チベット高原に花咲く糞文化

  • チョウ・ピンピン(著)/2023年1月
  • 3300円(本体)/四六判上製264頁
  • 装丁:中本那由子

気候も厳しく、各種資源も限られているチベット高原において、ヤク(牛)の糞は貴重な燃料としてもひろく用いられている。そしてその他にも、家屋の建材や子供のおもちゃとしても使われ、そして儀礼でも神聖なものとして扱われており、いわば最も重要な生態的・文化的資源である。
牛糞の採取・加工・利用によって成り立ち彩られるチベットの人々の生活を、20ヶ月の現地調査をもとに描き出す。

 

酸素と温度、その両方が乏しいチベット高原で生き抜く人々から学べることの中には、過去さまざまな環境の変化に適応し、これからも環境の変化に適応していかなくてはならない我々人類にとって、重要なヒントが隠されているのではないか [本文より]

 

(ISBN 9784861108471)

目次|contents

はじめに
第1章 チベット高原における人類の適応およびヒトと動物の関係
第2章 調査概要
第3章 燃料としての利用
第4章 牛糞の素材としての利用
第5章 牛糞の象徴的な利用
第6章 分析
第7章 考察
第8章 結論
資料
チベット語用語集
参照文献
謝辞
索引

著者|author

チョウ・ピンピン(Zhang Pingping)
北九州市立大学社会システム研究科、北九州市立大学文学部・法学部
博士研究員、非常勤講師
専攻・専門は生態人類学・チベット牧畜文化
主要な著作に「生態と象徴の視点から考えるチベット遊牧民にとってのヤクの糞:高地適応のための燃料から儀礼的呪物化まで」(博士論文、北九州市立大学)など。

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する