ボルネオ 森と人の関係誌

  • 佐久間香子(著)/2020年3月
  • 3900円(本体)/四六判上製416頁
  • 装丁:矢萩多聞

ボルネオ島・サラワク州のロングハウスに暮らす「森の民」
交易の時代から植民地支配を経て、出稼ぎ、先住民運動、国立公園設立による観光業の隆盛まで――住民たちは周囲の勢力との関係のなかで、生き抜いてきた。
フィールドワークと史料分析に基づいて描く、森と人の100年間。
(ISBN 9784861106842)

目次|contents

はじめに
凡例
序章 森と人が織りなす時空間へ
第Ⅰ部 森の総合商社―交易拠点としてのロングハウス・コミュニティの形成
第一章 海洋交易を支えた森林資源
第二章 起源・移動・戦闘―動乱の森を生き抜く人びと
コラム1 ボルネオの『竹取物語』は、「民族」の始まりの物語?
第三章 後背地の交易拠点
第四章 「流域社会」という森の社会空間
第五章 第Ⅰ部のまとめ
第Ⅱ部 拡大するロングハウス・コミュニティ、縮小する社会空間
第六章 ロングハウスの空間、国家の空間
第七章 国立公園と生きる―流域の勢力図転換を生き抜く
第八章 森で食べる、森を食べる
コラム2 ヤマアラシの毒の解釈
コラム3 生を受ける場所、死を迎える場所
第九章 先住民運動の光と影―「先住民」プナン人をめぐる葛藤
終章 森と人がつくるロングハウス
おわりに
索引
参照・引用文献
巻末付録

著者|author

佐久間香子(さくま・きょうこ)
1982年京都府生まれ。2015年京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究科博士課程修了、博士(地域研究)。現在、立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員、京都大学東南アジア地域研究研究所連携研究員。専門は文化人類学、東南アジア地域研究。
主な著作に、「「生」を満たす活動としての狩猟― ボルネオ内陸部における現在の「森の民」に関する一考察」『地理学論集』89巻1号(2014年)、「ボルネオ内陸部の交易拠点としてのロングハウス―19世紀末のサラワクにおける河川交易からの考察」『東南アジア研究』54巻2号(2017年)、「サラワク人類学の系譜と今日的課題」『マレーシア研究』6号(2017年)など。

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する