100%オージーライフ 

100%オージーライフ

  • 豊永典子/2005年5月
  • 1500円(本体)/A5判・並製・160頁

オーストラリアの生活はどこか変!? 女の子があぐら!? お弁当は皮を剥かないニンジン丸ごと!? カレンダーに11月がない!? 嘘のようなホントの話に42人のオージーがコメントする(コメントは英語。日本語訳付き)。日・豪どっちが非常識?
(ISBN4861100321)

目次|indexs

まえがき
第1章 異文化を楽しもう!―私が遭遇した嘘みたいな本当の話
ポリスに捕まる!!/忘れられたサンダル/あぐらが正しい座り方/交換は当たり前?
新聞は投げるもの?/作ってみる? 自分の名前のナンバープレート
頼まなければよかったラッピング/細かいことは気にしない? でも気にしてほしい!
泥棒保険は常識
第2章 オージーのライフスタイル―素朴な疑問! オージーの日常生活
主婦には天国、BBQでホームパーティー/私はだあれ? 変身大好き
モーニングティーはいかが?/川や湖で泳ぐ楽しさ/プールは車一台分!
ラッフルチケット買いませんか?/スポーツ王国の楽しみ方
あなたもスター! ドラマ大好き/公園でBBQ/生後三週間でパブデビュー?
誕生日プレゼントは馬一頭/ときにはファッショナブルに
お年寄りだってターミネーターファン/オーストラリアのカフェ文化
マーケット好きなオージー
第3章 学校生活―日本の常識はオーストラリアの非常識
自分の意志は、はっきりと!/校長に直談判! 私もすっかりオージーママ
オージーキッズのお弁当はウサギなみ?/学校で一杯いかが?
入試がない! 私立学校/ほめる教育、賛成? 反対?/外で遊ぶの大好き
学校がディスコ会場!?/小さいときからShow and tell/学校は楽しむところ?
夏休みは退屈?/お母さんがクラス担任
第4章 面白いもの見つけた!―便利かどうか、それが問題だ
うわさは本当だった! ハエ王国/隣が見えても気にしない?
見るだけでいい? 誕生日ケーキ/これってあり? スプーンが埋もれたゼリー
あなたも応募してみる? ケーキコンテスト/信号まで停電!/歌のおじさん、おばさん
図書館でボードゲーム/日本人にはちょっとストレス!
どうしてケーキなのにプディングなの?
日本人は写真好き。オージーはフレーム好き。
便利な優れもの、ビートルーツホルダー/芝刈りはこれでおまかせ ride-on mower
第5章 オーストラリア人ってどんな人?―オージーの心の中をのぞいてみると…
二〇年後に離婚!/男は涙を見せてはいけない?/どこから来るの? その自信
オージーに根性、忍耐は通じない?/深い話は苦手なオージー
慣れてしまえば心地よいハグ(抱擁)/ありがとうは、魔法の言葉!
謝らないオーストラリア人
大人っぽく見せたいオージーvs子どもっぽく見せたい日本人
オーストラリア文化があぶない!/ヒーローは嫌い?/オーストラリアの青少年非行
アンバランスな日本人像/自分にお金をかけよう/愛国心を学ぼう
弱いチームの強い味方/アイドルって?/異文化とふれあおう
自分の住んでいる町にもっと関心を持とう!/心地よいフェアゴー精神
Life Style&Cooking
ブッシュキャンプ&焼きリンゴ/キャトル・ステーション&デイツプディング
エーカーハウス&ほうれん草のキッシュ
ファミリービジネス&パイナップル・メレンゲ・タルト
オーストラリアン・ファミリー&ミートパイ
あとがき

著者|author

豊永典子(とよなが・のりこ)
大学卒業後、高校で英語教師を務める。
1988年より夫の赴任に伴い、2年間ドイツに滞在。2001年1月より、オーストラリア・ケアンズに滞在中。現在、現地の小学校、幼稚園で日本語のアシスタントをしている。
保育雑誌『幼児と保育』(小学館)『ラポム』(学研)にオーストラリアの幼児教育に関する記事を連載予定。ケアンズ在留邦人誌『リビング・イン・ケアンズ』にエッセイを連載中。インターネットでも公開中!→おしゃべりクッキング

担当編集者から

常識中の常識だと思っていたことが「常識」ではないと突きつけられる。心地いい。硬化しつつあるアタマにガツンと異文化体験。オージーたちのコメント(顔写真付き)がとにかくユニーク。「かわいい顔してスゴイこと言うね」など、楽しみながら校正校閲。組版の萩原は「エイミーが」「ルークが」と、面白がって画面に向かっていた。
愉快な装画はたけなみゆうこさん。写真を活かしたレイアウトと装丁は天才多聞くん。[-山岸-]

 

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〔品切重版未定〕

羊と隕石

羊と隕石

  • 上田丘/2005年4月
  • 1500円(本体)/四六判並製・172頁
  • 装丁:矢萩多聞

「今夜も又 疲れた犬がうろつき 吠える」。解剖台の上で藍色のスーツの女と中也が出会う。象徴とビートにみちたポップでシュールな恋愛詩集。
(4861100356)

目次|indexes


死の王国/So, Dance!/愛と岩/怠惰/She Is Machine/せつなき風景/詩人達と恋人達/In Which/秋夜狂歌/哲学

Her Body/巨像と女/目の前の現実/Momentum/破滅の申し子/彼女の部屋に有った物/胸/玩具/光と闇の向こう/幻の塔/罪/関係/焦燥/片想い/デートの第一声/やけくそ /詩人的な美学(美意識)/僕が言った事

監視の中/A Sonnet/疲れた犬(A Sonnet に加えて)/穴/Mr. Hare’s Reading/憤懣/翼をもがれてもがく白鳥/視点/混乱と平静/Bless My Colour/世の中―甘えられるほど甘くない物―/Bye-bye/孤独とパレード/街へと

休日/カップルと恋/The Time Passes By/大衆とジャズ・ポップス/甘い意見と彼女/出掛けた後に/気を取り直して(休息)/瑞々しさと平凡/忙しい生活/風邪気味/或る晴れた日/休息の無い人の詩/世の中/料理と孤独
あとがき

著者|author

上田丘(うえだ・たかし)
1975年生まれ。川崎市在住。

担当編集者から

詩人の上田氏はぼくと同年。ふだんは自分より(かなり)年上の著者と仕事をすることが多いので、同世代の書き手は新鮮だった。呑みながら何度も打ち合わせを重ね、ゲラをやりとりした。
「夜は君等のものではない」という詩句がある。夜に溶け込むことのできた年齢を過ぎ、そろそろ「おじさん」と呼ばれるようになった男の、寂しさと煩悩としょうもなさとが滲む詩集で、愛着がある。[-内藤-]

 

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ウォーキング

ウォーキング

  • ヘンリー・D・ソロー著 大西直樹訳/2005年4月
  • 1800円(本体)/四六判変型・112頁

十九世紀中葉の作家ソロー。『ウォールデン 森の生活』で知られる彼の精髄をコンパクトに伝える傑作エッセイを平易な新訳で送る。ソロー入門としても格好の一冊。
日本図書館協会選定図書
(4861100305)

推薦の言葉

アメリカの詩人で自然愛好家のヘンリー・デイビッド・ソローが死んだのは143年前である。しかし、森歩きへと誘う彼の言葉ほど新しいものはない。医学も原野のウォーキングが肉体と精神のどちらにも有益であることを証明しはじめている。いつまでも若さあふれるこの言葉を読んでください。そして詩を感じてください。
-C.W.ニコル(作家)

目次|indexs

ウォーキング
訳者解説
あとがき

著者|author

ヘンリー・D・ソロー(Henry David Thoreau)
1817年マサチューセッツ州コンコードに誕生。ハーヴァード大学卒業後、41年から同人誌『ダイアル』への執筆、編集などにたずさわる。前後してニューイングランドへの小旅行をかさね、その経験から『コンコード川およびメリマック川における一週間』『ケープ・ゴッド』などの作品を執筆。1845年からウォルデン湖畔に2年間単独で生活し、その記録を『ウォルデン・森の生活』として発表。生涯独身を貫き、定職につかず、1862年、44歳で死去。

訳者|translator

大西直樹(おおにし・なおき)
1948年東京生まれ。国際基督教大学教養学部人文学科、同大学院比較文化研究科卒業。学術博士。アーマスト大学卒業、ハーヴァード大学英米文学科および神学部ヴィジティング・スカラー。現在、国際基督教大学教養学部教授。
著書に『ピルグリム・ファーザーという神話』(講談社)、訳書にローレンス『アメリカ古典文学研究』(同)など

担当編集者から

『ママには内緒だよ』につづく、春の翻訳フェア(笑)第2弾。いやあ、苦労しました。訳者の大西先生とともに、小難しいソローの原文に難儀し、少しでも読み易い訳文めざし練りに練った。だいぶこなれた日本語になっているはず。ソロー独特のくねる蛇のような文章にふれ、その奥底に流れる深い自然観に打たれていただきたい。美しい挿画は版画家・牛尾篤さん。[-内藤-]

 

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精霊の子供―コモロ諸島における憑依の民族誌

精霊の子供

コモロ諸島における憑依の民族誌

  • 花渕馨也/2005年3月
  • 6476円(本体)/A5判上製・434頁

「私は私でない」― インド洋西端に浮かぶコモロ諸島。そこで繰り広げられる憑依儀礼は自他の区別を融解し、もう一つの「現実」を作り上げる。精緻な民族誌が明かす精霊世界。
日本図書館協会選定図書
(4861100313)

目次|indexs

はじめに
序章 問いの射程

憑依の奇妙さ
人類学の憑依研究
視点と方法
フィールドワークの足跡
第一章 ファティマの島
ファティマ
インド洋の交差点
植民地化と独立以後
ニュマシュワ村の生活
精霊憑依の流通と変化
第二章 日常と憑依
精霊憑依の知識
信念と実践
女性の社会的身体
イスラムのとり込み
境界侵犯と革新
第三章 精霊の出自
両義的存在
精霊の種族
分布と拡散
親族と社会
個としての精霊
パラレル・ワールド
第四章 病気と負債
病気から憑依へ
症状と文脈
神、呪術、精霊
憑依治療儀礼の過程
二重のイニシエーション
三つの語り口
第五章 共生関係
ファティマとサリム・アベディ
共生関係
分離と統合
ダダの託宣
シェトァニを祓う
同調と辻褄合わせ
第六章 三つのマウ
共生社会の構図と欲望
マウの制裁
サリム・アベディのマウ―夫婦喧嘩の顛末
シディ・マリのマウ―疎遠にされたジニの嘆き
ルヒ・ブン・スビヤニのマウ―最後の調停
揺れ動く主体/コンテクスト
終章 憑依というふるまい
精霊として生きる
「ふり」と「ふるまい」
憑依のあそび
あとがき
参考文献

著者|author

花渕馨也(はなぶち・けいや)
1967年北海道生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。文化人類学専攻。現在、北海道医療大学看護福祉学部勤務。

担当編集者から

文章の校正校閲はもちろん、著者とじっくり話し合い、本のディレクションを決めることも編集。小社から刊行されている『癒しと呪いの人類学』『「精霊の仕業」と「人の仕業」』はどちらも全頁写真入りの民族誌。そこにつらなるラインナップということで、ビジュアル面も豊かにしたい! そこで提案。各章トビラ裏に口絵のようなかたちで現地の写真を入れてはどうか。これがツボに嵌まった。ブックデザインは天才矢萩多聞。口絵のアイデアを伝えると賛同し、文章を引き立てるかっこいいデザインに仕上げてくれた。一人でも多くの人に手にとって欲しいと願う。
本づくりに携わる人たちの関係が「本」に収斂していくことをまざまざと感じた一冊。[-長田-]

 

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大河ドラマ「義経」が出来るまで

大河ドラマ「義経」が出来るまで

  • 黛りんたろう/2005年3月
  • 1500円(本体)/四六判上製・184頁

2005年NHK大河ドラマ「義経」のディレクターがみずから記した怒涛の演出日記。配役、台本、音楽、タイトルバック、ロケ、時代考証、衣裳合わせ等々、“NHK大河”がどんなふうに出来あがるのか、はじめて明らかにする。義経役の滝沢秀明氏との対談も収録。
(4861100291)

目次|indexs

前説
対談 黛りんたろう×滝沢秀明
大河ドラマ「義経」が出来るまで

閃光のように/アポロン的存在/テーマはいかに/根無し草/血縁帝国/純粋さが光る俳優/半端じゃない/シナリオ合宿開始/新たな鉱脈/ギリシャ悲劇のような/大河といえども小さな川から/泣けてくるほど熱い/下天の内をくらぶれば/彼しかいない/シナハン再開/愛馬と眠る/蘭陵王/本能的エロティシズム/何を求め、何を思い/ヒトラーと清盛/画面の中の居心地/敬遠される傾向/時代劇の伝統/芸能考証/主役決定/美しいという宿命/大河ドラマのディレクター/美術スタッフの仕事/義経、見参!/脇目もふらずにひた走る/虚構の上に成り立つ真実/衣裳の力/二分四十秒の「夢」/第一話台本完成/両刃の剣、ハイビジョン/見せる殺陣/合戦の地はどこだ/アート化するタイトルバック/巨匠の切り絵/テーマ音楽/一期一会/ああ、腹減った!/フィルムキャメラの錬金術/桜吹雪とデミ・ムーア/戦友との語らい/御霊のせい?/物づくりへの尽きない情熱/様式美の世界/拡声器で「死ね!」/画に生きるカネ、生きないカネ/衣裳合わせ開始/革命的かつら/小劇場の女王/ラジコンヘリの威力/ポスターの域を超えた写真/タイトルバック、ロケ終了/義経の声/平和を寿ぐ舞い/理想郷/覇気、勇気、決断力/演出の第一歩/突然の訃報/思わずため息/タイトルバック、最終工程/埋まらぬ喪失感/イメージと、現実の制約/鬼のような女と兄弟の涙/言霊の奥行き/ケガレナキ、アソビメ/残してくれたもの/ロケ開始/何が起こるかわからない/不思議な魅力を秘めた女優/血清常備/映らないところを飾る/「OK」の演技ではなく/いよいよ一ノ谷/超越的行動本能/熱でヒリヒリ/時代劇の息づく町/平家は細面/手の平に収まるカメラを携えて/撮影の天敵/理ではなく感性/本当の門出/清盛から義経へ/死から生への転換/まず、芝居ありき/イメージを伝える難しさ/五条の大橋/音入れ完了
あとがき

著者|author

黛りんたろう(まゆずみ・りんたろう)
1953年、東京生まれ。1975年、学習院大学文学部哲学科卒。日本放送協会入局、京都局勤務を経て、東京ドラマ部へ。これまでに大河ドラマ「花の乱」「秀吉」、映画「RAMPO」「すずらん」などを手がける。2005年大河ドラマ「義経」のディレクター。

 

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友縁の旅びと―すべては今から始まる 

友縁の旅びと

すべては今から始まる

  • 原田勝弘先生退職記念文集編集委員会/2005年3月
  • 3800円(本体) /四六判・469頁

明治学院大学社会学部でゼミナールを担当して以来(1967年度生から2002年度生まで)のゼミの卒業生と現役生を中心に、関係者たちが寄稿した原稿やゼミ雑誌『フェルケール』の一部などをまとめた退職記念文集。
(ISBN486110033X)

目次|indexs

はじめに
原田ゼミの三五年
卒業論文タイトル一覧
交流の思い出
『フェルケール』のことばから
協力者寄せ書きから
編集後記

 

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〔品切重版未定〕

自治体の言語サービス―多言語社会への扉をひらく

自治体の言語サービス

多言語社会への扉をひらく

  • 河原俊昭(編著)/2004年12月
  • 2286円(本体)/A5判・300頁

在日外国人は困っている! 秋田県、沖縄県、旭川市など、14の自治体の言語サービス(情報提供、相談活動、通訳・翻訳、母語支援等)の現状と問題点を具体的な事例にもとづき紹介し、改善策を提示する。
(ISBN 4861100224)

目次|indexs

はじめに―言語サービスとは(河原俊昭)
第Ⅰ部 (関東地方)
第1章 「外国人」児童生徒のための母語保障―神奈川県内の事例研究(松原好次)15
第2章 「内なる国際化」―東京都の言語サービス(Peter Backhaus)
第3章 相模原市における言語サービス―「さがみはら国際交流ラウンジ」を中心に (手塚順孝)
第4章 外国人への日本語教育サービス―東久留米市の事例から (秋山容子)
第5章 多文化共生地域社会をめざして―川崎市の言語サービス (三好重仁)
コラム1 多文化共生の場 (八田洋子)
コラム2 ゴミの分別 (原隆幸)
第Ⅱ部 (東海、関西、沖縄地方)
第6章 人権の視点からみた安全への多言語対応―豊田市の事例から (岡戸浩子)
第7章 浜松市における在住外国人施策をめぐって―官民一体となった教育・学習支援の可能性 (淺間正通・安冨勇希)
第8章 沖縄県の言語サービス政策についての一考察 (樋口謙一郎)
コラム3 神戸と外国人 (中尾正史)
第Ⅲ部 (北海道、東北、北陸地方)
第9章 旭川市とユジノサハリンスク市の言語サービス (井筒勝信)
第10章 秋田県における国際化と外国語言語サービスの課題と展望 (榎木薗鉄也)
第11章 地方都市における「言語サービス」―山形市国際交流協会の場合 (高木裕子・古内綾子)
第12章 日本語指導を必要とするブラジル人児童生徒への対応―在住外国人少数地域・石川県小松市の事例 (後藤田遊子)
第13章 金沢市を変えるニューカマーたち (河原俊昭)
コラム4 NHKの語学講座に登場する外国人 (山川智子)
第Ⅳ部 (日本語教育)
第14章 「言語サービス」としての日本語教育 (鈴木寛子)

著者|author

河原俊昭(かわはら・としあき)
1950年石川県生まれ。東京大学文学部卒業。金沢大学教育学部教育学科研究科修了(教育学修士)。金沢大学社会環境科学研究科修了(社会環境科学博士)。現在、金沢星陵大学教授。
著書に『アジア英語辞典』(共著、三省堂)、『異文化理解の座標軸』(共著、日本図書センター)、『Languages and Language Policies in Insular Southeast Asia―Foucusing on the Philippines and Malaysia』(春風社)など。

担当編集者から

編著者の河原先生は、金沢市の言語サービスについて執筆されている。年に2度しか帰省しない私だが、古い地方都市である金沢にも在住外国人が増えていることはなんとなく肌で感じていた。友人から、勤務している会社で中国人やインド人が働いている、モンゴルの留学生と知り合いになったという類の話も聞いている。
在住外国人とどう接するか、という日本人側の悩みはあるだろう。しかし当然のことながら、より大きな問題や困難を抱えているのは在住外国人の人たちだ。彼らは、言葉も習慣も違う場所で、ごく普通の日常生活を営む術をどこの誰に尋ねたらいいのかわからないのである。
日本人でさえ煩雑なゴミの出し方をわかりやすく伝えるにはどうしたらいいのか。病気・事故、火事など、命にかかわる非常事態に遭遇したとき、迅速な行動がとれるような体制はできているのだろうか。
本書は、各自治体での取り組みを、インタビュー、アンケート調査、統計データの分析等にもとづいて紹介している。地域によって在住外国人の数も母語の種類もまちまちであり、いわゆる「お上のお達し」で解決できることは少ない。どの自治体も、地元の人と在住外国人の力を借り、手探りでよりよい言語サービスを見出そうと努力している。本書の事例を多言語社会への第一歩として検証し、実際の場面で役立てていただけたら、と願っている。[-山岸-]

 

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ダンテ神曲 原典読解語源辞典(2)煉獄

ダンテ神曲 原典読解語源辞典(2)

煉獄

  • 福島治/2004年8月
  • 46000円(本体)/B5判・660頁

中世文学の一大傑作『神曲』を逐語英訳し、語源、派生語、語彙の変遷、接頭辞など、翻訳の手がかりとなるものを多言語(羅・英・仏・西語等)により詳解する世界初の大辞典!
(ISBN 4921146780)

推薦のことば

ダンテの言葉の海 ―大江健三郎
原典が本当に読める ―中条省平
まさしく、ジョイスフル ―柳瀬尚紀
ダンテの『神曲』は、聖書やシェイクスピアと並び、ヨーロッパ文化の理解に必須の書物である。
私自身、十九世紀フランス文学に関する博士論文をパリ大学に提出した際、どうしても『神曲』を引用する必要が生じたが、原典を読解する力が足りず、やむなく数種類の仏訳を参照してごまかした。あの時この辞典があったなら、と心から悔しい思いをしている。
だが、今からでも遅くない。本書を座右におけば、ダンテの原典が本当に読めるのだ。昨今の出版界に稀な、夢のように嬉しい企画である。(中条省平)

著者紹介

福島治(ふくしま・おさむ)
東京大学大学院人文科学研究科英語英文学専攻修士課程修了。ラテン語の泰斗、故ジョン・G・グリフィス教授(オックスフォード大学)に師事。著書:『英語派生語語源辞典』(日本図書ライブ)他。

担当編集者から

今年(2004)4月より東京女子大学に移られ、ますますご多忙のサム先生からメール。
「煉獄21-25をご送付申し上げます。これからレースに参ります」
う~ん、先生、頑張ってらっしゃる! 私も元気出さなきゃ!

非常に地味で根気のいる、本辞典の編集作業。ゲラを5ページほどチェックすると、もう眼がチカチカしてしまう。
ゴールは遠く、途中で息切れしそう…。
それでも、語学が得意な内藤の補佐とオペレーターの鑑・米山さんの技に助けられ、少しずつ少しずつ歩を進めていくと、ランナーズハイのような現象が一瞬おとずれる。
つらさが快楽に変わり、再び苦痛(?)に引き戻され…。 あと半分、あと3分の1、あともうちょっと…。そして、ついにゴォール!

ホッとしたのも束の間、[天国]の編集がすでに始まっている。[-山岸-]

 

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あしたのあなたへ

あしたのあなたへ

  • 古市久子(絵・文)/2004年8月
  • 1905円(本体)/B5変形判・128頁

〈こころに花を〉悩めるあなたに元気と笑顔を贈るエッセイ集。寂しいとき、つらいとき、そっと開いてみよう。心が癒され、いつの間にかイキイキしてくる珠玉の絵&文章。切り取って使えるカラー絵詞カード付。
(ISBN 4861100186)

目次|indexs

春まで待てばみんな芽が出る
日のあたるところはつかれます
ひらがな人生
ことばはひとがら
やさしいこだまはやさしくかえる
ユーモアはいつも花
(一部抜粋)

担当編集者から

絵と言葉を一枚の絵葉書のように書き続けて5年。毛筆の文字はすべて、利き手でない左手で書いたものだ。
毎日出勤前に、写経みたいなことをしていたぺちゃこ(久子)先生は、ある日、怪我で右手が使えなくなってしまった。それでも字は書きたい。左手で筆を握ってみると、左手書きの文字はなかなか面白く、自分そのものを表現しているよう! 怪我の功名とはこのこと?
そんなぺちゃこ先生は今日もメッセージを送りつづける。苦しんでいる友人へ。悩めるあなたへ…。
ぺちゃこ先生のメッセージは、耳新しいものではないかもしれない。しかし、ささくれた心に響くのは、美辞麗句ではなく素朴な言葉だ。なにげない一言が傷を癒し、明日の元気の素となる。
ぺちゃこ先生からのメッセージカードを心待ちにしている人、ぺちゃこカードの存在をまだ知らない人のために、絵言葉カード&エッセイをていねいにラッピング(装丁・レイアウト:春風社装丁室・萩原)。どなたかへプレゼントしてみては。[-山岸-]

 

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生涯学習と地域社会教育

生涯学習と地域社会教育

  • 末本誠・松田武雄 編著/2004年6月
  • 2476円(本体)/A5判・290頁

生涯学習の歴史と現状を詳細に分析し、新しい理念と方向性を提起。障害者や高齢者など社会的弱者を含む住民への行政と地域のあり方をも問う論稿集。社会教育・生涯学習関係年表も収録した画期的概要書!!
(ISBN 4861100143)
→『新版 生涯学習と地域社会教育』をご覧ください。

目次|indexs

第一章 社会教育としての生涯学習
第二章 青年の自立と社会参画
第三章 成人女性の教育と男女共同参画社会
第四章 障害者・高齢者の学習・文化活動と福祉のまちづくり
第五章 子どもの学校外教育
第六章 参画型社会を支える市民の学び―NPO・NGO・多文化共生の学習活動をめぐって
第七章 学校教育と社会教育の連携
第八章 学ぶ側に視点を置いた理論
第九章 社会教育・生涯学習の法制度
第十章 社会教育の施設と学習の支援者
第十一章 社会教育行政とNPO・ボランティア
第十二章 社会教育・生涯学習計画の創造

著者|author

末本誠(すえもと・まこと)
神戸大学教授。
松田武雄(まつだ・たけお)
九州大学助教授。
…ほか10名による執筆。

担当編集者から

「はじめに」にあるように、「生涯学習」がテレビのコマーシャルに登場する時代だが、意味がはっきりしないまま言葉だけが独り歩きしていないか?
本書は、漠然としている「生涯学習」の意味を「地域社会教育」という観点から確認しようとするものだ。執筆者12名が、それぞれ専門分野の現状と課題を鋭く分析・論考。生涯学習や社会教育の関係者だけでなく、さまざまな場で学習に取り組む一般の方々にも読んでほしい。その活動をより豊かにする手がかりになるはずだ。
本書の内容をやわらかなイラストで象徴化した装丁は、若井夏澄さん。[-山岸-]

 

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