先祖祭祀と墓制の近代

創られた国民的習俗

  • 問芝志保(著)/2020年10月
  • 5000円(本体)/A5判上製362頁
  • 装丁:矢萩多聞

整然と区画された墓地に家族の墓を所有し、遺骨を納め、折にふれて墓参りに行く―この日本の「伝統的」な習俗は、いつ生まれ、どのようにつくりかえられ、普及してきたのか?
先祖祭祀が国家的アイデンティティと結びつくのと並行して、近世的な墓と墓地が文明化・西洋化を辿った明治~大正。そうした新しい先祖祭祀と墓制がマスメディアを通じて人々に受容され、ナショナリズムとも接合していった昭和戦前期。宗教社会学の立場から、その変遷の諸相に迫る。

(ISBN 9784861106927)

目次|contents

序論

Ⅰ部 先祖祭祀と近代
第1章 文明国のAncestor Worship―穂積陳重『祖先祭祀ト日本法律』再考
第2章 国民道徳論と先祖祭祀―国民的習俗の実践教育

Ⅱ部 墓制と近代
第3章 近代墓制の成立―明治前半期における墓地法制の展開
第4章 近代墓制の受容―札幌にみる墓制の近代
第5章 墓地の西洋化―大正期東京における造園家の墓地観
補論 墓地の聖地化―聖将・東郷平八郎の埋葬を事例として
第6章 カロート式家墓の成立―関東大震災後における東京の墓制

Ⅲ部 昭和戦前期の先祖祭祀と墓制
第7章 明治の墓癖家と昭和の掃苔家―名墓へ向けるまなざしの変容
第8章 昭和戦前期の墓相家と「正しい墓」―無縁墓供養から日本精神論へ

結論

参考文献一覧
あとがき
索引

著者|author

問芝志保(といしば・しほ)
博士(文学)。専門は宗教社会学、日本近代宗教史。現在、日本学術振興会特別研究員(PD)、公益財団法人国際宗教研究所研究員。主要研究業績に「寺院と墓地の現在―「墓じまい時代」の課題」(相澤秀生・川又俊則編著『岐路に立つ仏教寺院―曹洞宗宗勢総合調査2015年を中心に』法蔵館、2019年)、「明治民法と祖先祭祀論」(鈴木岩弓・森謙二編『現代日本の葬送と墓制―イエ亡き時代の死者のゆくえ』2018年、吉川弘文館)、「関東大震災と家族納骨墓―近代都市東京の墓制」(『宗教研究』393号、2018年)など。

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