反逆者たちのアメリカ文化史

未来への思考

  • 堀真理子(著)/2019年10月
  • 2700円(本体)/四六判並製270頁
  • 装丁:江森恵子(クリエイティブ・コンセプト)

女性、黒人、ユダヤ人、メキシコ人……差別・迫害に抗い続けてきた側の視点から、19世紀以降のアメリカ文化を通覧。
分断と排除の危機に曝されながらも多様な価値観を包摂してきたアメリカの魅力を提示し、「トランプ現象」以降の行く末を問う。
(ISBN 9784861106590)

目次|contents

序章 「風に吹かれて」―ボブ・ディランの歌とミュージカル『ハミルトン』
第1章 奴隷解放に尽くした黒人女性―「黒人のモーセ」ハリエット・タブマンの数奇な人生
第2章 南北戦争へと向かう社会のなかで―ストウ夫人の『アンクル・トムの小屋』
第3章 アメリカの侵略戦争を批判する―H・D・ソローの『市民的抵抗』、マーク・トウェインの「戦争の祈り」、E・オニールの『皇帝ジョーンズ』
第4章 黒人野球の女王―野球殿堂入りした唯一の女性エファ・マンリー
第5章 黒人歌手の挑戦―ブルースの女王ビリー・ホリデイの「奇妙な果実」
第6章 大人は判ってくれない―『キャッチャー・イン・ザ・ライ』と『ウェストサイド・ストーリー』
第7章 二十世紀の魔女狩り―社会派劇作家アーサー・ミラーの『クルーシブル』と『ヴィシーでの出来事』
第8章 「私はあなたのニグロではない」―ラウル・ペック監督、ジェイムズ・ボールドウィンの未完の作品を映画化
第9章 メキシコ系アメリカ人の公民権運動とチカーナ・フェミニズム―シェリ・モラガの『英雄たちと聖者たち』と『飢えた女―あるメキシコ人のメーデイア』
第10章 いま、移民や難民とどう向きあうべきか―これまでのアメリカ、これからのアメリカ
終章 核の時代を生きる―未来へのメッセージ
あとがき

人名索引

著者|author

堀真理子(ほり・まりこ)
青山学院大学経済学部教授
青山学院大学大学院文学研究科英米文学専攻博士課程単位取得退学、ロンドン大学演劇学M.A.
著書に『ベケット巡礼』(三省堂、2007)、『改訂を重ねる『ゴドーを待ちながら』』(藤原書店、2017、吉田秀和賞受賞)、『概説 アメリカ文化史』(共著、ミネルヴァ書房、2002)『戦争・詩的想像力・倫理』(共著、水声社、2016)、『帝国と文化』(共著、春風社、2016)、『文学都市ダブリン』(共著、春風社、2017)などがある。

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