作品は「作者」を語る

アラビアン・ナイトから丸谷才一まで

  • ソーントン不破直子・内山加奈枝(編著)/2011年10月
  • 2857円(本体)/四六判並製・334頁
  • 装丁:矢萩多聞

ロラン・バルト以後の「作者」とは何か? 『百年の孤独』に深い影響を与えた『アラビアン・ナイト』、ヘミングウェイの身体性が抜きがたく刻み込まれた『ニック・アダムズ物語』、時空を越えた幽霊としての作者を示した丸谷才一『輝く日の宮』など、8つの視点から「作者」を探究する。
(ISBN 9784861102929)
日本図書館協会選定図書

書評|book reviews

・「毎日新聞」(2011年12月11日):高樹のぶ子氏
・「毎日新聞」(2012年1月8日):渡辺保氏

目次|indexs

第1章    『アラビアン・ナイト』―「作者の死」とシェヘラザードの語り 【小泉 泉】
第2章    ヒエロニモの沈黙―『スペインの悲劇』における作者と権力 【佐藤達郎】
第3章    模倣と剽窃の異国ロマンス―アメリカ・ジャポニスム小説と「作者」 【中地 幸】
第4章    夏目漱石が現代批評に与える「生きたもの」―『こころ』における主体と倫理 【内山加奈枝】
第5章    メタフィクション「大きな二つの心臓のある川」を書いたのは誰か?―ヘミングウェイと「作者」の身体 【小笠原亜衣】
第6章    リチャード・ライト『ブラック・ボーイ』が語る「作者」像 【升田光子】
第7章    ジェフリー・ダーマーを描くことはできるのか?―ジョイス・キャロル・オーツの『生ける屍』における作者観 【森井美保】
第8章    「作者」という幽霊、「読者」という未来―丸谷才一『輝く日の宮』の作者観 【ソーントン不破直子】

執筆者|authors

小泉 泉(こいずみ・いずみ)
日本女子大学、跡見学園女子大学、武蔵野大学、首都大学東京非常勤講師
佐藤達郎(さとう・たつろう)
日本女子大学文学部英文学科准教授
中地 幸(なかち・さち)
現在都留文科大学文学部英文学科教授
内山加奈枝(うちやま・かなえ)
日本女子大学文学部英文学科講師
小笠原亜衣(おがさわら・あい)
玉川大学工学部ソフトウェアサイエンス学科准教授
升田光子(ますだ・みつこ)
日本女子大学、慶応義塾大学非常勤講師
森井美保(もりい・みほ)
山梨学院大学、東京都市大学、日本女子大学非常勤講師
ソーントン不破直子(そーんとんふわ・なおこ)
日本女子大学名誉教授

 

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