ラフカディオ・ハーンとジェイムズ・トムソン

『四季』をめぐって

  • 先川暢郎/2011年12月
  • 3333円(本体)/四六判上製286頁
  • 装丁:長田年伸

ハーンによるトムソンの『四季』に対する評価を考察しつつ,イギリス近代自然詩の源流としてのトムソンの再評価を促がし,両者に共通するケルト性をあきらかにする。
(ISBN 9784861102851)

目次|indexs

序 ハーンのトムソン『四季』評価
第1章 『四季』―「冬」と「春」を中心に
1.自然の脅威
(1)トムソンの「冬」の死と霊性と生命
ⅰ)生と死の弁証法
ⅱ)「冬」の活力とキリスト教的霊性
ⅲ)神の戒めと愛と恵み
(2)ハーンの海の生命と死と霊性
ⅰ)ハーンと海
ⅱ)海―命と死の権化
ⅲ)海の音楽
2.トムソンの「春」の愛と生命
ⅰ)春の鳥
ⅱ)ハーンと鳥の歌
ⅲ)ハーンと民衆の歌
ⅳ)春の甦り
第2章 『四季』―「夏」と「秋」を中心に
1.ハーンの熱帯志向
2.ハーンと虫
3.虫と命の連鎖
4.宇宙と存在の環
5.トムソンと科学
第3章 『四季』―愛、メランコリー、自然観を中心に
1.「秋」のラヴィーニア物語
2.トムソンと動物愛
3.トムソンと愛国心
4.トムソンとハーンのメランコリー
5.自然観における科学と宗教
第4章 ケルトと日本をつなぐ怪異
1.ハーンにおける怪異
2.トムソンにおける怪異
○後記
○注
○付録(『四季』、『無為城』および「四季賛歌」からの引用原文)
○主な参考文献(本文中に引用した資料を除く)

著者|author

先川暢郎(さきかわ・のぶお)
1944年生まれ
慶應義塾大学文学部卒業
現在、拓殖大学政経学部教授、日本カレドニア学会会員
主著訳書
『ラフカディオ・ハーン入門』(ブイツーソリューション、共著)
『スコットランドの歴史と文化』(明石書店、分担執筆)
『アイルランドの神話と民話』(彩流社、共訳)

 

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