書きかえる女たち―初期近代英国の女性による聖書および古典の援用

書きかえる女たち

初期近代英国の女性による聖書および古典の援用

  • 竹山友子(著)/2022年3月
  • 3900円(本体)/四六判上製346頁
  • 装丁:長田年伸

聖書や古典作品などの権威ある書物を巧みに書きかえ、キリスト教にもとづく男女の規範に挑んだ女性たちの執筆活動を明らかにする。メアリー・シドニー、エミリア・ラニヤー、アフラ・ベーンらの訳詩選も収録。

(ISBN 9784861107801)

目次|contents

第一章 初期近代英国の女性と書き物
第二章 メアリー・シドニー訳『ダビデの詩編』における罪と女性―第五八編と第八二編の考察より
第三章 メアリー・シドニー訳『ダビデの詩編』からの「子宮」の消滅
第四章 罪なきイヴの救済―エミリア・ラニヤーにおける女性擁護の言説とその源泉
第五章 ペンによるジェンダー革命―エミリア・ラニヤーの詩集に見られるメアリー・シドニー訳『ダビデの詩編』の影響
第六章 斬首の王妃マリアムの救済―エリザベス・ケアリー作『マリアムの悲劇』に表出される新ストア主義思想
第七章 太陽に挑む‘Youth’と太陽を超越する‘Lady’―ジョン・ダンとキャサリン・フィリップスの詩における太陽の表象
第八章 性別を与えられた樹木とその背景―ラニヤー、カウリー、キャヴェンディッシュの選択
第九章 樹木を介した欲望の表出と変身願望―ロバート・ヘリックとアフラ・ベーン
終章 パラテクストから見る「書きかえる女たち」の知恵
訳詩選

著者|author

竹山友子(たけやま・ともこ)
1967年生まれ。関西学院大学文学部教授。専門は初期近代イギリス詩。広島大学大学院文学研究科博士課程前期、サセックス大学大学院修士課程、広島大学大学院文学研究科博士課程後期修了。博士(文学)。主な著書・論文:「罪なきイヴの救済―エミリア・ラニヤーにおける女性擁護の言説とその源泉―」『英文学研究』84巻(2007)、“Eliminating Womb in the Countess of Pembroke’s Psalmes” Notes and Queries 63巻3号(2016)、『十七世紀英文学における生と死』(共著・金星堂・2019)など。

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もうひとつの風景 フアン・ルルフォの創作と技法

もうひとつの風景 フアン・ルルフォの創作と技法

  • 仁平ふくみ(著)/2022年3月
  • 4500円(本体)/A5判上製432頁
  • 装丁:中本那由子

誰も意識したことのない世界を、文学において立ち上げる――
「メキシコの寂れた農村を複雑でユニークな仕方で描いた作家」として文学史に名を残したフアン・ルルフォ。現実の土地にまつわる声と記録を重ね合わせて物語を紡ぎ出した彼の創作法の鍵を、「権力」「場所の表象」「出来事のフィクション化」「語りの技法」という切り口で読み解く。

本書の「はじめに」を公開しています。

(ISBN 9784861107849)

目次|contents

はじめに

序章
1.作品と生涯
2.批評・先行研究
3.日本での受容
4.語りと場所
5.本書の構成

第Ⅰ部 権力とラテンアメリカ小説
第1章 記録とルルフォの創作
1.年代記に関するテクスト
2.空間的・時間的よそもの
3.文学としての記録、記録としての文学
4.史料収集と国立先住民庁(INI)での活動
5.記録する行為と権力

第2章 国民的作家の創造
1.『燃える平原』の文壇での位置づけ
2.「我々」を描いた作品
3.「メキシコらしさ」によって世界へ
4.攻撃と擁護
5.ルルフォと比較された作家アレオラ

第3章 『ペドロ・パラモ』における声の力
1.暴力による書類の無効化
2.権力と声
3.権力のほころびを示す三人の登場人物

第Ⅱ部 場所・記録・創作
第4章 初期の紀行文
1.雑誌『地図』
2.「メツティトラン」:文学的操作の片鱗
3.「カスティージョ・デ・テアヨ」:紀行文か、創作か

第5章 都市の孤独
1.初期作品「夜のかけら」
2.メキシコシティと創作
3.娼婦からなにものでもない者へ
4.語りの洗練

第6章 村を描くという挑戦――『嵐がやってくる』と『ペドロ・パラモ』
1.ハリスコ州出身の作家たち
2.新しい題材としての田舎
3.共同体の声を描く試み
4.変容する価値観
5.象徴としての鐘の音
6.変化の予兆

第7章 物語を内包する場所
1.実在の場所から架空の場所へ
2.場所にイメージを還す
3.小説『山脈』の構想
4.個々の場所から世界とつながる

第Ⅲ部 出来事をフィクション化するための試み
第8章 革命を書く――短篇「燃える平原」
1.登場人物の造形
2.耳で聞く風景、目で見る風景
3.削除された箇所
4.一兵士の視点からの革命

第9章 自伝的要素とフィクション
1.父親の死のフィクション化
2.「殺さないよう言ってくれ!」:事件との相違
3.逃亡者というオブセッション

第10章 作品の構造とモチーフ
1.境界としての空間の創造
2.『ペドロ・パラモ』における糸のモチーフ
3.ありえたはずの時間と赤ん坊
4.左右非対称な身体と時間

第Ⅳ部 語りを用いた手法の確立
第11章 主観と場所
1.さまよう人々
2.移動のプロセスと登場人物の関係
3.風景と主観の同調
4.思い出の中の場所
5.「ルビーナ」:感覚で場所を描写する
6.音の描写と断片化:場所と時間を描くための手法

第12章 声の操作
1.記述のための「話しことば」の創造
2.「アナクレト・モローネス」:声の持ち主の力の喪失
3.『ペドロ・パラモ』:三人称の罠
4.「その男」:対立するものの融和

おわりに


あとがき
参考文献
索引

著者|author

仁平ふくみ(にひら・ふくみ)
京都産業大学外国語学部准教授。文学博士(東京大学)。
専門はスペイン語圏文学。
主な著作に、 “Visions of Place: Yeats, Rulfo and the Noh Play” (Rethinking Juan Rulfo’s Creative World, (eds.) Nuala Finnegan and Dylan Brennan, Legenda, 2016) 、“Lo fantástico en ‘Música concreta’, de Amparo Dávila” (Entre lo insólito y lo extraño, (ed.) Alejandra Giovanna Amatto Cuña, UNAM, 2019) 、「メキシコ北部に生まれる幻想――エドゥアルド・アントニオ・パラの三短篇」(『Hispánica』63号、2020年)、「瓦礫と音楽とアルコール――ダビー・トスカーナ『消え失せた町』」(『れにくさ』10号2020年)、“Voz, historia y lugar: una comparación de los textos de Rulfo y el teatro japonés noh” (La contemporaneidad de Rulfo, (eds.) Vittoria Borsò y Friedhelm Schmidt-Welle, Iberoamericana-Vervuert, 2021)など。

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日本語教師の省察的実践―語りの現象学的分析とその記述を読む経験

日本語教師の省察的実践

語りの現象学的分析とその記述を読む経験

  • 香月裕介(著)/2022年3月
  • 4500円(本体)/A5判上製426頁
  • 装丁:長田年伸

「実践の記述を読む」経験はどのような省察につながるか?
日本語教師の専門知・実践知のありようを、教師自身の語る/読むという経験から考察。主観と客観をつなぐ現象学的分析を採り入れることで、知覚・意味づけといった個々人の経験から教師の専門性を解き明かし、それを読むことをとおして読み手の省察、および自他理解への新たな視点をもたらす。【神戸学院大学グローバル・コミュニケーション学会研究叢書1】
(ISBN 9784861107603)

目次|contents

第1章 研究の出発点
第2章 日本語教育における教師研究
第3章 現象学と現象学的研究
第4章 研究の枠組み
第5章 調査と分析の方法
第6章 星野さんの語り
第7章 足立さんの語り
第8章 星野さんと足立さんの語りから見えること
第9章 星野さんと足立さんによる省察――実践の記述を読んだ直後の語り
第10章 コロナ禍での星野さんと足立さんの実践――実践の記述を読んで一年後の語り
第11章 研究のまとめ
あとがき
参考文献
索引

著者|author

香月裕介(かつき・ゆうすけ)
神戸学院大学グローバル・コミュニケーション学部准教授。2019年、大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程単位修得退学。博士(日本語・日本文化)。大阪外国語大学外国語学部を卒業後、タイ国ランシット大学教養学部、独立行政法人国際交流基金関西国際センターなどで日本語教育に携わる。2015年に神戸学院大学グローバル・コミュニケーション学部に着任し、講師を経て2020年より現職。

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フォークナーの『サンクチュアリ』再読/改稿―語り手の再編成

フォークナーの『サンクチュアリ』再読/改稿リヴィジョン

語り手の再編成モンタージュ

  • 岡田大樹(著)/2022年3月
  • 3500円(本体)/四六判上製254頁
  • 装丁:長田年伸

問題作『サンクチュアリ』は、鋏と糊によるゲラの切り貼りによって誕生した。初稿と出版稿のテクスト配置順序を比較検討することにより、作家が初稿の語り手と格闘し、新たな語り手のかたちを模索した痕跡をたどる。
再創造の瞬間へ

(ISBN 9784861107795)

目次|contents

序章 改稿に伴う偶然性と編集性
第1章 再帰的な語りの解体―再配置以前の作品冒頭部
第2章 並置的な語りの構築―テンプルの挿話の再配置
第3章 ホレスの経験の変貌―出来事の時系列の再配置
第4章 ホレスの観察の棄却―登場人物の呼称と再配置
第5章 遡及的記述の尾骶骨―成就しない予示と再配置
終章 再読に伴う断片化と未完化
補章1 時系列の指標の加筆
補章2 サートリス家の変貌
補章3 ふたりの母親の変貌

著者|author

岡田大樹(おかだ・ひろき)
1991年、神奈川県生まれ。2018年、専修大学大学院文学研究科博士後期課程を修了。2022年3月まで同大文学部助教、2022年4月から同大ほか非常勤講師。英米ゴシック小説の周辺を中心に活動中。主な論文に「「グロテスク」から「捻じれた林檎」へ―Winesburg, Ohioの中心概念の変化」『文研論集』56号(2017年)。

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アヴェルノ

アヴェルノ

  • ルイーズ・グリュック(著)、江田孝臣(訳)/2022年3月
  • 2000円(本体)/四六判変形上製176頁
  • 装丁:毛利一枝

アヴェルノ、すなわち冥界の入口。母娘の確執、壮絶な拒食症、長期の精神療養――。
自伝は神話化され、神話は自伝化される。抒情と暗示と謎に富むその作品は、読む者をも魂との対話に誘ってやまない。
2020年ノーベル文学賞受賞。今を時めく女性詩人の第10詩集、日本初訳。

(ISBN 9784861107924)
 
【特設ページ】ルイーズ・グリュックの詩をどう読むか
 

目次|contents

 夜の渡り


 十月
 さまよい人ペルセポネ
 プリズム
 火口湖
 エコー
 フーガ


 宵の明星
 風景
 無垢の神話
 古風な断片
 青いロタンダ
 ひたむきな愛の神話
 アヴェルノ
 前兆
 望遠鏡
 つぐみ
 さまよい人ペルセポネ

 注記

 [訳者補遺]
  訳者後注
  作品一覧(原著・訳書)
  訳者あとがき

著者|author

ルイーズ・グリュック(Louise Glück)
1943年、ニューヨーク生まれ。
家族、母親、拒食症体験を取り上げながら、日常性から遊離した抽象的、神話的、元型的な詩を書く。
2020年、ノーベル文学賞受賞。

訳者|translator

江田孝臣(えだ・たかおみ)
早稲田大学文学学術院名誉教授。
1956年、鹿児島県生まれ。東京都立大学大学院博士課程退学。中央大学経済学部専任講師、助教授を経て、早稲田大学文学学術院助教授、教授。
著書:『エミリ・ディキンスンを理詰めで読む―新たな詩人像をもとめて』(春風社、2018年)、『『パターソン』を読む―ウィリアムズの長篇詩』(春風社、2019年)。翻訳書:D・W・ライト編『アメリカ現代詩一〇一人集』(共訳。思潮社、1999年)、原成吉編『ウィリアム・カーロス・ウィリアムズ詩集』(共訳。思潮社、2005年)、『完訳エミリ・ディキンスン詩集(フランクリン版)』(共訳。金星堂、2019年)など。

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学校と生活を接続する―ドイツの改革教育的な授業の理論と実践

学校と生活を接続する

ドイツの改革教育的な授業の理論と実践

  • 田中怜(著)/2022年2月
  • 4200円(本体)/A5判上製326頁
  • 装丁:長田年伸

私たちの行為や現実は、学習とどのように結びつきうるか?
眼差しの多様性とその転換に向けて――
1970年代以降のドイツの学校教育改革の変遷を、様々な授業実践の具体例をもとに考究。教育の営為における学習/教授や改革/反改革の両義的な発想を捉え、学ぶことと生きることの連関を描きつつ、多視点性を活かす差異に基づく授業の構想と方法を提言する。
(ISBN 9784861107665)

目次|contents

まえがき
序章 なぜ、学校と生活の接続が問題となるのか
第一部 1970年代の急進的な学校批判とオルタナティブ学校の創設
第一章 西ドイツにおける学校批判とグロックゼー学校――「68年運動」に根差す学校と生活の接続方法
第二章 批判と修正の中のグロックゼー学校――顕在化するヘンティッヒ・パラドックスとの対峙
第二部 1980年代以降の改革教育的な授業改革と改革批判
第三章 学校と生活を接続する「実践的学習」の構想と実践――学習における実践的な行為の要求とそれに対する教授学的批判
第四章 教育政策に浸透する「学校の開放」の要求――ノルトライン・ヴェストファーレン州の枠組み構想「学校生活の形成と学校の開放」をめぐって
第五章 プランゲの学校論における「反省的学習」――生活との差異に基づく授業の構成理論
第三部 1990年代以降の改革教育批判の改革教育
第六章 改革教育の批判的継承としての学校実験「イエナ-プラン・ヴァイマール」――多視点的授業と対話的教育に基づく授業改革
第七章 「ヨーロッパ・プロジェクト」における多視点的授業のモデル化と実践――現実を観察する「多」視点的な授業構成モデルの構築とその特徴
終章 本書の結論と展望
あとがき
引用・参考文献
映像資料
初出一覧
事項索引
人名索引

著者|author

田中怜(たなか・れい)
育英大学教育学部講師。筑波大学大学院人間総合科学研究科博士後期課程学校教育学専攻修了。博士(教育学)。筑波大学大学院教育研究科特任研究員を経て現職。専門は教育方法学。主な論文に、「プランゲの学校論における反省的学習(reflexives Lernen)――生活との差異に基づく学校教授構想の展開」『教育方法学研究』第42 巻、日本教育方法学会、2017 年(日本教育方法学会研究奨励賞受賞論文)、「学校と生活を媒介する『実践的学習』(praktisches Lernen)の構想とその問題――1980-90 年代ノルトライン・ヴェストファーレン州の授業改革に注目して」『カリキュラム研究』第28 号、日本カリキュラム学会、2019 年、「改革教育学の批判的継承としての学校実験『イエナ-プラン・ヴァイマール』(Schulversuch Jena-Plan Weimar)――生活との差異に基づく学校改革の構想とその実践」『教育方法学研究』第44 巻、日本教育方法学会、2019 年、「多視点的授業(Mehrperspektivischer Unterricht)における『教え』の演劇的解釈――1970年代西ドイツにおけるカリキュラム改革に対する『教師中心性』批判の再検証」『カリキュラム研究』第 31号、日本カリキュラム学会、2022年(印刷中)がある。

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言語教師教育論―境界なき時代の「知る・分析する・認識する・為す・見る」教師

言語教師教育論

境界なき時代の「知る・分析する・認識する・為す・見る」教師

  • B・クマラヴァディヴェル(著)、南浦涼介・瀬尾匡輝・田嶋美砂子(訳)/2022年2月
  • 4000円(本体)/A5判上製320頁
  • 装丁:長田年伸

円を描くように言語の教師の成長を促すには?
レンガの山積みは家ではない――
外国語・第二言語の教師教育に向けた包括的なモデルの根拠と本質を、ポスト国民国家、ポストモダン、ポストコロニアル、ポスト伝達主義、ポストメソッドという視点と、場の特殊性、実践性、可能性という運用原理から再考。多様な言葉の営為のための教育の方向性を見すえる。
(ISBN 9784861107597)

目次|contents

著者による序文
謝辞
第1章 言語の教師教育を描きなおす
〈訳者座談会1〉日本の英語教育と日本語教育に「ポスト」がもたらすもの
第2章 知る
第3章 分析する
第4章 認識する
第5章 為す
第6章 見る
〈訳者座談会2〉「見とおす」目を持つ言語教師とは
第7章 モジュールモデルを (改めて) つくる
〈訳者座談会3〉モジュールモデルから見る日本の言語教師教育
補論1 メソッドとポストメソッド――両者は本当にそこまで相容れないものなのか?(デイヴィット・M・ベル)
補論2 TESOLにおけるメソッド――変化の過程と挑戦の傾向(B・クマラヴァディヴェル)
〈訳者座談会4〉クマラヴァディヴェルとポストメソッド
訳者あとがき
参考文献
参考文献(補論)
索引
著訳者紹介

著訳者|author and translators

◆著者
B・クマラヴァディヴェル(B. Kumaravadivelu)

マドラス大学(インド)、ランカスター大学(イギリス)、ミシガン大学(アメリカ)で教育を受ける。現在、アメリカ・サンノゼ州立大学言語学・言語発達学教授。研究の興味関心は、言語教育の方法、教師教育、教室談話分析、ポストメソッドにもとづく教育方法、文化とグローバリゼーションにもとづく教育など。主な著書に “Beyond Methods: Macrostrategies for Language Teaching”(Yale University Press, 2003)、“Understanding Language Teaching: From Method to Post method ”(LawrenceErlbaum, 2006)、“Cultural Globalization and Language Education”(Yale University Press, 2008. Kenneth W. Mildenberger Prize for Outstanding Research Publication を受賞)など多数。また、本書の原著である “Language Teacher Education for a Global Society” は、2013 年にイギリスの British Association of Applied Linguists の Outstanding Book of the Year 賞にノミネートされた。

◆訳者
南浦涼介(みなみうら・りょうすけ)
専門は日本語教育、教科教育、教師教育。東京学芸大学教育学部准教授。広島大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。主要業績に『外国人児童生徒のための社会科教育――文化と文化の間を能動的に生きる子どもを授業で育てるために』(明石書店、2013年)、「年少者日本語教育における研究課題の変遷――学校と教育の再構築へ向けて」『日本語教育』第179号(共著、2021年)、「民主化のエージェントとしての日本語教育――国家公認化の中で『国家と日本語』の結びつきを解きほぐせるか」『教育学年報』第12巻(共著、2021年)。

瀬尾匡輝(せお・まさき)
専門は日本語教育、教育社会学。茨城大学全学教育機構准教授。上智大学外国語学研究科博士課程単位取得満期退学。博士(言語学)。 主要業績に「香港の日本語生涯学習者の動機づけの変化――修正版グラウンデッドセオリーアプローチを用いた分析から探る」『日本學刊』14号(2011年)、「日本語教師はどのように教育の商品化を経験しているのか」『言語文化教育研究』13号(共著、2015年)、「「文法を重視する」という日本語教育に対する教師の考えはどのように作り出されているのか――言語教育のローカル化の視点から」『Journal CAJLE』19号(2018年) 。

田嶋美砂子(たじま・みさこ)
専門は英語教育、社会言語学、批判的応用言語学、茨城大学理工学研究科(工学野)准教授、シドニー工科大学大学院人文社会科学部博士課程修了。PhD(教育学)。主要業績に「「実践としての言語」観がWE論・ELF論にもたらす示唆――教科書分析へのささやかな提言とともに」『アジア英語研究』第18巻(2016年)、Gendered constructions of Filipina teachers in Japan’s Skype English conversation industry, Journal of Sociolinguistics, 22 (2018年)、Engagement with English as a neoliberal endeavor: reconsidering the notion of language learning, Critical Inquiry in Language Studies, 17 (2020年)。

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自律を目指す教育とは何か―自然主義的な教育哲学の試み

自律を目指す教育とは何か

自然主義的な教育哲学の試み

  • 宮川幸奈(著)/2022年2月
  • 4000円(本体)/四六判上製288頁
  • 装丁:長田年伸

自律と他律の区別はいかに身に付くのか?
教育目的として掲げられてきた自律概念をめぐる議論の状況を概観。自分自身で行為を決めることと他人に依存すること、また理性的であることと感性的(感情的)であることの区別の意味や、それを実現するはたらきかけを探究。人間諸科学の知見を踏まえて、自律と他律の関係性に対する新たな解釈を提案する。
(ISBN 9784861107672)

目次|contents

序章 自律を目指す教育の新たな理解へ
第1章 自分自身で行為を決めることと他人に依存すること
第2章 理性的であることと感性的であること
第3章 自律を目指す教育を理解するとはいかなることか
第4章 意図と理由の空間への参入
第5章 叱責が可能にするもの
終章 自然主義的な教育哲学研究の成果と展望
あとがき
参考文献
人名索引
事項索引

著者|author

宮川幸奈(みやがわ・ゆきな)
1987年生まれ。熊本学園大学経済学部准教授。九州大学大学院人間環境学府教育システム専攻博士後期課程単位取得退学。博士(教育学)。専攻は教育哲学。主な著書・論文に『道徳教育の理論と実践』(分担執筆、大学教育出版、2018年)、「教育目的としての自律に関する自然主義的考察――二重過程理論を通して」(『教育哲学研究』第118号、2018年)、「自律と他律の現れ方――意図と理由の空間への参入をめぐって」(『九州教育学会研究紀要』第44巻、2017年)など。

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分かちあう経験・守りあう尊厳―ラスキン・カレッジの一九七〇年代における労働者教育

分かちあう経験・守りあう尊厳

ラスキン・カレッジの一九七〇年代における労働者教育

  • 冨永貴公(著)/2022年3月
  • 4500円(本体)/A5判上製300頁
  • 装丁:中島衣美

労働者は物語る――
英国の労働者教育機関「ラスキン・カレッジ」における歴史学習「ヒストリー・ワークショップ」、そこから発展して開催された全国女性解放会議「ラスキン会議」。1970年代にそこで行われた活動と対話による、労働者学生たちの尊厳獲得の過程を明らかにする。
労働者自身の手によって綴られた歴史と生活を読み解くことは、わたしたち自身の尊厳獲得にもつながっていく。
(ISBN 9784861107948)

目次|contents

序論  本書の課題と方法
第1節 本書の目的と意義
第2節 先行研究の整理
1.英国成人教育に関わる歴史研究とラスキン・カレッジの位置/2.歴史記述の方法としてのオーラル・メソッドとその教育への応用/3.生活をめぐる社会教育研究と生活の意味
第3節 研究方法と本書の構成
1.研究方法/2.本書の構成

第1章 ラスキン・カレッジにおける労働と生活の関係
第1節 「豊かな労働者」論における労働者階級の変化
1.「豊かな社会」における労働者の私生活中心主義/2.労働の手段化におけるシニシズム第2節 ラスキン・カレッジにおける教育の再編
1.カリキュラムの再編による教育と労働の結合/2.試験制度の改正による教育と生活の結合
第3節 ラスキン・カレッジにおける教育と労働と生活
1.労働者教育の手段化における労働と生活の分割不可能性/2.労働と生活をめぐる非対称な関係の気づき/3.労働と生活をめぐる非対称な場としてのラスキン・カレッジ

第2章 歴史と教育の生活化としてのヒストリー・ワークショップの発足
第1節  「はざま」を捉える思想としての社会史
1.労働運動史から労働史へ/2.労働史から「はざま」を捉える思想としての社会史へ
第2節 教育活動としてのヒストリー・ワークショップ
1.教育のオルタナティブとしての歴史研究/2.歴史における経験の位置
第3節 教育の生活化実践としてのヒストリー・ワークショップ
1.経験にもとづく教育内容/2.教育方法の生活化としてのオーラル・メソッド/3.教育の生活化による知の再構成

第3章 ラスキン会議における非対称性の問い直し
第1節 「下からの歴史」における女性の周辺化
第2節 ラスキン会議における平等賃金要求
1.平等賃金に対する見解の対立/2.社会主義フェミニズムによる平等賃金要求
第3節 経験をめぐる非対称性の問い直し
1.分割不可能な労働と生活の経験にもとづく「尊厳」の要求/2.階級を横断し、非対称な関係をつなぐ「尊厳」

第4章 ヒストリー・ワークショップというラファエル・サミュエルの物語り 00
第1節 労働者の教育と歴史における生きられた経験
1.労働者教育における生きられた経験/2.歴史を記述することの意味
第2節 ラファエル・サミュエルによる労働者の理解
1.組織化以前の労働者の経験 /2.労働と生活の自律的創造/3.異質な他者の労働と生活に対する視点
第3節 ラファエル・サミュエルの物語的交渉としてのヒストリー・ワー        クショップ
1.男女間の非対称な関係を捉えるフェミニズムの萌芽/2.受動性という教育者の物語り/3.終わらない物語りと物語りを通じた他者との共同

第5章 ヒストリー・ワークショップにおける労働者たちの物語り
第1節 労働経験の記述
1.労働過程に則した記述/2.労働者階級についての記述/3.労働の記述における生活の意義
第2節 生活の場における生きられた経験の記述
1.文化に関わる記述/2.家族に関わる記述/3.労働者による経験の記述における生活の広がり

第6章 生きられた経験の分かちあいにおける非対称な関係と尊厳
第1節 生きられた経験に関わる歴史記述と自己
1.生きられた経験の記述における直接的な自己と間接的な自己/2.自己としての生存・生活
第2節 関係のなかにある生存・生活
1.労働者に関わる社会的諸関係の記述/2.他者としての女性の生存・生活の記述
第3節 生存・生活の分かちあいによる尊厳の獲得
1.記述に値する生存・生活の発見/2.歴史記述における生存・生活の価値/3.非匿名性の追及と匿名性の保持
第4節 あいだにある尊厳のための教育

結論 尊厳を守りあう労働者教育の展開に向けて
第1節 分割不可能に経験される労働と生活
第2節 教育のアポリアに対する受動的な分有という物語り
第3節 尊厳のための他者との分かちあい

あとがき
引用および参照文献・資料
巻末資料
索引

著者|author

冨永貴公(とみなが・たかひろ)
所属・職位:都留文科大学教養学部地域社会学科・准教授
専攻・専門:社会教育学・生涯学習論、ジェンダー/セクシュアリティ研究
主要業績:『ワークライフバランス時代における社会教育』(共著、日本社会教育学会編、東洋館出版社、2021年)、「生=痛みを分有するためのわたしたちの生涯学習社会に向けて」『現代思想』(vol.47-7、2019年)

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女子サッカー選手のエスノグラフィー―不安定な競技実践形態を生きる

女子サッカー選手のエスノグラフィー

不安定な競技実践形態を生きる

  • 申恩真(著)/2022年3月
  • 4000円(本体)/A5判上製248頁
  • 装丁:中本那由子

女性がサッカー選手として生きることは、どのような生活を選択することになるのか? 彼女たちはどのような困難を抱えながら競技を実践しているのか?
自身も競技経験をもつ著者が、女子サッカーチーム内部でのフィールドワークを通して、選手たちのリアリティを描き出す。

(ISBN 9784861107955)

目次|contents

はじめに
序 章 女子サッカー選手として生きることとは

■第Ⅰ部 日本における女子サッカーの位置づけ
第1章 女子サッカーという競技種目とその固有性
第2章 日本女子サッカーリーグの発足とその変遷過程
第3章 チーム運営の実態と選手の競技実践形態

■第Ⅱ部 女子サッカーチーム内部の実態と女子サッカー選手化――Kチームのフィールドワークから
第4章 女子サッカーチームの運営と秩序
第5章 地域社会とKチームの関係性
第6章 Kチームの選手間における相互関係

■第Ⅲ部 選手の労働とジェンダーをめぐる経験
第7章 プロ選手の労働環境
第8章 支援企業の社員選手の労働環境
第9章 女子サッカー選手におけるジェンダーとアスリート・アイデンティティの探求

終 章 女子サッカー選手の生活世界を記録する
あとがき
参考文献/参考資料
索引

著者|author

申 恩真(シン・ウンジン)
1988年大韓民国・ソウル特別市生まれ。北海道大学大学院教育学院教育学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(課程)現在、北星学園大学経済学部専任講師。専攻はスポーツ社会学。
主な論文に「日本女子サッカー選手の生活形態に関する研究―支援の質的位相をめぐって」(『スポーツ社会学研究』第25巻第2号、2017年)、「女性アスリートの痛みをめぐるエスノグラフィー―サッカー選手の月経をめぐる対応から」(『スポーツとジェンダー研究』(16)、2018年)など。

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