
アヴェルノ
- ルイーズ・グリュック(著)、江田孝臣(訳)/2022年3月
- 2000円(本体)/四六判変形上製176頁
- 装丁:毛利一枝
アヴェルノ、すなわち冥界の入口。母娘の確執、壮絶な拒食症、長期の精神療養――。
自伝は神話化され、神話は自伝化される。抒情と暗示と謎に富むその作品は、読む者をも魂との対話に誘ってやまない。
2020年ノーベル文学賞受賞。今を時めく女性詩人の第10詩集、日本初訳。
(ISBN 9784861107924)
【特設ページ】ルイーズ・グリュックの詩をどう読むか
目次|contents
夜の渡り
Ⅰ
十月
さまよい人ペルセポネ
プリズム
火口湖
エコー
フーガ
Ⅱ
宵の明星
風景
無垢の神話
古風な断片
青いロタンダ
ひたむきな愛の神話
アヴェルノ
前兆
望遠鏡
つぐみ
さまよい人ペルセポネ
注記
[訳者補遺]
訳者後注
作品一覧(原著・訳書)
訳者あとがき
著者|author
ルイーズ・グリュック(Louise Glück)
1943年、ニューヨーク生まれ。
家族、母親、拒食症体験を取り上げながら、日常性から遊離した抽象的、神話的、元型的な詩を書く。
2020年、ノーベル文学賞受賞。
訳者|translator
江田孝臣(えだ・たかおみ)
早稲田大学文学学術院名誉教授。
1956年、鹿児島県生まれ。東京都立大学大学院博士課程退学。中央大学経済学部専任講師、助教授を経て、早稲田大学文学学術院助教授、教授。
著書:『エミリ・ディキンスンを理詰めで読む―新たな詩人像をもとめて』(春風社、2018年)、『『パターソン』を読む―ウィリアムズの長篇詩』(春風社、2019年)。翻訳書:D・W・ライト編『アメリカ現代詩一〇一人集』(共訳。思潮社、1999年)、原成吉編『ウィリアム・カーロス・ウィリアムズ詩集』(共訳。思潮社、2005年)、『完訳エミリ・ディキンスン詩集(フランクリン版)』(共訳。金星堂、2019年)など。