
外国人労働者としての難民
オーストラリアの農村部における難民認定者の受け入れ策と定住支援策
- 小野塚和人(著)/2024年10月
- 5400円(本体)/A5判上製326頁
- 装丁:長田年伸
難民を労働力として受け入れるには、どのような支援策が考えられるか?
オーストラリアの農村自治体における、外国人労働者としての難民の誘致事業と支援実践を考察。成功例と失敗例の分析によって得られた知見は、生産年齢人口の減少が深刻化している日本の現状に対しても豊富な示唆を与える。
(ISBN 9784861109652)
目次|Contents
序章
第1章 難民認定者に対する定住と統合の実現に向けた支援策
第2章 難民認定者が地方部に向かう社会的・政策的な経路
第3章 地方部への技能移民の就労と配置を促進する政策的実践
第4章 地方部における非熟練・半熟練労働力の確保に関する政策的実践:「太平洋諸島労働協定(PLS)」の園芸農業部門での利用状況を中心に
第5章 カタニングにおける難民コミュニティ主導型の移住事業の展開
第6章 ダルウォリヌの「地域人口増強計画」にみる住民主導型による難民認定者を受け入れる試み
第7章 ニルにおける雇用主主導型による難民認定者の受け入れ事業の展開
第8章 外国人労働者としての難民の受け入れにあたって、受け入れ社会側に求められる施策
第9章 難民はいかにして「難民」となるのか:カレン人コミュニティリーダーのライフストーリー
終章
著者|Author
小野塚和人(おのづか・かずひと)
1984年群馬県生まれ。一橋大学社会学部卒業、同大学博士(社会学)。早稲田大学、神田外語大学を経て、現在、東洋大学社会学部准教授。専門は、地域社会学、国際社会学、移民政策論、観光学、オーストラリア地域研究。主な論文に、「観光地ケアンズの生成と日本企業」『オーストラリア研究』第24号、「コスモポリタン的近代における『共にあること』をめぐる理論社会学的考察」『グローバル・コミュニケーション研究』第1号、「『バブル誘発型』の観光開発による社会空間の生産」『アジア太平洋討究』第22号、などがある。