案」―初期フランス映画試論【吉村和明】
第10章:コウルリッジの「生の哲学」と『パンデモニアム』―イギリス・ロマン主義文学の再解釈【小川公代】
第11章:ボスニアの奇想―エミール・クストゥリツァによるイヴォ・アンドリッチの翻案【奥彩子】
第12章:壊れたテンペスト―シェイクスピア『テンペスト』と日本映画『佐渡テンペスト』に翻案する【ジョン・ウィリアムズ/小澤央訳】
可能性としてのアダプテーション―「あとがき」にかえて【吉村和明】

編者|editors

小川公代(おがわ・きみよ)
上智大学外国語学部英語学科准教授、専攻:イギリスロマン主義文学
村田真一(むらた・しんいち)
上智大学外国語学部ロシア語学科、専攻:ロシア演劇、ロシア文化論、比較演劇
吉村和明(よしむら・かずあき)
上智大学文学部フランス文学科、専攻:19世紀フランス文学、表象文化

 

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