果樹とはぐくむモラル

ブラジル日系果樹園からの農の人類学

  • 吉村竜(著)/2024年1月
  • 4400円(本体)/A5判上製314頁
  • 装丁:コバヤシタケシ
  • 装画:佐貫絢郁

農業の面白さと夢。
ブラジルの地に渡った日系人たちが、人間・作物・生態環境の三者関係のなかで「農を業に」してきたその軌跡を、営みを持続するに伴い培われてきた「モラル」に着目しながら描く、農の人類学。

(ISBN 9784861108877)

目次|contents

はじめに

第一章 農民、農業、農
第二章 農から農業へ―中間層の日系人

コラム1 ピラール日系人と〈わたし〉

第一部 市場と向き合う日系人の「モラル」――連帯・協同・仲間意識
第三章 「自由」のなかの連帯
第四章 協同する日系人―日系協同組合の再編プロジェクト
第五章 日系人の仲間意識

コラム2 「ジャポネース」はあだ名?
コラム3 食卓から見る日系人どうしの違和感
コラム4 文協における祭礼行事と宗教

第二部 作物と向き合う日系人の理念と実践――植生・知識・対話
第六章 柿と向き合う日系人―消費と流通の地域史
第七章 果樹と向き合う―経験知の獲得と伝達
第八章 果樹との対話から人との対話へ―技術支援の現場

終章 果樹とはぐくむモラル

おわりに
参照文献
索引

著者|author

吉村竜(よしむら・りゅう)

日本学術振興会特別研究員(PD)
専攻・専門は社会人類学、地域研究。
主な著作に、「ニホンジンもブラジルジンでさえも――ブラジル南東部ピラールにおける日系人の新たな仲間意識」(『文化人類学研究』21、2021年)、『Novos Temas de Pesquisa em Estudos Japoneses: Uma Perspectiva Internacional sobre Direito, Política, Sociedade e Cultura』(Ernani Oda, Olivia Yumi Nakaema, Yuri Kuroda Nabeshima 編、共著、2019年)、「個人化と協同性を生きる農民――ピラール・ド・スール果樹栽培農民の主体的選択にみる農業協同組合の位置」(『社会人類学年報』41、2015年)など。

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する