カランヂル駅

ブラジル最大の刑務所における囚人たちの生態

  • ドラウジオ・ヴァレーラ(著)伊藤秋仁(訳)/2021年3月
  • 3600円(本体)/四六判並製362頁
  • 装丁:桂川潤

1992年10月2日、サンパウロのカランヂル刑務所にて、囚人111名が軍警察によって虐殺された。
この刑務所に勤務していた医師ドラウジオ・ヴァレーラによって描かれる、日々の出来事のスケッチである本書は、ブラジル国内でベストセラーとなり、映画化されカンヌ国際映画祭パルム・ドールにもノミネート。
暴力、麻薬、同性愛、エイズ、密造酒にとりまかれる、囚人たちのユーモラスな生の断片集。

(ISBN 9784861106958)

目次|contents

訳者まえがき

序章/カランヂル駅/大きな家/棟/房/太陽と月/週末/個別訪問/コカイン注射/講演会/ヒッタ・カヂラッキ/人質/初日/影響力/ビオトーニコ・フォントウラ/レプトスピラ症/天使か悪魔か/職員たち/羊の群れ/黄色/スプーンの上/悪党の敗北/悪だくみ/無為/万死/身代わり/折り紙付き/トラヴェスチ/冤罪/間男/パズル/サンタォン/気まぐれな運命/マリア=ロウカ/ミゲウ/一丁上がり/デウズデッチとマネ/母の愛/エデウソ/ルーラ/マルゴ・スエリ/シッコさん/総合調理場/再会/カザ・ヴェルヂのゼー/ネギーニョ/マンガ/ジェレミーアスさん/ヴェロニッキ/ネーゴ・プレット/目には目を/激情/セン=シャンシ/ヴァウドミーロさん/放蕩息子/火種/暴動/攻撃/残り火

訳者あとがき

著者|author

ドラウジオ・ヴァレーラ(Drauzio Varella)
一九四三年、サンパウロ市生まれ。腫瘍医。AIDS予防キャンペーンでメディアに登場、その後、医療ジャーナリストとしてニュース番組などに出演。コメンテーター、作家としても評価が高い。

訳者|translator

伊藤秋仁(いとう・あきひと) 
京都外国語大学ブラジルポルトガル語学科教授。専門はブラジル移民史。主な訳書にドラウジオ・ヴァレーラ(伊藤秋仁、フェリッペ・モッタ監訳)『移民の町サンパウロの子どもたち』(行路社、二〇一八年)、エドワード・E・テルズ(伊藤秋仁、富野幹雄訳)『ブラジルの人種的不平等』(明石書店、二〇一一年)。主な共著に、伊藤秋仁、住田育法、富野幹雄『ブラジル国家の形成』(晃洋書房、二〇一五年)。

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