発達支援、その先へ―自閉スペクトラム症児の早期社会コミュニケーション行動に着目して

発達支援、その先へ

自閉スペクトラム症児の早期社会コミュニケーション行動に着目して

  • 永井祐也(著)/2024年4月
  • 3900円(本体)/A5判上製276頁
  • 装丁:中本那由子

発達障害のある子どもたちをいかに支援するか?
近年、発達障害のある児童生徒にとって、より早い段階における適切な支援が、社会適応や二次障害予防に有効であることが分かってきた。本書ではその一例として、自閉スペクトラム症(ASD)児の「共同注意」をはじめとする早期社会コミュニケーション行動の発達に着目。PECS等の支援法の有用性、母親のストレスとの相関性、インクルーシブ教育システム、さらにその先の共生社会への接続性などの観点から検証し、児の将来の自立と社会参加に向けて、「いま」できる発達支援を考える。
(ISBN 9784861109508)

目次|contents

はじめに
第0章 序論
第1章 日本の特別支援教育・インクルーシブ教育システムの動向
第2章 自閉スペクトラム症(ASD)の理解と発達支援
第3章 アイトラッカーによるASD児の共同注意の測定とその臨床的有用性
第4章 ASD児の早期社会コミュニケーション行動が不適応行動に及ぼす影響
第5章 PECSがASD児の早期社会コミュニケーション行動に及ぼす効果
第6章 母親の育児ストレス軽減に果たすASD児の共同注意の役割
第7章 個別発達支援におけるASD児の母親の育児ストレス軽減効果
第8章 総合考察
あとがき
図表一覧
初出一覧
文献一覧
索引

著者|author

永井祐也(ながい・ゆうや)
岐阜聖徳学園大学教育学部 専任講師
1988年 大阪府生まれ
大阪大学大学院人間科学研究科 修了 (博士(人間科学))
日本学術振興会特別研究員 (DC2)、くらしき作陽大学子ども教育学部専任講師、大阪大学大学院人間科学研究科助教を経て、2022年4月より現職。

主要論文
・標準「病弱児の教育」テキスト【改訂版】(ジアース教育新社, 分担執筆, 2022)
・母親の育児ストレス軽減に果たす自閉スペクトラム症児の共同注意の役割(発達心理学研究, 34(1), 11-18, 2023)
・Effects of the Picture Exchange Communication System on early social-communication behaviors in children with autism spectrum disorders.(Journal of Special Education Research, 10(2), 69-81, 2022)
・小児がん啓発人形劇が小学校教員に復学支援を想像させる効果(小児保健研究, 80(6), 782-787, 2021)
・ムコ多糖症のある幼児児童生徒への教育的支援に関する保護者の認識(特殊教育学研究, 53(3), 175-183, 2015)

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バーナード・ショー戯曲集 下―民族主義と帝国主義の相克

バーナード・ショー戯曲集 下

民族主義と帝国主義の相克

  • 日本バーナード・ショー協会(編訳)/2024年4月
  • 4500円(本体)/A5判並製568頁
  • 装丁:矢萩多聞

21世紀によみがえる、イギリス近代劇の巨人バーナード・ショー
真剣な提言を常にウィットと笑いにくるんで提供し、社会改善と人類の向上に生涯を捧げた、イギリス近代劇の巨人バーナード・ショー。下巻には、本邦初訳となる「ジョン・ブルの別島」「本当すぎて良いわけがない」「善き王チャールズの黄金時代に」を含む6作を収録。
(ISBN 9784861109393)

目次|contents

ブラスバウンド船長の改宗(大塚辰夫・森岡稔 訳)
ジョン・ブルの別島(小木曽雅文 訳)
アンドロクレスとライオン(新熊清 訳)
聖女ジャンヌ(磯部祐実子 訳)
本当すぎて良いわけがない(的場淳子・飯田敏博 訳)
善き王チャールズの黄金時代に(河野賢司 訳)
バーナード・ショー 生涯と作品/あとがき(森川寿)
バーナード・ショー年譜(大浦龍一)
本邦上演年表(大浦龍一)
邦訳文献目録(大浦龍一)
下巻 訳者・執筆者一覧

編訳者|Editor and Translator

日本バーナード・ショー協会

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バーナード・ショー戯曲集 上―フェミニズムの地平

バーナード・ショー戯曲集 上

フェミニズムの地平

  • 日本バーナード・ショー協会(編訳)/2024年4月
  • 4500円(本体)/A5判並製508頁
  • 装丁:矢萩多聞

21世紀によみがえる、イギリス近代劇の巨人バーナード・ショー
真剣な提言を常にウィットと笑いにくるんで提供し、社会改善と人類の向上に生涯を捧げた、イギリス近代劇の巨人バーナード・ショー。上巻には、本邦初訳となる「ファニーの初めての戯曲」「ミリオネアレス」やミュージカル『マイ・フェア・レディ』原作の「ピグマリオン」を含む6作を収録。
(ISBN 9784861109386)

目次|contents

ウォレン夫人のお仕事(森川寿 訳)
分からぬもんですよ(山本博子 訳)
結婚しかけて(松本承子 訳)
ファニーの初めての戯曲(大浦龍一 訳)
ピグマリオン(大江麻里子 訳)
ミリオネアレス(山口美知代 訳)
上巻 訳者・執筆者一覧

編訳者|Editor and Translator

日本バーナード・ショー協会

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世紀転換期文学の思想空間―明治文壇のニーチェ熱と宗教の季節

世紀転換期文学の思想空間

明治文壇のニーチェ熱と宗教の季節

  • 清松大(著)/2024年3月
  • 4000円(本体)/四六判上製314頁
  • 装丁:矢萩多聞

急速な近代化がもたらす矛盾やひずみが表面化し、近代日本宗教学の確立期でもあった明治30年代(1900年前後)。過渡期の思想的混迷に焦点を当て、「惑乱」に揺れる文学空間の実相を多様な角度から照射する。外来思想の移入と受容、宗教という視点から世紀転換期の文学空間を見渡す。
(ISBN 9784861109560)

目次|contents

序章
第一部 外来思想の移入と文学空間―ニーチェ受容を視座として
第一章 戯画化されるニーチェ―「滑稽」と「諷刺」の模倣
第二章 「衒学」をめぐる帝大閥と早稲田派の応酬
第三章 〈劇薬〉としての外来思想と宗教―ニーチェイズムとモルモン教の奇妙な結合
第二部 〈宗教〉の季節と文学―せめぎあう信仰と懐疑
第四章 明治期ハンセン病文学と「信心」のゆくえ
第五章 宗教の「理想」と勧善懲悪―中村春雨のキリスト教小説を中心に
第六章 「無信仰の文壇」からの(再)出発―中江兆民『続一年有半』と「宗教」のロマン化
第三部 明治・大正の時代精神と永井荷風
第七章 「地獄の花」の同時代受容とニーチェ熱
第八章 錯綜する神秘主義と自然主義―洋行期荷風の音楽論生成をめぐって
第九章 仮構される日露戦後空間―「父の恩」と〈民衆〉の問題系
終章
初出一覧
あとがき

著者|Author

清松大 (きよまつ・ひろし)
1988年福岡県生まれ。
慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程所定単位取得退学。博士(文学)。
学習院高等科・慶應義塾大学文学部非常勤講師を経て、2021年4月より宮崎産業経営大学法学部講師。
共著に、『『文藝首都』——公器としての同人誌』(小平麻衣子編、翰林書房、2020年)、『大沼枕山と永井荷風『下谷叢話』——新視点・新資料から考える幕末明治期の漢詩と近代』(合山林太郎編、汲古書院、2023年)など。
論文に、「〈従軍記〉の拡散と変容——戦時下メディアにおける池田さぶろの漫画作品」(『跨境 日本語文学研究』第6号、2018年8月)、「〈癩文学〉の大衆化と科学——北條民雄神話の形成から小川正子『小島の春』へ」(『社会文学』第55号、2022年3月)など。

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アーレントと赦しの可能性―反時代的試論

アーレントと赦しの可能性

反時代的試論

  • 森一郎(著)/2024年3月
  • 4300円(本体)/四六判上製462頁
  • 装丁:長尾優

愛によるのでない、尊敬による赦しの可能性
イエスに学びつつ、宗教的ならざる、この世的な赦しの条件を追求するアーレントの思考
人間愛の美名の下に無世界性がはびこる時代に、赦される者と赦す者をともにあらたに始めさせる奇蹟はどこから来るのか。奴隷制に代わるロボット工学はどこへ向かおうとしているのか。革命思想はテロリズムといつから結びついたのか。生まれ出ずる者たちがともに事を為すとき何が起こるか。アーレントの二大主著『活動的生』と『革命論』の訳者が、時代に抗しつつ、来たるべき時代のための思考をひらく。
(ISBN 9784861109447)

目次|Contents

序―赦し・労働・テロリズム・出生
第一部 赦し
第一章 アーレントのイエス論―赦しの可能性
第二章 リクールとアーレント―「赦し」を中心に
第二部 労働
第三章 奴隷制問題の消息―テクノロジーの系譜学
第四章 ロボットの倫理―労働と人間のゆくえ
第五章 情報・知識・思考―『活動的生』第二三節より
第三部 テロリズム
第六章 革命精神とその影―テロリズムの系譜学
第七章 ミルトンと救いの可能性―『闘士サムソン』と9・11
第四部 出生
第八章 出生の危険について―デモクリトスとクローンの問題
第九章 始まりの経験―『活動的生』第二四節への一注解
第十章 誕生、行為、創設―『革命論』と「始まり」の問題
あとがき―反時代的ということ
初出一覧
索引

著者|Author

森一郎(もり・いちろう)
一九六二年埼玉県生まれ。東京大学文学部卒業。同大学大学院人文科学研究科博士課程中退。東京女子大学文理学部教授等を経て、現在、東北大学大学院情報科学研究科教授。博士(文学)。専攻は哲学。著書に、『死と誕生』、『死を超えるもの』(以上、東京大学出版会)、『世代問題の再燃』(明石書店)、『現代の危機と哲学』(放送大学教育振興会)、『ハイデガーと哲学の可能性』(法政大学出版局)、『核時代のテクノロジー論』(現代書館)、『ポリスへの愛』(風行社)、『アーレントと革命の哲学』(みすず書房)ほか。訳書に、アーレント『活動的生』、『革命論』(以上、みすず書房)、ニーチェ『愉しい学問』、『ツァラトゥストラはこう言った』、ハイデガー『技術とは何だろうか』(以上、講談社学術文庫)ほか。

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エッセンシャル・シアター 西洋演劇史入門

エッセンシャル・シアター 西洋演劇史入門

  • オスカー・G・ブロケット、ロバート・J・ボール、ジョン・フレミング、アンドルー・カールソン(著)、香西史子(訳)/2024年3月
  • 2800円(本体)/四六判並製410頁
  • 装丁:苑田菊見

人はなぜ演劇を生み出すのか? 何が観客を惹きつけるのか? 演劇を理解しようとするならば、演劇の広大な領域を認識し、その可能性は様々な方法で発展しうるのだということに気づかなければならない。――本文より
西洋演劇の基本要素を確認するとともに、古代ギリシャ・ローマ時代から、中世の宗教劇、シェイクスピア、現代演劇、ミュージカルまでを概観する入門書。それぞれの時代の代表的な作品を通して、「生の芸術」である演劇の現在につながる多様性を知る。
(ISBN 9784861109591)

目次|Contents

第一部 基礎編
第一章 演劇の本質
第二部 様々な演劇体験編
第二章 祝祭の演劇―ギリシャ、ローマ、中世の演劇体験
第三章 職業演劇を作る―エリザベス朝イングランド、イタリアのコメディア・デラルテ、一七世紀フランス
第四章 一八〇〇年代の演劇
第五章 二〇世紀のモダニズム―一九〇〇-一九六〇
第六章 ミュージカル・シアター
訳者あとがき
参考文献
用語集
索引

著訳者|Author and Translator

【著者】
オスカー・G・ブロケット(Oscar G. Brockett)
(1923-2010)テキサス大学オースティン校。
ロバート・J・ボール(Robert J. Ball)
インカーネイト・ワード大学。
ジョン・フレミング(John Fleming)
テキサス州立大学。
アンドルー・カールソン(Andrew Carlson)
テキサス大学オースティン校。

【訳者】
香西史子(こうさい・ふみこ)
昭和音楽大学教授。英文学。
主な著作に『恋におちたシェイクスピア』(英語教育教材、松柏社、2000年)、『エリザベス―女王への道』(翻訳、デイヴィッド・スターキー著、原書房、2006年)など。

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ハンナ・アーレントの政治哲学の射程―開発という活動の再考に向けて

ハンナ・アーレントの政治哲学の射程

開発という活動の再考に向けて

  • 奥井剛(著)/2024年3月
  • 4000円(本体)/四六判上製296頁
  • 装丁:長田年伸

地球の限界を超えて膨張しようとする開発という活動の意味を、その語源に含意される「開示」を足がかりとして、ハイデガーによる技術論や、アーレントによる行為の概念、カント政治哲学の解釈に照らして再検討する。開示をめぐる問題の最深部で火花を散らす哲学と政治の緊張関係を解く鍵を、始まりを本質とする者たちが思考することで解き放たれる、前例のない出来事を判断する能力に見出し、それが顕にする共通感覚に示された伝達可能性・公共性を求め、その実践的意義を探る。
(ISBN 9784861108693)

目次|Contents

序論 総合学術への寄与
第一章 開発の意味の再検討
第一節 開発と開示
第二節 開示と技術―ハイデガーに即して
第三節 アーレントの行為と開示――哲学と政治のあいだで
第四節 哲学と政治の緊張関係
おわりに
第二章 政治と哲学の関係における共通感覚の含意
第一節 観察者の立場
第二節 アーレントの判断論の研究動向
第三節 判断と共通感覚
おわりに
第三章 アーレントの政治哲学の実践的意義―開発の範例
第一節 根源的契約と約束―図式と範例
第二節 根源的契約の範例―UNESCOと世界人文学会議
第三節 開発の範例―バングラデシュの農村開発における評議会制度
おわりに
参考文献

著者|Author

奥井剛(おくい・ごう)
2007年ニューヨーク州立大学オールバニー校卒業(Double Major in Economics & Sociology)。民間企業勤務後、2014年に京都大学大学院総合生存学館入学(総合学術・哲学専攻)。2019年同大学院研究指導認定退学。同大学院非常勤研究員を経て、2020年4月より高等研究院ヒト生物学高等研究拠点(ASHBi)特定研究員、iPS細胞研究所上廣倫理部門受入研究員。2021年3月に博士(総合学術)取得。主な論文は、Okui Go, Takeda Shutaro. “Revisiting the measure of development: A critique of sustainametrics.” Frontiers in Sustainability. 2022(3)、奥井剛「ハンナ・アーレントにおける政治と哲学の緊張関係と共通感覚の含意」『実践哲学研究』2018(41)21-52、など。

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外国人住民が団地に住み続ける意味―神奈川県X団地のビフォア/アフターコロナ

外国人住民が団地に住み続ける意味

神奈川県X団地のビフォア/アフターコロナ

  • 坪谷美欧子(著)/2024年3月
  • 3000円(本体)/A5判並製228頁
  • 装丁・レイアウト:矢萩多聞

外国人住民がなぜX団地を選ぶのか、住み続けることを選ぶのか。外国人住民へのアンケート調査および、外国人住民、自治会、支援団体へのインタビュー調査にもとづき、来日の経緯、日本での生活実態、地域社会への参画生活、母国とのつながり、子どもの教育、コロナ禍での生活などの項目に分け、詳細な分析を行う。【横浜市立大学新叢書15】
(ISBN 9784861109621)

目次|contents

はしがき
第1章 団地と外国人住民
第2章 団地における外国人住民の生活実態と編入―アンケート調査から
第3章 地域社会と外国人住民のつながり―自治会参加と教育の視点から
第4章 団地に住み続ける外国人住民―ライフストーリー分析から
第5章 コロナ禍における外国人住民と共助
第6章 多様性を受け入れる団地とは―定住とトランスナショナルなつながりが共存する可能性と課題
あとがきと謝辞
引用文献
資料1 アンケート調査票
資料2 インタビュー調査プログラム

著者|author

坪谷美欧子(つぼや・みおこ)
横浜市立大学国際教養学部 都市社会文化研究科 教授。博士(社会学)。
2001年3月、立教大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。専門:社会学、移民研究。
おもな著書:『「永続的ソジョナー」中国人のアイデンティティ―中国からの日本留学にみる国際移民システム』(有信堂高文社、2008)、『人権と多文化共生の高校―外国につながる生徒たちと鶴見総合高校の実践』(共編著、明石書店、2013)、『学校通訳学習テキスト―公立高校・特別支援学校編』(監修、松柏社、2021)。

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国際安全保障―基本的な問いにどう答えるか

国際安全保障

基本的な問いにどう答えるか

  • 今野茂充(編)/2024年3月
  • 2500円(本体)/四六判並製262頁
  • 装丁・レイアウト:矢萩多聞

世界から争いがなくならない理由は何か? 
「なぜ核兵器の拡散を防止することは難しいのか」など、国際安全保障にかかわる根本的な問いと向き合い、論理的に説明するためのポイントを整理。戦争と平和について考えを深めるための視点を提示する。
【東洋英和女学院大学社会科学研究叢書11】
(ISBN 9784861109584)

目次|contents

はしがき【今野茂充】
第一部 国際安全保障の諸相
第1章 意図せざる戦争―軍事衝突は偶発的に起こるのか【福田保】
第2章 同盟―なぜ締結され、どのように維持されるのか【冨樫あゆみ】
第3章 核兵器―核武装の論理と限界をどのように理解できるのか【今野茂充】
第4章 大量破壊兵器の不拡散―なぜ核兵器の拡散を防止することは難しいのか【田中極子】
第5章 イスラム教とテロリズム―宗教と暴力の関係をどのように理解できるのか【河野毅】
第6章 武装集団―なぜ現代世界にとって脅威なのか【望月克哉】
第二部 事例研究
第7章 中国による台湾「統一」はなぜ実現していないのか―1980年代以降の中国および台湾の動向を中心に【望月敏弘】
第8章 「朝鮮半島の非核化」はなぜ実現しないのか―分断と体制維持をめぐる国家交渉から考える【冨樫あゆみ】
第9章 新興技術の移転規制と自由貿易は整合しうるのか―輸出管理と経済安全保障【田中極子】
終章 戦争原因の探求―理論で何を説明できるのか【今野茂充】
あとがき【今野茂充】
引用文献一覧
執筆者紹介

編者|editor

今野茂充 (こんの・しげみつ)
東洋英和女学院大学国際社会学部教授。
専攻は国際政治、国際関係理論、安全保障研究。
主要著作に、『第一次世界大戦への道―破局は避けられなかったのか』(共訳、慶應義塾大学出版会、2017年)、『東アジアのなかの日本と中国―規範・外交・地域秩序』(共編著、晃洋書房、2016年)、『戦略史としてのアジア冷戦』(共編著、慶應義塾大学出版会、2013年)がある。

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「読書の自由」の成立史―1950年代アメリカの図書館員と出版者

「読書の自由」の成立史

1950年代アメリカの図書館員と出版者

  • 小南理恵(著)/2024年3月
  • 3300円(本体)/四六判上製250頁
  • 装丁:長田年伸

全米を席巻していた「赤狩り」への抗議を目的として、1953年に発表された「読書の自由」声明。この声明の成立と展開における、アメリカ図書館界とアメリカ出版界の協同の実態を明らかにし、法の枠外での圧力によって表現の自由が狭められるなかでの出版者と図書館員の役割を問う。

本書の「はじめに」を公開しています → 「はじめに」pdf

(ISBN 9784861109515)

目次|contents

はじめに
第1章 アメリカ合衆国における表現の自由と図書館
第2章 「読書の自由」声明とは何か
第3章 「読書の自由」を論じる
第4章 ウェストチェスター会議
第5章 「読書の自由」声明に対する反応と影響
第6章 アメリカ図書館協会とアメリカ出版会議の協同
第7章 結論

著者|author

小南理恵(こみなみ・りえ)
鶴見大学文学部ドキュメンテーション学科 講師
博士(図書館情報学)。専門はアメリカ公共図書館史。
奈良県出身。2020年、筑波大学大学院図書館情報メディア研究科博士後期課程修了。島根県立大学人間文化学部地域文化学科助教を経て、2022年より現職。

主な著作に、「「読書の自由」の成立過程:1953年ウェストチェスター会議を中心に」(『図書館文化史研究』第35号、2018)、「アメリカ図書館協会とアメリカ出版会議の協同:「読書の自由」との関わりを中心に」(『図書館文化史研究』第36号、2019)、「アメリカのパブリック・ライブラリーの歴史的な進化過程とコミュニティにおける真の役割」(共訳『アメリカ公立図書館運動開始期の思想と実践』京都図書館情報学研究会、2020)など。

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