戦前 感化・教護実践史

  • 佐々木光郎・藤原正範/2000年12月
  • 4800円(本体)/四六判・624頁

明治期から昭和初期にかけての感化院、少年教護院。これらの施設での生活指導、教育が真の意味で子供たちを「教え、育てる」ものであったことを詳述。教育の荒廃が叫ばれる今日、子どもたちとかかわる原理を問う、日本ではじめての実践史。
(ISBN 4921146187)

目次|indexs

序―よみがえれ、子どもたち― 藤原正範
第一編 備作恵済会感化院の組織と実践―会報分析を通して 藤原正範
第一章 備作恵済会研究の意義
第二章 前史
第三章 備作恵済会感化院の誕生と尾崎善藏主事による運営
第四章 備作恵済会感化院の実践に影響を与えた外的要因
第五章 備作恵済会感化院の発展と山田貞芳感化院長
第六章 まとめ
第二編 香川県斯道学園の「観察録」に見る明治期の感化実践 藤原正範
はじめに
第一章 香川県における感化院の設立
第二章 感化院長田村亀四郎と職員
第三章 吉川亀四郎の家庭学校生徒観察録
第四章 香川県斯道学園の「観察録」
第五章 まとめ
第三編 明治期から昭和前期の感化実践史 佐々木光郎
はじめに
第一章 創設から明治末期の感化実践
第二章 大正期の感化実践
第三章 昭和期の感化実践
おわりに
第四編 少年教護法下の少年教護実践史(全国) 佐々木光郎
はじめに
第一部 教育擁護の模索と試行
第一章 少年教護院の誕生
第二章 少年教護の基礎固めと模索
第三章 家庭生活
第四章 学科、実家の指導
第五章 仮退院と院外教育
第二部 戦時体制化の少年教護実践
第一章 変わらぬ子どものすがた
第二章 教護実践の変容
第三章 家庭寮の生活の変容
第四章 子どもたちの戦争
第五章 物資の不足と食料の増産
第六章 決戦非常時の措置
第三部 終戦後の浮浪児等の保護
一 非行児
二 浮浪児の収容
三 日課・職員態勢の継続
おわりに
付録 朝鮮・台湾(当時)におけう教護実践
一 朝鮮総督府永興学校
二 台湾総督府成徳学院

著者|author

佐々木光郎(ささき・みつろう)
藤原正範(ふじわら・まさのり)

(ともに家庭裁判所調査官)

担当編集者から

秋田出身の佐々木さんと岡山出身の藤原さん。学会などで顔を合わせ、熱く語り合うなかで生まれたのが本書。全然違うタイプながら、共通するのは酒好きなこと、かな。[-山岸-]

 

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