ポイエーシスとプラクシス―近代日本の思想空間

ポイエーシスとプラクシス

近代日本の思想空間

  • 小林信之(編)/2026年7月
  • 4000円(本体)/A5判・並製・374頁
  • 装丁:根本眞一(クリエイティブ・コンセプト)

西田幾多郎、田辺元、三木清、和辻哲郎、九鬼周造、柳宗悦らの思想における「ポイエーシス(制作)」と「プラクシス(行為)」の多面的な連関をテーマとした哲学論集。「近代日本」を反復し、新たな解釈を試みる。
(ISBN9784868161479)

目次|Contents

はじめに〔小林信之〕
序論 ポイエーシスとプラクシス―西田哲学を手がかりとして〔小林信之〕
第I部
第1章 形なきものの形―京都学派における「制作」思想の系譜〔秋富克哉〕
第2章 西田の「行為的直観」と「表現ならぬ表現」〔上原麻有子〕
第3章 西田哲学のポイエーシスとプラクシス―自然・芸術・物・汝〔太田裕信〕
第4章 西田における色彩―西田哲学の「マーカー」?〔杉山卓史〕
第5章 純粋経験論における論理と心理の相克―パース記号論との類縁性を手がかりに〔加藤隆文〕
第II部
第6章 Praktike Poiesis―和辻の「人間の学」としての藝術論〔安部浩〕
第7章 ハイデガーと近代日本哲学―三木清と田辺元の事例から〔森一郎〕
第8章 行為の意味の生成―九鬼と田辺の交わりの再検討の試み〔古荘真敬〕
第9章 詩をめぐって―九鬼の押韻論回遊〔本郷均〕
第10章 九鬼周造の偶然論における個体性と社会性の連関について―実存としての詩人を手掛かりに〔藤貫裕〕
第III部
第11章 時間と語り―夏目漱石・『草枕』の頃〔伊藤徹〕
第12章 柳宗悦という課題―民藝的制作をめぐる思索=詩作とその実践の現実性〔大沢啓徳〕
第13章 柳宗悦における「見ること」と「作ること」―「もの」と「こと」との往還による美しさの生成〔足立恵理子〕
第14章 山本七平の空気論とアニミズム―その理論的枠組の分析〔北村知之〕

著者|Author

小林信之(こばやし・のぶゆき)
早稲田大学文学学術院教授。論文に「美、悲哀、もののあはれ―西田哲学と感情」『日本哲学史研究』(京都大学・文学部・日本哲学史専修編)第20号、2024年、”Nishida’s Philosophy and Art.” In: Tetsugaku Companion to Nishida Kitaro, Springer, 2022.など。

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精読 『紅楼夢』

精読 『紅楼夢』

  •  池間里代子(著)/2026年7月
  • 4000円(本体)/四六判上製394頁
  • 装丁:矢萩多聞

『紅楼夢』研究における「前八〇回・後四〇回同一作者説」と「不同一作者説」という長年の未解決問題に、メタ構造、人物形象、比較文学といった多角的な読みからアプローチ。“紅迷(紅楼夢マニア)”の愉楽に満ちた筆致が作品世界の深淵へといざなう。
(ISBN9784868160762)

目次|Contents

凡例

序論 『紅楼夢』研究の現在

◇第一部 作品構造
第一章 メタフィクションとしての『紅楼夢』再読
第二章 『紅楼夢』と情
第三章 「鳥」が表象するもの
【コラム一】『紅楼夢』の色彩語

◇第二部 人物形象
第四章 人間の孤独を描く―林黛玉論
第五章 時空を行き来する―甄宝玉論
第六章 自己愛性パーソナリティ障害―夏金桂論
第七章 コミュニケーション・ストラテジー―王煕鳳論
【コラム二】『紅楼夢』の嗅覚表現
【コラム三】『紅楼夢』の聴覚表現

◇第三部 比較研究
第八章 なく・なみだ―『源氏物語』との比較から
第九章 はかなきまなざし―『星の王子さま』との比較から
第一〇章 愚兄賢妹―「男はつらいよ」との比較から
第一一章 花について―『浮生六記』との比較から
【コラム四】『紅楼夢』の飲食表現

おわりに

初出一覧

著者|Author

池間里代子(いけま・りよこ)
十文字学園女子大学 名誉教授。
1960年、東京生まれ。東京都立大学大学院修士課程修了(文学修士)。
専門は中国古典文学、日中比較文学、中国語。
日本大学文理学部非常勤講師。放送大学講師。
日中文学文化研究学会に所属し、現在『後紅楼夢』を集団翻訳中。
祖母が創設した華道・池坊緑星流を継ぎ、現在三世家元。

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首里城の大龍柱―向きをめぐる史実と政治

首里城の大龍柱

向きをめぐる史実と政治

  • 後田多敦(著)/2026年7月
  • 5500円(本体)/A5上製366頁
  • 装丁:中本那由子

琉球国王城の国殿に立っていた大龍柱は、正面向きだった!
大龍柱の向きは、なぜ正面から相対へ変えられたのか? 王城が日本に接収された1879(明治12)年以降、破壊と改変が繰り返された史実を明らかにし、資料が恣意的に利用され、論点のすり替えが行われた経緯を追及する。写真・図版・文字資料(史料)をもとに、
相対説の矛盾を指摘し正面向きを実証する、画期的な書。
(ISBN9784868161486)

目次|Contents

第一章 大龍柱の向き改ざん問題とその背景
第二章 琉球国の王城と首里城
第三章 ルヴェルトガ写真とその価値
第四章 大龍柱の向きをめぐる実証的検討
第五章 改ざんされる歴史と文化

著者|Author

後田多 敦(しいただ・あつし)
博士(歴史民俗資料学)。現在、神奈川大学教授、神奈川大学非文字資料研究センター長。歴史民俗資料学研究会代表。
著書:『琉球の国家祭祀制度―その変容・解体過程』(出版舎Mugen、2009年)、『琉球救国運動―抗日の思想と行動』(出版舎Mugen、2010年)、『「海邦小国」をめざして―「史軸」批評による沖縄「現在史」』(出版舎Mugen、2016年)、『救国と真世―琉球・沖縄・海邦の史志』(Ryukyu企画、2019年)
編著:『「沖縄1972年」考―返還・復帰・再併合』(Ryukyu企画、2023年)、『首里城と沖縄神社―資料に見る近代の変遷』(近現代資料刊行会、2024年)

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【改訂版】英語学:現代英語をより深く知るために―世界共通語の諸相と未来

【改訂版】英語学:現代英語をより深く知るために

世界共通語の諸相と未来

  • 菊池清明(編)/2026年6月
  • 3000円(本体)/A5判上製196頁

現代英語の特徴、文法理論、英語の歴史的・文化的背景、文学、音楽、聖書などの幅広い知識を一冊に集約。大学生向けのテキスト。2016年初版の増補改訂版。
(ISBN9784868161370)

目次|Contents

Introduction―現代英語の特質と研究分野
1章 豊かな借用語と多文化性・多民族性(1)
2章 豊かな借用語と多文化性・多民族性(2)
3章 英語の広がり、そして世界共通語としての英語(1)―英語とイングランドの歴史的成り立ち
4章 英語の広がり、そして世界共通語としての英語(2)―英語とポップ・ミュージック
5章 英語の広がり、そして世界共通語としての英語(3)―英語とファンタジー文学
6章 英語の広がり、そして世界共通語としての英語(4)―Pidgin EnglishとCreole English
7章 Analogy (類推作用)
8章 つづりと発音のずれの問題(1)―Great Vowel Shift (大母音推移)
9章 つづりと発音のずれの問題(2)―「インク壷」用語(inkhorn terms)および語源的つづり字 (etymological spelling)
10章 つづりと発音のずれの問題(3)―economy of effort (労力の節約)とassimilation (同化作用)
11章 i-mutation (i母音変異) と英語の歴史
12章 英語史における主要時代区分
13章 屈折と現代英語の単純化
14章 英語史における時代区分と屈折―屈折の衰退と世界共通語への布石
15章 口語英語の特質―弱形、そしてPolitically Correct Terms
16章 広がるPolitical Correctness―現代英語とジェンダー
17章 実際の英語の発音はどのように聞こえるか―英語音声学入門
18章 アメリカ英語の成立
19章 聖書と英語(1)―聖書の英語訳と英語の変遷
20章 聖書と英語(2)―聖書とイギリスの文化・文学
21章 辞書の中に見る英語の諸相
22章 複合・派生と現代英語における豊かな語彙
23章 OEDと世界共通語としての英語
24章 British English (Queen’s English)とAmerican English (President’s English)
25章 意味の下落・向上と英語の歴史
26章 意味変化と英語の歴史 ―fastの意味変化
27章 英語史とコーパス言語学
28章 英語の中のケルト ―EnglishとBritish
29章 イギリスの地名と英語史
30章 英米人の名前と多民族性
31章 婉曲表現と英語史
32章 英文の構造―語彙力だけでは英語は分からない
33章 現代英語と語源

編者|Editor

菊池清明(きくち・きよあき)
関西外国語大学大学院英語学専攻博士後期課程修了。関西外国語大学教授・学長。

 

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「平和な日本」をガイドする―占領期日本における観光と戦後秩序

「平和な日本」をガイドする

占領期日本における観光と戦後秩序

  • 遠藤理一(著)/2026年6月
  • 4300円(本体)/A5判上製336頁
  • 装丁:中本那由子

何を観て、何を観せたのか?
焼け跡が広がり、明日の生活さえおぼつかない1945年の日本。極度に不安定で流動的な占領下社会では、すでに米軍将兵や国際観光客たちによる〈日本観光〉がはじまっていた。
暴力的な接触の可能性もあるなか、安全で快い「移動と接触」の創出によって戦後秩序をしたたかに形成する、「見えざる統治」のメカニズムに迫る。

(ISBN 978-4-86816-133-2)

目次|contents

まえがき
序章

第1部 占領と観光
第1章 「日本」との接触の構造化――米軍のレクリエーション施策およびスペシャル・サービス・ホテル施策
第2章 形式性と多様性――米軍の兵士向け観光ツアー施策
第3章 進駐を飼いならす――米軍進駐時における日本の観光事業・観光表象

第2部 復興と観光
第4章 戦後日本における理想的な移動と接触――敗戦直後の観光政策と「観光立国論」
第5章 「復興」の演出と観光のまなざし――GHQの経済復興政策と国際観光ツアー事業
第6章 「アメリカの世紀」の移動性――GHQ経済科学局の観光事業

第3部 独立と観光
第7章 戦時中における「平和」の作りかた――朝鮮戦争期の観光をめぐる「移動」と「接触」の再編
結論

参考文献
索引

著者|author

遠藤 理一(えんどう・りいち)
和歌山大学観光学部講師
専門は社会学、観光学。

主な著作:
「観光学における創発性の系譜――『移動的な社会』の観光学的考察」(『社会学評論』77(2)、2026)
「進駐を飼いならす――敗戦後京都における観光と『移動的な社会の秩序化』」(『戦争社会学研究』9、2025)
「占領期日本における未遂の『観光立国』構想――日本国内における観光政策の議論・実践から」(『観光研究』37(1)、2025)

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民俗学と現代社会―民具・民俗博物館の視角から

民俗学と現代社会

民具・民俗博物館の視角から

  • 佐野賢治(著)/2026年5月
  • 3000円(本体)/四六判上製384頁
  • 編集・本文設計・装丁:長田年伸

「民俗知」を活用し「個」と「世界」の関係を結び直す
柳田国男の思想の再定位から民俗学を捉え直し、民具研究や民俗博物館の事例を通じて、今日の国際社会において「郷土」と「地域の知」がいかなる価値をもち得るのかを探る。50年にわたる著者の思索を集成した論考集。
(ISBN9784868161257)

目次|Contents

序にかえて 学問救世―柳田国男の民俗学
I 「郷土研究」としての民俗学―地域民俗博物館設立の意義
〝経世済民〟の学―柳田民俗学と日本民俗学の異同
〝郷土〟としての県―共感・共属意識の形成
「郷土研究」と総合的学習―〝土の思想〟・地域の知の継承と展開

II 「民具」とは何か―身体技法としての物質文化
民具の現代に語るもの―反消費思想への志向
民具調査と民具研究―対象と方法
民俗学と民具研究―職人巻物の世界
手仕事の復権―常民文化の芸術性
道具の人間・脱人間化と人間の道具化―民具から見える人類文化  対談 川田順造×佐野賢治

III 民具・常民研究の先人たち―学問は人間関係の和
常民へのまなざし・渋沢敬三―所謂足半に就いて
最後の世間師・宮本常一―地域生活向上への願い
則民去私の人・河岡武春―『民具マンスリー』の周辺
〝もの〟と〝物〟の統合〝モノ〟・木下忠―民俗文化政策の礎づくり
マルクス主義から常民主義へ・網野善彦―職人・海民論の展開

IV 民俗博物館と現代社会―知的生産・未来志向への懸け橋
博物館は現代の〝クラ〟か―民俗資料・民俗博物館のあり方をめぐって
民俗文化財と民俗資料のあいだ―保存から活用へ

V 地域情報学の構築―福島県只見町・インターネット・エコミュージアム構想
「非文字資料」と地域社会―住民による民具保存活用運動
地域博物館と大学の連携―文化情報発信システムとしてのインターネット博物館
地域研究と情報学の連携―インターネット・エコミュージアムの可能性

おわりに 郷土研究から世界常民学へ―〝福田〟思想と世界平和

あとがき
初出一覧

著者|Author

佐野賢治(さの・けんじ)
1950年静岡県生まれ、つくば市在住。東京教育大学文学部、筑波大学歴史人類学研究科修了後、愛知大学・筑波大学教員を経て現在、神奈川大学歴史民俗資料学研究科教授、(公財)農村文化研究所長、日本民具学会長、野外文化教育学会副会長を務め、比較民俗研究会を主宰。日本学術会議連携会員、文化庁文化財専門委員、神奈川大学日本常民文化研究所長、日本ユネスコ協会連盟未来遺産委員会委員などを歴任。編著書に、『虚空蔵菩薩信仰の研究』(吉川弘文館、1996)、『星の信仰』(渓水社、1994)、『現代民俗学入門』(吉川弘文館、1996)、『西南中国納西族・彝族の民俗文化』(勉誠出版、1999)、『ヒトから人へ』(春風社、2011)、『宝は田から』(春風社、2016)、『現代民俗学考』(春風社、2021)など。文学博士。

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平等主義暴力―ポスト狩猟採集民トゥワとのマルチモーダル人類学

平等主義暴力

ポスト狩猟採集民トゥワとのマルチモーダル人類学

  • ふくだぺろ(著)/2026年3月
  • 4600円(本体)/A5判上製352頁
  • 装丁:松本久木
  • 特設サイト:橋本麦

「支配のための暴力」の向こうにある「共在としての暴力」

中央アフリカに住む元狩猟採集民トゥワは、9日に1度は流血の乱闘を起こす。
だが次の瞬間には歌とダンスがはじまり、笑いがはじける。
分断や支配を生まない暴力とグルーヴの探究から感情=身体=政治を問いなおす―――
長編映画『トゥワ歌』を収める特設サイトと連動する、
文字・映像の〈マルチモーダルな知〉の実践へ。

 

 

彼らの暴力には、他人を支配しようとする意志がほとんど見られない。彼らにとって暴力とは、怒りや悲しみといった感情と身体の生成的な交感であり、統制や支配の手段ではない。むしろ暴力を許容することこそが、平等で平和な社会性を生みだす基盤となっているのではないか。――「はじめに」より

いたるところから噴きだし、乱反射する二〇人あまりの声という声。女、男、子ども、老人。みなが叫んでいる。パパン。パンッパパパン。パパンッパン。二、三、四、五。様々なリズムで声にはさまれ、声を衝き動かすハンドビート。手だけではない。手に持ったサンダルを叩く音。棍棒を地面にたたきつける音。鉈をたたきつける音。――「はじめに」より

 

※フィールドに同行した著者の妻、福田ゆみによる人類学者観察日記つき。

 

特設サイト 

https://batwa.fukudapero.com/

書籍を購入すると、長編映画『トゥワ歌』(173分)、短編映画『ドッグ・シット・フード』(22分)などの映像とテクストが相互に絡み合うマルチモーダルな知の全貌にアクセスできるようになります。(図書館で閲覧・貸出の場合もアクセス可能です)

 

推奨環境
Chrome・Microsoft Edge 111 以降 / Safari 16.4 以降
※ PC・スマートフォン・タブレットのいずれでも、各OSに付属するブラウザを、可能な範囲で最新に近いバージョンへ更新したうえでの閲覧を推奨します。
※ スマートフォン・タブレットでは、2023年以降に発売された機種での利用を推奨します。

 

本書の「はじめに」を上記特設サイトからお読みいただけます。

 

(ISBN 9784868160748)

目次|contents

はじめに

序章
第1章 映像
第2章 背景
第3章 闘争
第4章 音楽
第5章 罵倒
第6章 撮影
第7章 歴史
終章

あとがき
参照文献
索引

著者|author

ふくだぺろ
マルチモーダル人類学者、詩人、アーティスト。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科特別研究員(学振PD)。立命館大学先端総合学術研究科博士課程修了。博士(学術)。Forward Prize for Poetry 選奨(2020)、マンチェスター国際映画祭実験映画賞受賞(2016)。

【主要業績】
論文 「「わたしたちは毎日殺し合っている」―トゥワ·ピグミーの平等主義的暴力とポリエモーション=ボディ 」(2025)『文化人類学』89(4):495-515
映像 『ドッグ·シット·フード』(2025)
詩集 『flowers like blue glass』(2018)Commonword
展示 《SOS 応答と対話で「何か」を探す》(2025)武蔵大学、西野正将・小森真樹との共作

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社会科における真正の評価―アートベースド・アプローチによる歴史教育

社会科における真正の評価

アートベースド・アプローチによる歴史教育

  • デイヴィッド・シェリン(著)、渡部竜也・堀田諭(訳)/2026年4月
  • 5000円(本体)/A5判並製362頁
  • 装丁:後藤葉子

あなたはどのように、何をすることに喜びを見出す?
社会科教育において、筆記に限らず創造的な学習活動に取り組み評価することを、論文やクリエイティブライティング、オーラルコミュニケーション、アート、デジタルヒストリー、市民的活動といった多様な表現方法とともに、アメリカを含む各地域での実践から例証する。より深い学びと公平で民主的なあり方につながる、歴史教育の真正の課題と評価への新たな手立てをひもとく。
(ISBN9784868160885)

目次|Contents

導入――歴史における芸術
第1部 真正の評価
第1章 真正の評価のQ&A
第2部 筆記による評価
第2章 フォーマルな小論文
第3章 研究論文
第4章 クリエイティブライティング
第3部 創造的・芸術的評価
第5章 オーラルコミュニケーション
第6章 アート
第7章 デジタルヒストリー
第4部 市民的活動の評価
第8章 市民的活動の評価
結論――フランクフルトのバーテンダーとその他のヒーローたち
訳者解説:「勉強が苦手な子」のシビック・エンパワーメントのための真正の評価論――デイヴィッド・シェリンのアートベース歴史教育改革案を手がかりとして(堀田諭・渡部竜也)
特集:シェリンの論を私たちはどう生かすべきか?――外部連携を通した学びの評価について(井上昌善・岩崎圭祐)

著訳者|Author and Translators

【著者】
デイヴィッド・シェリン(David Sherrin)
スカースデール高校の社会科教師。以前はニューヨーク市のハーベスト・カレッジエイトで学科長とニューヨーク市マスターティーチャーを務めた。著書にThe Classes They Remember: Using Role-Plays to Bring Social Studies and English to Life(Routledge, 2015)とJudging for Themselves: Using Mock Trials to Bring Social Studies and English to Life(Routledge, 2016)などがある。2014年にロバート・H・ジャクソン・センターからティーチング・ジャスティス賞を受賞。

【訳者】
渡部竜也(わたなべ・たつや)
東京学芸大学教職大学院准教授。広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了。博士(教育学)。専門は社会科教育学、カリキュラム論、授業設計論、教師教育。主な著訳書に『主権者教育論――学校カリキュラム・学力・教師』(春風社、2019年)、『アメリカ社会科における価値学習の展開と構造――民主主義社会形成のための教育改革の可能性』(風間書房、2015年)、『歴史的思考――その不自然な行為』(サム・ワインバーグ著、監訳、春風社、2017年)、『真正の学び/学力――質の高い知をめぐる学校再建』(フレッド・M・ニューマン著、共訳、春風社、2017年)など。
堀田諭(ほりた・さとる)
埼玉学園大学人間学部子ども発達学科准教授。東京大学大学院教育学研究科博士後期課程満期退学。専門は社会科教育(カリキュラム論・教師教育論)。主な訳書・論文に『真正の評価――テストと教育評価の新しい科学に向けて』(ハロルド・バーラック他著、共訳、春風社、2021年)、『真正の学び/学力――質の高い知をめぐる学校再建』(フレッド・M・ニューマン著、共訳、春風社、2017年)、「コンピテンシー時代における評価研究の拡張に関する基礎的研究――J・レイヴンのコンピテンス論を手がかりとして」『人間発達研究』第34号(共著、2020年)、「教師のゲートキーピングを支援する社会科スタンダードの構成原理――米国における新旧NCSSカリキュラムスタンダードの機能の原理的転換」『社会科研究』第82号(2015年)など。

 

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Anthropocene Calling【AAA叢書第3巻】

Anthropocene Calling

    • 中村靖子(監修)、Giuseppe Patella・武田宙也(編)/2026年3月
    • 4000円(本体)/A5判並製408頁
    • 装丁:矢萩多聞

多面的な広がりを見せる「人新世」概念のもとで、領域横断的な実践はどこまで可能か?
研究プロジェクト「人間・社会・自然の来歴と未来―「人新世」における人間性の根本を問う」(Anthropocenic Actors and Agency in Humanity, Society, and Nature,略称:AAA)の成果を発信する叢書シリーズ、第3巻!
科学技術と伝統的人文学とをつなげ,新たな人文学を確立する試み。本文英語。
(ISBN  9784868161356)

AAA叢書 各巻の構成(第4巻以降は予定)
第1巻(2025)ことば×データサイエンス
第2巻(2025)生成AI×ロボティクス
第3巻(2026)Anthropocene calling
第4巻(2026)ジェンダーとセクシュアリティ
第5巻(2027)社会と政治の科学
第6巻(2028)〈他者・自然との柔らかな均衡〉に向けて

目次|contents

The Many Faces of the Anthropocene. Introduction, Giuseppe Patella
Part 1 – The Anthropocene between Philosophy, Ecology, Aesthetics
1 Giuseppe Patella, What’s Wrong with the Anthropocene? Critique of an Ideology
2 Federico Luisetti, A Pluriversal World: Exiting the Anthropocene
3 Atsushi Okada, Ecology as Aesthetics: Alexander von Humboldt, Ernst Haeckel, and Elisée Reclus
4 Francesco Campagnola, Anthropocene as Historic-Ontological Awareness
5 Nozomu Ninomiya, Adorning the Appearance: Exploring the Intellectual History of Animal Aesthetics
6 Paolo Heritier, The Chorological Space of Being Human between East and West
Part 2 – Technology in the Age of the Anthropocene: Human, Machine, and Habitus
7 Roberto Terrosi, The Technocene: For a New Phenomenology of Spirit
8 Hideki Ohira, The Neuro-Habitus: Brain-Body Mechanisms Generating, Maintaining, and Changing Human Mind
9 Mario Verdicchio, Anthropocene: The Other Sociotechnical Blindness
10 Yasuko Nakamura/Wanwan Zheng, To Shape Oneself, to Reconfigure the Word: Exercises in Anthropotechnics and the Potentiality of Thinking
11 Yu Izumi, Abusive Language in the Age of AI: Insights from the Japanese Linguistic and Cultural Context
12 Tetsuya Yamamoto, Digital Mental Health Care in the Anthropocene: Enhancing Life with AI and ICT
Part 3 – The Anthropocene and the Arts
13 Hironari Takeda, Naoya Hatakeyama and Images of the Anthropocene: Catastrophe, Sublime, and Ruins
14 Vincenzo Cuomo, The Anthropocene from a Parasitic Perspective. The Long End of Neolithic Civilization and the Role of Artistic Experimentation
15 Ayako Ikeno, How to Imagine the Atmosphere: Mikami Seiko’s sculptures in the Age of Anthropocene
16 Asako Fukuda, “Immunity” and Zombies
Afterword: For Further Collaboration, Hironari Takeda

監修者・編者|editors

中村靖子(なかむら・やすこ)
名古屋大学大学院人文学研究科附属人文知共創センター教授。専門はドイツ文学・思想史。著作に『予測と創発―理知と感情の人文学』(編著、春風社、2022)、『非在の場を拓く―文学が紡ぐ科学の歴史』(編著、春風社、2019)、『フロイトという症例』(松籟社、2011)等。

Giuseppe Patella(ジュゼッペ・パテッラ)
ローマ・トル・ヴェルガータ大学教授。専門は美学・芸術理論。国際美学・芸術理論研究センター(IRCA)所長。

武田宙也(たけだ・ひろなり)
京都大学大学院人間・環境学研究科教授。専門は美学・芸術学。

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同化ではない共生を―ディアスポラの信仰者、アフマディーヤ・ムスリムの移動と越境

同化ではない共生を

ディアスポラの信仰者、アフマディーヤ・ムスリムの移動と越境

  • 嶺崎寛子(著)/2026年3月
  • 5000円(本体)/A5判上製352頁

異端とされながら世界へ広がるイスラーム教団「アフマディーヤ」は、私たちの隣にも住んでいる。東日本大震災の支援活動も行ってきた彼らの「愛」と「献身」の生活史から、グローバルな移動とローカルな定着のなかでの多文化共生の新たな可能性を問う。

英領インドに1889年に興り、グローバルに伸展し、パキスタンやインドネシアでは迫害され、ナイジェリアやガーナなど西アフリカでは地域に深く根付き、難民あるいは移民として欧米に進出したアフマディーヤ。ガーナでは知名度が高く大統領にも歓迎される一方、本国では異端とされて迫害される、振り幅の大きすぎるこの団体は一体何なのか。(本文より)

(ISBN 9784868161318)

目次|contents

序章 大統領の演説を聞く―ガーナの広原にて

第一部 歴史、組織、政治
第1章 アフマディーヤの歴史と展開―英領インド発の世界的マフディー運動
第2章 ムスリムとは誰か―境界をめぐる政治
第3章 「想像の共同体」アフマディーヤ―組織力と官僚制度

第二部 移動、アイデンティティ、ジェンダー
第4章 ディアスポラの信仰者―グローバル状況下の複層的アイデンティティ
第5章 移動する宗教マイノリティと難民認定―日本とカナダを事例として
第6章 ローカルをグローバルに生きる―信徒の結婚戦略
第7章 性別役割分業―夫方居住と国際婚姻移動が生む脆弱性をめぐって

第三部 信仰、支援、献身
第8章 ヒューマニティ・ファーストと東日本大震災支援
補論 信仰と献身―モラル・エコノミー

終章 同化ではない共生を

あとがき
参照文献
索引

著者|author

嶺崎寛子(みねさき・ひろこ)
成蹊大学文学部教授、文化人類学・ジェンダー学
主な著作に、『イスラーム復興とジェンダー――現代エジプト社会を生きる女性たち』(2015、昭和堂。第43回澁澤賞、第10回女性史学賞受賞)、『日本で暮らすムスリム(イスラーム・ジェンダー・スタディーズ7)』(編著、2024、明石書店)、『ジェンダー暴力の文化人類学――家族・国家・ディアスポラ社会』(田中雅一と共編著、2021、昭和堂)など。

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