カンボジア 共生の空間

慰霊・負の遺産・コミュニティ

  • 牧野冬生、島﨑裕子(著)/2020年1月
  • 3600円(本体)/A5判並製384頁
  • 装丁:長田年伸

クメール・ルージュ政権による虐殺から40年――
加害者と被害者が隣接して暮らすカンボジアで、人々はいかに社会ネットワークを再構築し、平和を希求してきたのか。「歴史」「日常生活」「仏教実践」「空間」の4つのカテゴリーから現在のカンボジアを描く。カンボジアの子どもたちが「自分にとって大事なところ」を撮った写真集「子どもの眼」収録。
(ISBN 9784861106613)

目次|contents

はじめに(牧野冬生)
1章 政府の社会復興政策とコミュニティ(中川香須美)
2章 開発パートナーとNGOの復興アプローチ(中川香須美)
3章 都市生活の背後にある空間構築史(牧野冬生)
4章 農村部における生活と人間関係(島﨑裕子)
5章 社会的な脆弱者の生活環境(島﨑裕子)
6章 仏教と人々の関わり(島﨑裕子)
7章 ローカルな祈りの場(牧野冬生)
8章 負の遺産と公共空間で想起される感情(平井伸治)
9章 負の出来事の分析に向けて(牧野冬生)
コラム カンボジアの大学生を対象とした意識調査―仏教、クメール・ルージュ、家族をキーワードとして(牧野冬生)
シンポジウム座談会 負の歴史を人々はどのように見つめているのか(牧野冬生+島﨑裕子+中川香須美+本多美樹)
おわりに(牧野冬生)
索引

写真集「子どもの眼」(牧野冬生・島﨑裕子)
都市不法占拠者の移住地区
プノンペン郊外の強制移住地区
ムスリムの居住地区

著者|authors

牧野冬生/編著 (早稲田大学アジア太平洋研究センター・特別センター員)
早稲田大学理工学部卒業。チューリヒ大学民族学教室博士課程留学。早稲田大学大学大学院アジア太平洋研究科博士課程修了。早稲田大学芸術学校卒業。博士(学術)。1級建築士。駒沢女子大学専任講師、早稲田大学助手、助教、駒沢女子大学特任准教授を経て、現職。専門は、開発人類学、移民研究、建築計画。主な著書として、『建築人類学』(単著、2017年、春風社)がある。

島﨑裕子/共著(写真集)(早稲田大学社会科学総合学術院・准教授)
早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士課程修了。博士(学術)。早稲田大学アジア太平洋研究センター助手、日本学術振興会特別研究員(PD)、早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター助教を経て現職。専門は、国際関係学、社会開発、人権、ジェンダー。主な著書として、『人身売買と貧困の女性化』(単著、2018年、明石書店)がある。

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