アフリカ漁民文化論

水域環境保全の視座

  • 今井一郎(編)/2019年3月
  • 3700円(本体)/A5判上製304頁
  • 装丁・レイアウト:中島衣美

経済活動が活発化するなかで、いかに持続可能な漁業を行うことができるか?
内水面(河川・湖)から海面におけるアフリカ漁民の多様な実態を、知恵や技術、経済活動、資源管理の側面から明らかにする。アフリカの水辺に暮らす人々の民族誌。【カラー口絵12頁】

「いかに水産資源を適正に利用・管理し、持続可能な社会を形成していくか。本書では、第一線の研究者たちが、アフリカの漁民たちの在来知を丹念に掘り起こしつつ、グローバルな動きの中での現状と課題を明らかにしている。」――吉田憲司(国立民族学博物館 館長)氏推薦!
(ISBN 9784861106439)

目次|contents

序章 アフリカ漁民文化の研究(中村亮・今井一郎)
第Ⅰ部 アフリカ漁民の知恵と技術
第1章 アルバート湖岸に生きる漁民の知恵―逆境を制御するための実践(田原範子)
第2章 ケニア共和国沿岸南部の魚かご漁における漁具と漁法(田村卓也)
第3章 ガーナ共和国首都アクラにおけるガ漁師の延縄漁(古澤礼太)
第Ⅱ部 アフリカ漁民の経済活動
第4章 ザンビア・カリバ湖の商業漁業―アクターの変化と資源をめぐる諸問題(伊藤千尋)
第5章 急成長するザンジバルのダガー産業と地域経済の活性化(藤本麻里子)
第6章 市場のアフリカ漁民たち―コンゴ共和国ブラザビル市のローカル・マーケットの観察から(大石高典・萩原幹子)
第Ⅲ部 アフリカ漁民の資源管理の課題
第7章 アフリカ内陸湿地の漁師たち―マラウイ国チルワ湖の調査から(今井一郎)
第8章 ドローン空撮によるマラウイ共和国の内水面漁業調査(山田孝子)
第9章 ギニア沿岸部における製塩業と水域環境保全の実態(中川千草)
第10章 アフリカ漁民社会の地域振興と資源管理の課題―タンザニア南部キルワ島の「魚景気」から(中村亮)
あとがき
執筆者紹介
索引

編者|editor

今井一郎(いまい・いちろう)
関西学院大学総合政策学部教授。博士(理学)。京都大学理学博士。専門は生態人類学であり、アフリカ大陸の内水面域における漁撈活動について調査研究するほか、ネパール・ヒマラヤ地域の自然と民族の関係についても研究を進めている。

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