近代市民社会の信仰と音楽―オラトリオは「聖」か「俗」か

近代市民社会の信仰と音楽

オラトリオは「聖」か「俗」か

  • 瀬尾文子(著)/2023年3月
  • 5000円(本体)/A5判上製420頁
  • 装丁:毛利一枝

キリスト役を一人の歌手が担うのは不遜なこと?

19世紀ドイツの市民社会において、オラトリオという「教会と歌劇場の間」で揺れ動くジャンルは、どのように変容したのか。メンデルスゾーン作《エリヤ》の楽曲分析などをもとに、宗教的な題材の芸術化、また、それを演奏するということについて一考を促す刺激的著作。

(ISBN 9784861108389)

目次|contents

序――教会音楽の世俗化の論理を問う

【第一部】
第一章 オラトリオは教会音楽か?―― 一九世紀におけるジャンル概念の拡大
1.オラトリオ・ブームと議論の勃発
2.流行の要因――ナショナリズムと教養主義
3.新ジャンル創設の意識
4.素材の問題

第二章 オラトリオの物語はいかに表すべきか――オラトリオ論における詩の形式の議論
1.詩の三形式(エピック・リリック・ドラマチック)
2.オラトリオ論の流れ――リリックからドラマチックへ
3.エピック派の少なさと時代の趣向
4.趣向の変化の要因――リアリティおよびエンターテインメント性の追求

第三章 キリスト役は歌ってよいか――聖なる存在の具象化の問題
1.ベートーヴェン《オリーヴ山のキリスト》(一八〇三年ヴィーン初演)
2.シュポーア《救世主の最期のとき》(一八三五年カッセル初演)

第四章 オラトリオは何を主題とすべきか――崇高の表現への挑戦
1.「崇高」概念とオラトリオの関連
2.「最後の審判」オラトリオ二作品の概要
3.アーペルの作品構想と「崇高」概念
4.ロホリッツの作品構想と「崇高」概念

【第二部】
第五章 実際の演奏の場の宗教性――ニーダーライン音楽祭の場合
1.一九世紀前半のドイツの音楽祭
2.ニーダーライン音楽祭の実態
3.ニーダーライン音楽祭が目指したもの

第六章 メンデルスゾーン《エリヤ》のドラマ・トゥルギー――独自のエンターテインメント性の追求
1.作風の変化の理由
2.シュープリング宛書簡中の「ドラマチック」への言及
3.「ドラマチック」の内実の分析
4.根本主題「見えざる神の接近」
5.根本主題の意義――なぜ、「見えざる神の接近」だったか

結語――宗教と娯楽を両立させるドラマチック・オラトリオ

付録 《エリヤ》全体像

著者|author

瀬尾文子(せお・ふみこ)
国立音楽大学准教授。東京大学大学院人文社会研究科博士課程修了(美学芸術学専攻)。博士(文学)。日本シェリング協会第一六回研究奨励賞受賞。主な論文に「ファニー・ヘンゼルのカンタータ《ヨブ》」のジェンダー論的解釈試論」(『美学美術学研究37』二〇一九年)などがある。

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

「新ドイツ派」の成立―リストと彼の仲間たちによる進歩的音楽集団

「新ドイツ派」の成立

リストと彼の仲間たちによる進歩的音楽集団

  • 上山典子(著)/2022年12月
  • 4500円(本体)/A5判上製234頁
  • 装丁:長田年伸

ベルリオーズ、リスト、ワーグナーの「三人組」一派?
19世紀半ばの音楽ジャーナリズム上で繰り広げられた標題音楽の理念およびベートーヴェンの遺産継承をめぐるいわゆる進歩派と保守派の美学論争を出発点に、19世紀後半のヨーロッパ音楽史における「新ドイツ派」概念の解明を試みる。
(ISBN 9784861108433)

目次|contents

はじめに
第1章 音楽史研究と「新ドイツ派」
第2章 「未来音楽」をめぐる論争
第3章 「新ドイツ派」の提唱
第4章 「新ドイツ派」概念の変化
第5章 「新ドイツ派」の発展
おわりに
あとがき
参考文献
索引

著者|author

上山典子(かみやま・のりこ)
東京芸術大学楽理科卒業、同大学院博士課程修了、博士(音楽学)。現在静岡文化芸術大学文化政策学部准教授。専門は西洋音楽史、とくにリストと19 世紀の音楽文化、ピアノ編曲の文化史など。共著書に『音楽表現学のフィールド2』(東京堂出版、2016)、『ワーグナーシュンポシオン』(アルテスパブリッシング、2018)、『《悪魔のロベール》とパリ・オペラ座』(上智大学出版、2019)、『音楽を通して世界を考える』(東京藝術大学出版会、2020)など。

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

半分満たされたグラス ジャズとシグニファイイング

半分満たされたグラス ジャズとシグニファイイング

  • 椿清文(著)/2021年4月
  • 2400円(本体)/四六判並製272頁
  • 装丁:桂川潤

ジャズのエッセンスであるアドリブ、メッセージ性を、シグニファイイング(修正)から読み解く。素材の修正を楽しむ音楽がジャズだ。

(ISBN 9784861107412)

目次|contents

第一章 はじめに
第二章 シグニファイイング
第三章 二人の偉大なジャズの作曲家――ジェリー・ロール・モートンとデューク・エリントン
第四章 ジャズ・エイジの二人のエース――ルイ・アームストロングとビックス・バイダーベック
第五章 ビバップの衝撃――チャーリー・パーカー
第六章 モンク、ミンガス、マイルス――モダンジャズのリーダーたち
第七章 ジャズと私

おわりに
ジャズ年表
音源について
参考文献
索引

著者|author

椿清文(つばき・きよふみ)
1951年、山口県小野田市生まれ。
1980年、東京大学大学院人文科学研究科英語英文学専攻博士課程修了。津田塾大学名誉教授。専門はアメリカ文学・文化。専攻分野は「ジャズとアメリカ文学・文化」。
著書
『JAZZ:愛すべきジャズメンたちの物語』(ネット武蔵野)
論文
「「ブラック・アンド・ブルー」ファンタジー…ラルフ・エリソンとジャズ」(渡辺利雄編『読み直すアメリカ文学』[研究社出版]所収)

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル―時代に埋もれた女性作曲家の生涯

ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル

時代に埋もれた女性作曲家の生涯

  • ウテ・ビュヒター=レーマー(著)/米澤孝子(訳)/宮原勇(監訳)/2015年1月
  • 2300円(本体)/四六判並製・248頁
  • 装丁・レイアウト:コトモモ社

弟はF・メンデルスゾーン。
女性に創作活動が許されなかった時代、溢れる才能と意欲に恵まれながらも、弟の影に隠れていた女性作曲家がいた。
肖像画などの豊富な図版と自筆の手紙、日記から才女の生涯と作品を紹介する。年表付。
(ISBN 9784861104213)
日本図書館協会選定図書

目次より|indexs

序論
メンデルスゾーン家
教育
ファニーとフェリックス姉弟
ヴィルヘルム・ヘンゼル
イタリア旅行
「日曜音楽会」
最期
作曲作品
エピローグ

著者|author

ウテ・ビュヒター=レーマー
ドイツにて新聞や『ジャズポディウム』に音楽批評を書き、ポピュラー音楽や19、20世紀の女性作曲家について研究。

訳者|translator

米澤孝子(よねざわ・たかこ)
国立音楽大学器楽科卒業(フルート専攻)。ケルンに留学後、日本で演奏者、指導者として活動。
現在、名古屋大学国際言語文化研究科博士後期課程に在籍。

監訳者|Translation supervisor

宮原勇(みやはら・いさむ)
京都大学大学院修了(哲学専攻)。フンボルト財団の奨学研究員として、ドイツに滞在。
現在、名古屋大学大学院文学研究科教授。

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

長唄の世界へようこそ―読んで味わう、長唄入門

長唄の世界へようこそ

読んで味わう、長唄入門

  • 細谷朋子/2014年3月
  • 3400円(本体)/四六判上製344頁
  • 装丁:長田年伸

長唄の歌詞に魅了され自らも三味線を嗜む若手研究者による現代人のための長唄入門!
唄と三味線、お囃子からなる長唄。「越後獅子」など十五曲の歌詞とその現代語訳、語句解釈を掲載。美しく磨き抜かれた言葉から、日本の四季と情緒を味わう。
長唄の基本を理解し、実際に鑑賞するための知識も収めた入門書。
(ISBN 9784861104008)
日本図書館協会選定図書

重版出来!

目次より|indexs

曲目解説
「松の緑」
「岸の柳」
「梅の栄」
「越後獅子」
「吾妻八景」
「鷺娘」
「吉原雀」…など

著者|author

細谷朋子(ほそや・ともこ)
1981年生まれ。十文字学園女子大学短期大学部有期助手。2008年、長唄三味線方・松永鉄九郎師に入門。専攻は日本近世文学。
HP「TEAM TETSUKURO」(http://tetsukuro.net/)に公開された、著者本人による長唄諸曲の解説「長唄メモ」や、本書に収録した曲目(一部)の動画が好評を呼んでいる。

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

フランス・ミュージカルへの招待

フランス・ミュージカルへの招待

2013年に続々来日予定! ホットなフランス発エンタテインメントを紹介する初の本。音楽と踊りが一体となった楽しさいっぱい、ド迫力の大スペクタクル劇が目白押し。軽くて深いミュージカルの魅力から、もう逃れられない!
本書で紹介する作品:『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』『レ・ミゼラブル』『スターマニア』『ノートル=ダム・ド・パリ』『十戒』『ロミオとジュリエット』『太陽王』など…
(ISBN 9784861103445)
日本図書館協会選定図書

目次table des matières

■1 フランス・ミュージカル史
◆1 フランス・ミュージカル前史
・1 オペラの誕生からオペレッタへ―リュリからオッフェンバッハまで
・2 ワーグナー的総合芸術―グランド・オペラからグランド・レヴューまで
◆2 ロック・オペラの登場―現代のオペラとしてのミュージカル
・1 フランス・ミュージカル前史
・2 スターマニア Vs レ・ミゼラブル
・3 そしてミュージカル第三の都へ
・4 フランス・ミュージカルの魅力
■2 フランス・ミュージカルの現在
◆1 ジャック・ドゥミの試み―シネマ・オペラの誕生
・1 ジャック・ドゥミのミュージカル映画
・2 『シェルブールの雨傘』
・3 『ロシュフォールの恋人たち』
◆2 『レ・ミゼラブル』から『レ・ミッズ』へ―フランスから世界へ
・1 原作からミュージカルへ
・2 『レ・ミゼラブル』から『レ・ミッズ』へ
◆3 『スターマニア』と『ノートル=ダム・ド・パリ』―ロック・オペラからスペクタクル・ミュージカルへ
・1 『スターマニア』
・2 『ノートル=ダム・ド・パリ』
◆4 『十戒』と『ロミオとジュリエット』―スペクタクル・ミュージカルの隆盛
・1 『十戒』
・2 『ロミオとジュリエット』
◆5 『太陽王』―スペクタクル・ミュージカルの臨界点
・1 歴史・映画
・2 王であることと人間であること
・3 スペクタクル・ミュージカル

著者auteur

渡辺諒(わたなべ・りょう)
1952年年生まれ。フランス文学者、早稲田大学教育学部教授。1991年、「異邦の友への手紙 ロラン・バルト『記号帝国』再考」で第34回群像新人文学賞評論部門受賞。著書に『バルト以前・バルト以後 言語の臨界点への誘い』(水声社1997)、『フランス現代思想を読む』(白水社1999)、『20世紀フランス思想を読む』(白水社2003)、『バルト 距離への情熱』(白水社2007)、『『エリザベート』読本―ウィーンから日本へ』(青弓社2010)がある。

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

アフリカン・ポップスの誘惑

アフリカン・ポップスの誘惑

  • 多摩アフリカセンター 編/2007年4月
  • 1600円(本体)/A5判並製・200頁

コンゴ、タンザニア、ケニアをはじめ各国のヒット曲を紹介。歌詞からみえてくるアフリカ流スローライフの極意。頭くらくら腰ふりふり、きしんだ心も躍りだす魅惑のアフロ・ミュージック!
(ISBN 9784861101083)

目次|indexs

第一章 みんなが知ってる大名曲
第二章 ケニア、タンザニア~コンゴ
第三章 ターラブとタンザニア最新ヒット曲
第四章 コンゴ~ケニア
第五章 エチオピア、ケニアのローカル・ポップス
第六章 南部アフリカ、マダガスカル
第七章 西アフリカ
第八章 フランコ・永遠の名曲

編者|editor

多摩アフリカセンター
アフリカに関連する文化芸術および科学技術の振興を目的とするNGO。
日本にアフリカのミュージシャンを招きコンサートも。

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

ドイツ・ロックの世界

ドイツ・ロックの世界

  • 若山俊介/2006年6月
  • 1800円(本体)/四六判並製・250頁

B級、C級ロック・マニア必読。魅惑と興奮にみちたドイツ大衆文化の深みにハマる。サッカー・ワールドカップに沸くかの国の歴史・社会・今を知る、初めての「音楽=ドイツ」ガイド!
(ISBN 4861100747)

目次|indexs

01 ドイツ・ロック&ポップスの歴史
02 「東西問題」 (ミュージシャン:ウド・リンデンベルク)
03 「外国人問題」 (ミュージシャン:ウド・リンデンベルク)
04 「死んだズボン?」(ミュージシャン:トーテン・ホーゼン)
05 「統一後のスーパースター」 (ミュージシャン:プリンツェン)
06 「リーダーマッハーに出会ったパンク」(ミュージシャン:ノルマール)
07 CD50選
ドイツ・ロック&ポップス人名ミニ辞典

著者|author

若山俊介(わかやま・しゅんすけ)
1952年栃木県生まれ。1987年と1995年、ローテンブルク、フライブルク、ベルリン、デュッセルドルフ、バイエルン州のエアランゲン・ニュルンベルク大学においてドイツ語教育およびドイツ文化について研究。現在、宇都宮大学留学生センター教授。

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

たのしいジャズ入門

たのしいジャズ入門

  • 寺島靖国/2005年11月
  • 1600円(本体)/四六判並製・300頁

定番ピアノ・トリオから最新ラテン・ジャズ、マニアも唸る知られざる絶品まで、あなたのハートにするりとしみこむ名曲名盤の数々。ジャズの達人がエスコートします。もうジャズは怖くない!
日本図書館協会選定図書
(ISBN 4861100569)

推薦のことば

このジャズへの愛に感電しそうだ。(中条省平)

目次|indexs

0 今聴きたいジャズ50
1 ベースとドラムが熱い! 旬のピアノ・トリオを聴け
『過ぎし夏の想い出』ニューヨーク・トリオ
『ラヴ・ユー・マッドリィ』ニューヨーク・トリオ
『ブルー・トレイン』エリック・リード・トリオ
『スパイラル・サークル』ヘルゲ・リエン・トリオ
『ザ・ニアネス・オブ・ユー』ギド・マヌサルティ・トリオ
『甘き調べ』ロマンティック・ジャズ・トリオ
2 体が揺れる! 永遠の4ビート・ジャズ
『ジャスト・ユー、ジャスト・ミー』
ハリー・アレン・オール・スター・クインテット・フィーチャリング・ スコット・ハミルトン
『ザ・サイドワインダー』ライアン・カイザー
『ドナ・リー』ライアン・カイザー
『スターダスト』ロン・カーター
『バド・シャンク・カルテット』バド・シャンク
3 美女の饗宴 ヴォーカルの世界
『ドリームズヴィル』ステイシー・ケント
『ザ・クール・ヴォイス・オブ・リタ・ライス No. 2 』リタ・ライス
『サムシング・クール』ジューン・クリスティ
『ロンドン・バイ・ナイト』ジュリー・ロンドン
『センチメンタル・スーザン』スーザン・モーン
4 ジャズ大人のたしなみ トロンボーン
『ザ・ファビュラス・スライド・ハンプトン・カルテット』スライド・ハンプトン
『バラッド』ニルス・ラングレン
『ジス・イズ・ティーガーデン』ジャック・ティーガーデン
『ブルー・ルー』ルー・マクガリティ
5 熱情と哀愁のラテン・ジャズ
『トラジェト』ヴィトル・アシス・ブラジル
『サックス・ゴーン・ラテン』ジョージー・オールド
『ニュー・ビート・ボサ・ノヴァ』ズート・シムズ
『ネグロニズ・トリオ/サマータイム』ホセ・ネグロニ
6 滋味あふれる地味系ジャズメンに耽溺
『ミート・ミスター・ゴードン』ボブ・ゴードン
『ザ・ボビー・ハケット・カルテット』ボビー・ハケット
『スリー・ボーンズ・アンド・ア・クイル』ジーン・クイル
『ムーズ』ジョニー・スミス
7 これもジャズ!? 異色盤に宝あり
『ミュージック、マティーニ・アンド・メモリーズ』ジャッキー・グリースン
『ソングス・バイ・ザ・ディニング・シスターズ』ザ・ディニング・シスターズ
『フォー・ヤング・モダンズ・イン・ラヴ』サム・ドナヒュー
あとがき

著者|author

寺島靖国(てらしま・やすくに)
1938年、東京生まれ。吉祥寺でジャズ喫茶「メグ」経営。
ジャズはしかめっ面で聴くな、楽しめ! と本音100%でジャズ論をものす。
『辛口!ジャズノート』『新しいJAZZを聴け!』『丸ごと一冊寺島靖国』など著書多数。
ジャズ喫茶「メグ」ホームページ

担当編集者から

寺島さんとの出会いは(といっても本の上でだから一方的なおつきあいだが)10年前、ぼくが大学生の頃だ。ジャズの入門者で何を聴いたらいいかわからないとき、寺島さんのやわらかくユーモアあふれる文章は何よりの指針だった。彼が奨めるCDのタイトルをすべてメモし、高田馬場の中古レコード屋に入り浸った。以来、彼の本はすべて読み、ジャズを聴き続けてきた。版元に入ったらいつか寺島さんの本をつくりたいと願ってきた。夢がかなったわけだ。
ジャズはとっつきやすい音楽ではないが、好きになったら一生モノ。10年前のぼくのように、この本を手にレコード屋やCDショップを回ってくれたら何よりうれしい。[-内藤-]

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

ただしいジャズ入門

ただしいジャズ入門

  • 中条省平/2005年11月
  • 1600円(本体)/四六判並製・256頁

膨大なディスクを聴きあさることで見えてくる、ジャス100年の歴史。永遠の名盤から埋もれた佳作珍品まで200枚以上紹介、最強のジャズ参考書!これ一冊であなたも正しいジャズ・ファン。
日本図書館協会選定図書
(ISBN 4861100577)

推薦のことば

正し過ぎる、マイッタ!!(寺島靖国)

目次|indexs

永遠にただしいジャズベスト50
モダン・ジャズ・カルテット/ジョン・コルトレーン/アルバート・アイラー/セシル・テイラー/オーネット・コールマン/アーチー・シェップ/サン・ラ/ローランド・カーク/ジョン・マクラフリン/ソフト・マシーン/トニー・ウィリアムス・ライフタイム/チャーリー・パーカー/バド・パウエル/セロニアス・モンク/チャールズ・ミンガス/エリック・ドルフィー/オリヴァー・ネルソン/ジョージ・ラッセル/ドン・エリス/ギル・エヴァンス/マイルス・デイヴィス/クリフォード・ブラウン/アート・ペッパー/リー・コニッツ/レニー・トリスターノ/ウイントン・ケリー/ビル・エヴァンス/ソニー・ロリンズ/スタン・ゲッツ/アート・ブレイキー/ディジー・ガレスピー/ウディ・ハーマン/デューク・エリントン/カウント・ベイシー/レスター・ヤング /ビリー・ホリデイ/マヘリア・ジャクソン/ルイ・アームストロン グ/ライオネル・ハンプトン/ジェリー・ロール・モートン/ファッツ・ウォーラー/アート・テイタム/チャーリー・クリスチャン/ジャンゴ・ラインハルト/ビックス・バイダーベック/キース・ジャレット/ゴンサロ・ルバルカバ/ミシェル・ペトルチアーニ/ジェームズ・カーター/山下洋輔
2004年
アキコ・グレース/スワヴェク・ヤスクーケ・トリオ/エンリコ・ピエラヌンツィ、マーク・ジョンソン、ジョーイ・バロン/アケタ・シューリヒト・オカリーナ・アンサンブル/ボビー・コール/日野皓正/ジョニー・ルイス・カルテット/NYポンタ・ボックス/チャリート、イヴァン・リンス/ニューオリンズ・クラリネット・オムニバス/アストル・ピアソラ/XUXU/maya/中井勉/ジルベール&リズ/マイケル・ブーブレ/チャールス・マクファーソン&スティーヴ・キューン/シンディ・スコット/ドン・グルーシン/ジャズ・ファンク・オムニバス/マニュエル・ロシュマン/マンハッタン・ジャズ・クインテット/レイ・ブライアント/トリオセンス/ロニー・プラキシコ/イェスパー・ボディルセン/アキコ・グレース/ヨーロピアン・ジャズ・トリオ/ケイト・マイケルズ/TOKU/セシル・テイラー&イタリアン・インスタビレ・オーケストラ/MALTA/アリルド・アンデルセン/フレンチ・ジャズ・トリオ/アンドリュー・ヒル/エディ・ヒギンズ/レスター・ボウイ、フィリップ・ウィルソン/ニルス・ラン・ドーキー・トリオ・モンマルトル/クラリネットの巨人達・オムニバス/エンリコ・ラヴァ/ヤン・コーレ・ヒスタッド
2003年
MITSUKO・ウィズ・J-ヨーカーズ/ドナルド・バード/ハリー・アレン& スコット・ハミルトン/カレン・レイン/山下洋輔/ エリック・レニーニ/カーリン・クローグ&ヤコブ・ヤング/カーリン・クローグ/ドミニク・ファリナッチ/ザ・ワールド・クインテット/ポール・ブレイ/深津純子/アンドリュー・ヒル/エンリコ・ピエラヌンツィ、マーク・ジョンソン、ジョーイ・バロン/クレモンティーヌ/マリア/ベン・シドラン/ジョルジュ・ロベール&ケニー・バロン/ビー・アボット/ステファノ・ボラーニ/山本剛/ラヴェイ・スミス/上原ひろみ/クリフォード・ブラウン/ボブ・ドロウ/ハリー・アレン/クレア・マーティン/ラーシュ・ヤンソン/レジーナ・カーター/ヤンシー・キョロシー/菊丘ひろみ/トニー・ベネット&k・d・ラング/ヨーロピアン・ジャズ・トリオ/ザ・ダイアモンド・ファイヴ/阿部薫/エリック・ドルフィー/フィル・ウッズ/ホルスト・ヤンコウスキー/ロニー・ヨハンソン/ラーシュ・ヤンソン/ピーター・シンコッティ/マイルス・デイヴィス/ピエラヌンツィ、ジョンソン、バロン/リタ・ライス/エディ・ヒギンズ/ジャズ・イン・ザ・ムーヴィーズ・オムニバス
2002年
菊地雅章ザ・スラッシュ・トリオ/チャーリー・パーカー/アキコ・グレース/アンリ・サルヴァドール/シェリル・ベンティーン/明田川荘之~三上寛~石塚俊明/Saya/チェット・ベイカー/JAZZ BAR 2002/アー リー・ホワイト・ジャズ・オムニバス/アーリー・ブラック・ジャズ・オムニバス/おおたか静流/森山威男/ナタリー・コール/ランバート、ヘンドリックス&ロス/マル・ウォルドロン&アーチー・シェップ/スタン・ゲッツ/サー・ローランド・ハナ/室内楽団八向山/エルヴィン・ジョーンズ/エルヴィン・ジョーンズ&マッコイ・タイナー/ハリー・アレン/アン・フィリップス/ヘルゲ・リエン/ナタリー・ロリエ+エクステンションズ/グラジーナ・アウグスチク/エンス・トーマス~パオロ・フレス~アントネロ・サリス/仲宗根かほる/ビリー・バウワー/エディ・ヒギンズ&スコット・ハミルトン/ルイ・スクラヴィス/ジュリー・ロンドン/フィル・ウッズ&ミシェル・ルグラン/ニーナ・シモン/スタン・ゲッツ/ハロルド・メイバーン・トリオ&エリック・アレキサンダー/ティナ・メイ&トニー・コー/モニカ・ボーフォース&スウィート・ジャズ・トリオ/小林桂/アキコ・グレース/ジョン・アルトマン・オーケストラ・ウィズ・ジョアン・ヴィスカント/ステイシー・ケント/ジョン・サーマン&ジャック・ディジョネット
2001年
ベニー・ウォレス/ジョージ・アダムス~ドン・プーレン/ハリー・コニックJr./ハリー・アレン/エリック・ドルフィー/ロン・カーター/チャールズ・ミンガス/エラ・フィッツジェラルド&ジョー・パス/エラ・フィッツジェラルド&アンドレ・プレヴィン/小林桂/中村善郎/フランシス・ロックウッド/サラ・ヴォーン/クリフォード・ブラウン&ズート・シムズ/フライド・プライド/ジム・ホール/ニューヨーク・トリオ/明田川荘之/パレ・ミッケルボルグ&ザ・ダニッシュ・ラジオ・ジャズ・オーケストラ/アレックス・リール/加藤崇之/ピエール=アラン・グアルシュ/エディ・ゴメス=ジェレミー・スタイグ/ナット・キング・コール/秋吉敏子/ジュリー・ロンドン/ジミー・スミス/スタンリー・タレンタイン/アート・ブレイキー/ウィルバー・ハーデン/ビートル・ジャズ/ミッチェル・フォアマン/メアリー・コクラン/akiko/カイ・ウィンディング&J・J・ジョンソン/トリオ・モンマルトル/バーバラ・ロング/ジョン・マクラフリン/ハリー・アレン/「ブロンド」オリジナル・サウンドトラック/マイルス・デイヴィス/ヨーロピアン・ジャズ・トリオ/エディ・ヒギンズ/エバーハルト・ウェーバー/チック・コリア・ニュー・トリオ/ベニー・ゴルソン/如月達/バルネ・ウィラン
あとがき

著者|author

中条 省平(ちゅうじょう・しょうへい)
1954年神奈川県生まれ。学習院大学文学部フランス文学科を卒業。東京大学大学院博士課程単位取得修了。パリ第10大学文学博士。現在、学習院大学文学部教授。
近著に『名刀中条スパパパパン!!!』『中条省平は二度死ぬ!』ほか。訳書にバルベー・ドールヴィイ著『悪魔のような女たち』ほか。

担当編集者から

中条さん初のジャズ評論。10数年にわたり書きつづけてきた原稿のすべてをどさっとあずかり、どうまとめるかさんざ迷ったが、批評家の「らしさ」が出るレビューをまとめることにした。
書き下ろし「永遠にただしいジャズ50」は中条さん、相当大変だったらしく、入稿していただいたとき「疲れました…」の一言が(笑)。ジャズ聴きとしてのスタンスを明らかにせねばならんのだから、なるほど大変だ。
おまけにその後に年表の作成までお願いして、ほんとすみません。
でもおかげさまで、ジャズ100年史のおいしいところを一冊でたどれる贅沢な本になった。この本の中に、必ず気に入るCDがあるはず。ぜひジャズにハマッて欲しい![-内藤-]

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する