同調行動のエスノメソドロジー

日中ビジネスコミュニケーションの異同

  • 楊一林(著)/2023年12月
  • 5000円(本体)/A5判上製224頁
  • 装丁:長田年伸

グローバル社会において、職場での異文化コミュニケーションを阻害するものは何か。
日本人、中国人それぞれのビジネスミーティングに見られる「同調行動」を対象とし、エスノメソドロジー研究の「参与」「関与」「均衡」の概念を用いて、ワークプレイスにおける自然会話分析をマルチモーダルな手法で分析・検証。その参与枠組みを明らかにし、両者のコミュニケーションの異同を科学的に枠づける。

(ISBN 978486110????)

目次|contents

はじめに

第1章 同調行動の研究がなぜ必要なのか
1 同調行動研究のビジネス上の必要性
2 日中のビジネスコミュニケーションの比較研究の必要性
3 なぜ同調行動を取り上げるのか

第2章 同調行動とは何か
1 マルチモーダルコミュニケーションに関する同調行動
2 同調行動の手がかりとしての共話・共感・共調の研究
3 同調行動におけるマルチモーダルな分析方法
4 同調行動による参与形態の均衡性
5 同調行動はなぜ起きるのか
6 本書の構成

第3章 同調行動をどう研究するのか
1 研究の背景
2 研究の立場
3 研究の方法

第4章 ペア会話による質的分析―マルチモーダルな観点から見た日中ビジネス場面の同調行動の異なり
1 目的
2 調査概要及び分析方法
3 結果と考察
4 まとめ

第5章 グループ会話による質的分析―日中多人数インターアクションに見られる多様な均衡性
1 目的
2 調査概要及び分析方法
3 結果と考察
4 まとめ

第6章 接触場面による質的分析―日中ビジネス会話における非流暢がどのように表されるか
1 目的
2 調査概要及び分析方法
3 結果と考察
4 まとめ

第7章 実験的方法による量的分析―日中母語話者の参与 形態均衡性及び同調アフォーダンスの異なりの量的比較に基づく考察
1 目的
2 調査概要及び分析方法
3 結果と考察
4 まとめ

終章 インターアクションとしての同調行動
1 研究の成果
2 研究の意義
3 本書のまとめと今後の課題
4 結び

謝辞
参考文献
巻末資料

著者|author

楊一林(よう・いちりん)

金沢大学大学院人間社会環境研究科修了。博士(文学)。
津田駒工業株式会社常勤講師。
専門は異文化コミュニケーション、ビジネスコミュニケーション、社会言語学、応用言語学、中国語教育。
主な論文に「マルチモーダルな観点から見た日中ビジネス場面の同調行動の異なり」(2020年、『日本語音声コミュニケーション』8号)、「協働と観賞―日中多人数インタラクションに見られる多様な均衡性―」(2021年、『人間社会環境研究』42号)など。

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