人形とイギリス文学

ブロンテからロレンスまで

  • 川崎明子(著)/2023年3月
  • 3400円(本体)/四六判上製270頁
  • 装丁:矢萩多聞

いかにして人形は人間となり、人間は人形となるのか?
19世紀から20世紀のイギリス小説に登場する人形を分析することで、人間と非人間、生物と非生物の境界や関係を吟味し、人間を人間として扱うことの意味を問う。
(ISBN 9784861108457)

目次|contents

序章:人形はどこへ行った
第1章:人形を愛する―シャーロット・ブロンテ『ジェイン・エア』―人形ではなく人間として愛し愛されるまで
第2章:人形を埋める―チャールズ・ディケンズ『荒涼館』―鏡/鑑としての人形
第3章:人形を罰する―ジョージ・エリオット『フロス河の水車場』―少女がふるう暴力
第4章:人形に話す―フランシス・ホジソン・バーネット『小公女』―人形エミリーの退場と女王セーラの入場
第5章:人形で遊ぶ―H・G・ウェルズ『トーノ・バンゲイ』―ドールハウスを出て大海へ
第6章:人形を燃やす―D・H・ロレンス『息子と恋人』―ポール/パウロと〈犠牲〉の終わり
終章:人形はどこへも行かない
参考文献一覧
あとがき
人名索引
事項索引

著者|author

川崎明子(かわさき・あきこ)
駒澤大学文学部英米文学科教授。2005年、東京大学人文社会系研究科英語英文学博士課程単位取得。2005年、University of Hull英文科博士課程修了(PhD)。同人誌『英国小説研究』(英宝社)編集幹事。単著に『ブロンテ小説における病いと看護』(春風社、2015年)、共著に「『デイヴィッド・コパフィールド』海の抑圧―ロビンソン・クルーソー挽歌」『ディケンズ文学における暴力とその変奏―生誕二百年記念―』(大阪教育図書、2012年)、『イギリス文学入門』(三修社、2014年)など。論文に「『不思議の国のアリス』における言語と生物の変身」『人文研紀要』第96号(中央大学人文科学研究所、2020年)、「『サイラス・マーナー』における植物―漸進的発展の跳躍的語り」『英国小説研究』第28冊(英宝社、2021年)など。

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