森鷗外、創造への道程みち

  • 小倉斉(著)/2022年1月
  • 5364円(本体)/四六判上製528頁
  • 装丁:毛利一枝

創造の現在へ
多種多様な人物との出会いから生まれた交響、共鳴、あるいは摩擦が、やがて鴎外の豊かな創造への道程みちを切り開くことになる。

(ISBN 9784861107894)

目次|contents

凡例
一 愕堂・魯庵・紅葉と鷗外の交響――鷗外宛書簡に見る出会いのドラマ
二 文学者鷗外の出発
三 鷗外、初期文学評論活動の一側面
四 「文学と自然」論争における鷗外――「「文学ト自然」ヲ読ム」の残した課題
五 「明治二十二年批評家の詩眼」における鷗外と忍月
六 鷗外・逍遙対立の淵源
七 鷗外と廃娼問題
八 森鷗外と久米桂一郎――学問と芸術の交響
九 森鷗外初期の文体意識
十 「舞姫」における文語文体再生の背景
十一 〈合評〉という名のドラマ――「三人冗語」「雲中語」の鷗外
十二 小倉時代、鷗外の一面
十三 明治文学における〈浦島説話〉の再生――露伴、鷗外、逍遙を中心に
十四 明治四十二年、鷗外の一面――小説の方法への模索
十五 金井湛の〈詞〉意識――「ヰタ・セクスアリス」論のために
十六 「青年」論――構造上の破綻をめぐって
十七 「高瀬舟」を読む――庄兵衛の眼差しが捉えたもの
十八 翻刻「護持院原の敵討」森鷗外自筆原稿

原題・初出一覧
あとがき
索引

著者|author

小倉斉(おぐら・ひとし)
日本文学研究者。愛知淑徳大学文学部国文学科教授。1951年岐阜県生まれ。1977年3月早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。著書に、高柴慎治との共訳書『夜窓鬼談』(春風社、2003年)、酒井敏・林正子・増田裕希との共編著『森鷗外書簡集3〈う-お〉編』(文京区立森鷗外記念館、2021年)等があり、論文に、「『夜窓鬼談』物語世界」(『新日本古典文学大系明治編3・漢文小説集』「月報」、2005年8月)、「澁澤龍彥、没後二〇年目の再生」(『日本近代文学』78集2008年5月)、「世界が眠ると言葉が眼を覚ます―詩人・寺山修司の〈言葉〉」(『愛知淑徳大学大学院文化創造研究科紀要』1、2014年3月)、「龍膽寺雄の挑戦―「放浪時代」を中心に―」(『愛知淑徳大学大学院文化創造研究科紀要』8、2021年3月)、「『高丘親王航海記』を読む―澁澤龍彥の最後の旅を追って―」(『愛知淑徳大学論集―文学部篇―』第46号別冊、2021年3月)等がある。

この本を注文する

Amazonで注文する e-honで注文する 楽天ブックスで注文する