日系インドネシア人のエスノグラフィ

紡がれる日系人意識

  • 伊藤雅俊(著)/2022年1月
  • 4200円(本体)/A5判上製316頁
  • 装丁:中本那由子

日本でもインドネシアでもほとんど知られていない、しかし現に存在している人びとの記録。

太平洋戦争後もインドネシアに残留した日本兵たち。彼らとその子孫が、どのように日本を想いながら、今まで生活してきたのか。インドネシアと日本に住む四世代への調査を通して、「日系インドネシア人である」とはいかなることなのかを描く。

「戦争はあってはいけないことですが、悲惨な戦争が起こらなければ私は生まれていなかったわけです。我々日系人は存在していないわけです。本当に父親に感謝ですよ」(日系インドネシア人二世の語り 本文より)

(ISBN 9784861107696)

本書の「まえがき」を公開しています。こちらからご覧ください。

目次|contents

まえがき
序章

第1部 日系インドネシア人一世とオラン・ジュパン
第1章 スマトラ北部における日系インドネシア人一世
第2章 日系インドネシア人一世同士の交流
第3章 オラン・ジュパンとなった日系インドネシア人一世

第2部 日系インドネシア人二・三世の日系人意識
第4章 スマトラ北部における日系インドネシア人二・三世の現状
第5章 福祉友の会メダン支部の活動と役割
第6章 日系インドネシア人二・三世同士の出会いとその後の交流
第7章 日系インドネシア人二・三世の日本に対する想い
第8章 日本文化と日系人意識の保持

第3部 日系インドネシア人の渡日就労と日本での生活世界
第9章 日系インドネシア人の渡日就労
第10章 渡日就労者の世代交代と人的ネットワーク
第11章 日系インドネシア人の日本での生活世界
終章


参照文献
あとがき
索引

著者|author

伊藤雅俊(いとう・まさとし)
日本大学国際関係学部・助教
博士(国際関係) 専門は地域研究(東南アジア)
主な著作に、「オラン・ジュパンとなった日系インドネシア人一世たち ―スマトラ島北スマトラ州の事例から」(『国際文化表現研究』第17号、2021年)、「滞日インドネシア人ムスリムのイスラーム的実践―口にできるものを口にすればよい」(『比較生活文化研究』第27号、2020年)。主な訳書に『ジャパニーズ・ディアスポラ―埋もれた過去、闘争する現在、不確かな未来』(足立信子編、吉田正紀との共訳、新泉社、2008年)

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