十九世紀小説の誕生

ディケンズ前期小説におけるジャンルの変容

  • 新野緑(著)/2024年3月
  • 4000円(本体)/四六判上製336頁
  • 装丁:矢萩多聞

ジャーナリズム、イラストレーション、ピカレスク、メロドラマーー多様なジャンルを経て、独自のリアリズムへ。
19世紀的都市型作家ディケンズはどのように生まれたのか? 『ボズのスケッチ』から『バーナビー・ラッジ』に至る前期小説6編におけるジャンル、モチーフの変容に着目し、作家的発展の軌跡をたどる。
(ISBN 9784861109171)

目次|contents

序章 小説というジャンル
第1章 ジャーナリストから小説家へー『ボズのスケッチ』の構成をめぐって
第2章 挿絵との交渉ー『ピクウィック・ペイパーズ』における小説家の位置
第3章 境界線を引くー『オリヴァー・トゥイスト』におけるリアリズムの探求
第4章 新たな創作の形を求めてー『ニコラス・ニクルビー』におけるジャンルの変容
第5章 都市型作家の誕生ー『骨董屋』に見るディケンズの自己形成
第6章 せめぎ合う言葉ー『バーナビー・ラッジ』における謎の創出
第7章 現実と想像の間ーディケンズと群衆
第8章 ロンドンの胃袋ーディケンズと市場
終章 ジャーナリストから都市型作家へ
あとがき
初出一覧
参考文献
図版出典一覧
索引

著者|author

新野緑(にいの・みどり)
大阪大学大学院文学研究科英文学専攻博士後期課程中退 博士(文学)。ノートルダム清心女子大学教授、神戸市外国語大学名誉教授。著書に、『〈私〉語りの文学ーイギリス19世紀小説と自己』(英宝社、2012年)、『小説の迷宮ーディケンズ後期小説を読む』(研究社、2002年)など。

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