すべての指に技法を持つ

手仕事が織りなす現代アルジェリア女性の生活誌

  • 山本沙希(著)/2024年2月
  • 4300円(本体)/A5判上製310頁
  • 装丁:朝倉久美子
  • 装画:原田俊二

手工芸に従事する女性たちの「なんとかやる」実践。稼得機会を生みだすための、賢知と狡知を駆使した日常的な創意工夫によって紡がれる生活世界を、多元的で重層的に描く。

(ISBN 9784861108891)

目次|contents

序章 「指の技法」が紡ぐアルジェリア女性の生活世界
第1章 制度的包摂の試み――公的労働統計と法制度化のプロセス
第2章 コロニアルな植民地支配の遺産の利用と組織化の実践――カビリー地方「絨毯の村」で生きる
第3章 カトリック修道会の活動展開とムスリム女性による利用実践――旧市街カスバにおける手工芸センターの運営
第4章 国内女性団体によるネットワーキングの試み――不揃いな参加形態を保つ
第5章 離婚という経験が断つもの、拓くもの
第6章 個人事業主として働く――手仕事の多様なあり方、働き方
第7章 妻または母であり、事業主であること
終章 「なんとかやる」ことで創られる日常

あとがき
参照文献一覧
索引

著者|author

山本沙希(やまもと・さき)
所属・職位:立教大学異文化コミュニケーション学部ポストドクトラル・フェロー
専攻・専門:北アフリカ・マグリブ地域研究とジェンダー
主な著作に、「家内と戸外をつなぐ手仕事:アルジェリア女性の家内労働という働き方」『労働の理念と現実』(イスラーム・ジェンダー・スタディーズ第8巻、明石書店、2024年)、「現代アルジェリアにおける機織り女性のコロニアルな遺産の利用と組織化の実践:カビリー地方「絨毯の村」を事例に」(『日本中東学会年報』2022年度第1号、2022年)、「アルジェ〈アルジェリア〉:街を飛び交う複数の言語」(『地中海を旅する62章:歴史と文化の都市探訪』、松原康介編、明石書店、2019年)など。

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