言語教育とアイデンティティ

ことばの教育実践とその可能性

  • 細川英雄(編)/2012年1月
  • 2800円(本体)/A5判並製266頁
  • 装丁:矢萩多聞

技術としての言語教育から,人間形成としての言語教育へ。
日本語・国語・外国語の教育をどのように連携・再生させればよいのか。ことばの学習の社会的・文化的意味を問いなおす。
(ISBN 9784861102899)

目次|indexs

※「はじめに」と「おわりに」はPDF形式でご覧いただけます。

はじめに 今,なぜ言語教育とアイデンティティか【細川英雄】
第I部 講演と討論
国際的な移動の中にあるアクターたちの新たな争点と戦略【アリーヌ・ゴアール=ラデンコヴィック】
討論・会場との質疑応答【司会:牲川波都季】
「移動する子ども」からことばとアイデンティティを考える【川上郁雄】
自己欺瞞の物語にいかに抗うことができるか【森美智代】
発見アプローチは何をめざすのか【細川英雄】
〔コラム〕崖の向こう側の世界―通訳者としての立場【山本冴里】
第II部 論考
第1章 《わたし》は何を語ることができるのか―ことばの学びにおける複合アイデンティティ【クレア・マリイ】
第2章 「場」としての日本語教室の意味―「話す権利」の保障という意義と課題【三代純平】
第3章 「中国に行く」/「中国に帰る」―言語マイノリティ生徒の「想像の共同体」【米本和弘】
第4章 移動主体のために言語教育は何ができるか―アイデンティティを紡ぐ場として【鈴木寿子】
第5章 多言語話者の言語意識とアイデンティティ形成―「ありたい自分」として「自分を生きる」ための言語教育【小泉聡子】
第6章 「自分らしさ」を規定するもの―複数の〈わたし〉を語る一人の日本語学習者のライフヒストリーから【鄭京姫】
第7章 言語教育において「自分史を書く」ことの意義―アイデンティティ形成の視点から【長嶺倫子】
第8章 日本語の教室における意味の構築とアイデンティティ形成―ことばの意味世界を共同構築する〈私〉〈他者〉〈教室コミュニティ〉【寅丸真澄】
第III部 前景と展望
言語教育における体系・能力・アイデンティティ―私はなぜアイデンティティにたどり着いたか【細川英雄】
言語教育とアイデンティティの問題を考えるための文献案内【三代純平】
おわりに 相互文化性による教育実践の可能性を拓く【細川英雄】

編者|editor

細川英雄(ほそかわ・ひでお)
早稲田大学大学院日本語教育研究科・教授
ウェブサイトはこちら

※『春風目録新聞』第9号に,細川英雄先生へのインタヴュー記事「この研究室が面白い!」を掲載しています。あわせてご覧ください。

 

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