見る・見せる

中国四川・福建の表演にみる「演じる」こと・人・空間

  • 細井尚子(著)/2020年2月
  • 4500円(本体)/A5判上製396頁
  • 装丁:中島衣美

常に変わり続ける中国社会において、宗教的・民俗的儀礼や民間の演劇はどのように行われ、またどのように享受されてきたのか?
四川と福建の二つの土地の、跳神(ちょうしん)や端公戯(たんこうぎ)、川劇(せんげき)や提線木偶戯(ていせんもくぐうぎ)、打城戯(だじょうぎ)といった各儀式・芸能の考察から、それらを見る・見せている人々の生活、思考、感覚を探る。
(ISBN 9784861106712)

目次|contents

序─中国表演の世界へ

Ⅰ 四川の表演
第一章 宗教と娯楽の狭間─跳神・端公戯・灯戯
第二章 表演の包装紙─端公の「壇」と「灯」
第三章 シンボルと技─川劇の覇児臉と変臉
第四章 変容する色男─脚色から読み解く「戯曲」の多様性

Ⅱ 福建省泉州の表演
第五章 人と神をつなぐ─泉州提線木偶戯の戯神相公爺の霊性
第六章 地獄巡りの見せ方─『李世民遊地府』の演技・演出
附 実見録『李世民遊地府』
第七章 生業としての儀式─東嶽廟・城隍廟
第八章 踊る道士─「打城戯」の選択

附説 表演における空間表現と処理
附 実見録「請神(大・小)」「辞神」

結語─記憶の記録
あとがき
初出一覧
参考文献

著者|author

細井尚子(ほそい・なおこ)
博士(文学)。立教大学・異文化コミュニケーション学部・文学研究科超域文化学専攻教授。専門は演劇学。東アジア比較演劇研究。近年は文化研究における西洋・非西洋に対する関心から、東アジア文化圏の娯楽市場における諸相について取り組んでいる。
主な共著に、『歌・踊り・祈りのアジア』(勉誠出版)、 『歌舞伎と宝塚歌劇―相反する、密なる百年 』(開成出版)、『楊家将演義 読本』(勉誠出版)、『ステージ・ショウの時代(近代日本演劇の記憶と文化 3)』(森話社)、『越劇の世界―中国の女性演劇』(水山産業株式会社)、編著に『「近代日本」空間下の東アジア大衆演劇 論文集』(立教大学アジア地域研究所)などがある。

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