〈文事〉をめぐる日朝関係史―近世後期の通信使外交と対馬藩

〈文事〉をめぐる日朝関係史

近世後期の通信使外交と対馬藩

  • 松本智也(著)/2023年7月
  • 6500円(本体)/A5判上製560頁
  • 装丁:長田年伸

秀吉の朝鮮出兵ののち、「善隣友好・平和外交」の象徴として200年、12回にわたって続いた通信使はなぜ失敗に終わったのか。近世後期の、日朝関係および東アジア史のターニングポイントともいえる時期を捉え、幕末にかけての通信使との学術・文才交流、すなわち「文事」と、日朝それぞれの識者の言説および対馬の歴史書にみられる対馬の「藩屏」認識という2つの視角から緻密かつダイナミックに考究。交易、政治面のみならず思想、学術・文化的な交流に焦点をあて、東アジアの大きな潮流のなかに日朝関係史を位置づける。
(ISBN 9784861108808)

目次|contents

はじめに
凡例

序章
一、問題の所在
二、近世後期日朝関係の課題
三、近世日本の対外関係と思想状況
四、本書の研究視座と構成

第一部 近世後期の通信使と〈文事〉
第一章  一八世紀の日朝知識人における通信使改革論
一、緒言
二、 一七世紀の日朝関係と〈文事〉
三、 一八世紀の日本における通信使改革論
四、 一八世紀の朝鮮における通信使改革論
五、小結

第二章 宝暦度通信使と日本人との接触―「寛政異学の禁」を視野に
一、緒言
二、宝暦度通信使の背景
三、宝暦度通信使のみる日本人
四、宝暦度通信使と那波魯堂の交流
五、通信使帰国後の那波魯堂・西山拙斎
六、小結

第三章 文化易地聘礼をめぐる江戸幕府の対応―林述斎の発言を手掛かりに
一、緒言
二、易地聘礼と林述斎
三、易地聘礼の儀礼空間構築
四、筆談・唱和
五、小結

第四章 文化度通信使と日本使節との接触
一、緒言
二、文化度通信使以前の日本の思想界の動向
三、文化度通信使前後の日本知識人の日朝関係認識
四、文化度通信使との接触
五、小結
補、文化度通信使来日時における学術認識

第二部 対馬藩における「藩屏」言説と日朝関係認識
第五章 一八世紀対馬藩知識人の「藩屏」論―〈朝鮮の藩屏〉論との交錯
一、緒言
二、近世日本における「藩屏」論―新井白石に即して
三、朝鮮王朝における対馬認識―〈朝鮮の藩屏〉論
四、「日本の藩屏」論と〈朝鮮の藩屏〉論との交錯
五、対馬「藩屏」論の幕藩体制への適合―雨森芳洲による論理的転回
六、小結

第六章 満山雷夏の「藩屏」論と日朝関係再編構想
一、緒言
二、一八世紀前期対馬藩知識人の「藩屏」論と日朝関係認識―陶山訥庵と雨森芳洲
三、一八世紀後期対馬藩知識人の「藩屏」論と日朝関係認識―松浦桂川
四、満山雷夏の「藩屏」論
五、満山雷夏の日朝関係再編構想
六、講学方設置の背景
七、小結

第七章 対馬藩の歴史書にみられる「藩屏」論
一、緒言
二、一八世紀初期の対馬藩の歴史書にみられる「藩屏」論
三、一九世紀初期の対馬藩の歴史書にみられる「藩屏」論
四、小結

終章 〈文事〉をめぐる日朝関係史
一、本書の成果
二、試論的展望

あとがき
参考文献一覧

人名索引/事項索引
韓国語要旨

著者|author

松本智也(まつもと・ともや)
1988年、大阪府生まれ。立命館大学大学院文学研究科人文学専修博士課程後期課程修了(博士・文学)。現在立命館大学授業担当講師・衣笠総合研究機構客員研究員。
主要論文に「近世後期日本知識人の日朝関係認識――文化度通信使との接触を通して」(『歴史評論』834号、2019年)、「一八~一九세기 對馬 지식인들의 ‘藩屛’론 -역사서 편찬에 보이는 자아인식의 형성-」(『韓日関係史研究』66号、2019年)、「文化易地聘礼をめぐる徳川幕府の対応――諱・上使称号・衣服についての林述斎の発言を手掛りに」(『日本思想史研究会会報』38号、2022年)など。

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つまみ食いエッセイ集 栄養のない野菜

つまみ食いエッセイ集 栄養のない野菜

  • 山田英美(著)/2023年6月
  • 1800円(本体)/四六版並製コデックス装208頁
  • 装丁:苑田菊見

子どものころから好奇心旺盛、いまも興味は植物、絵画、料理、旅…と、とどまることを知らない著者が綴る、道草的ライフのすすめ。

(ISBN 9784861108815)

目次|contents

I 芽
コケちゃん
奥能登 珍食旅の記
ベルギーワッフル
蟻のオクション
エレファント・マン
城崎にて
ある少女の生と死(一)
いちじく
わたしの断捨離

II 蕾
のっぺらぼう効果
「口ぐせ」をチェック
おたあ・ジュリアというひと ―神津島にて―
もうひとつの戦災 ―波照間島にて―
青蔵鉄道 寝台列車にて
マンガ論議
栄養のない野菜―キュウリ(胡瓜)礼賛
ジャガイモ泥棒
青蛙
わたしの隣人とは

III 彩
ヒヨッコ ひよっこ
「Rの椿」と犬
春鶯囀
わたしがササユリだったころ
路地裏のササユリ
「しろ」
ある少女の生と死(二)
敬老の日

IV 実
とり―君の名は
『土喰うて 虫喰うて 渋ーい』
知るより感じる―非認知能力
植物から学ぶ
年齢をきく
福良のサンセット

「イグアナの娘」にみる母と娘
あとがき―つまみ食い

著者|author

山田英美(やまだ・ひでみ)
山梨大学名誉教授・身延山大学名誉教授。
スクールカウンセラー歴任。専門は臨床発達心理学。
著書に『幼児キャンプ―森の体験』(春風社、2001年)、『幼児キャンプ―雪の体験』(春風社、2004年)、『ネパール家庭料理入門』(農文協、1995年)他。

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東日本大震災と子どものミライ

東日本大震災と子どものミライ

  • 橋本惠司(著)/2023年5月
  • 2500円(本体)/四六判並製394頁
  • 装丁:中本那由子

3.11直後、石巻市内の小学校長に着任した著者の、震災前、以後にわたる教育実践記録。止めることのできない教育の営みを考える。
(ISBN 9784861108754)

目次|contents

はじめに

第一章 東日本大震災を乗りこえて
 石巻市北上町の子どもたちとの四年間

第二章 教育実践の記録 その一
 一 子どもたちとの関わりと本のことなど―小学五年生の実践
 二 米と車を追った一年間―小学五年生・社会科の実践
 三 「春のうた」の授業―小学三年生の実践
 四 「かさこじぞう」の授業―小学二年生の実践
 五 思いっきり楽しむ子どもを育てる―稲井幼稚園の子どもたち

第三章 田中正造を追って
 一 田中正造との出会い―日向康先生との時間
 二 渡良瀬の流れ
 補 『林竹二・天の仕事』から考えたこと

第四章 教育実践の記録 その二
 一 版画「田中正造」
 二 「田中正造」の授業

おわりに
初出について
巻末に添えて 著者橋本惠司さんとの四〇年 (横須賀薫)

著者|author

橋本惠司(はしもと・けいじ)
1957年、宮城県牡鹿郡女川町生まれ。宮城教育大学卒。宮城教育大学在学中、横須賀薫、日向康に師事。斎藤喜博、林竹二、田中正造について学ぶ。
1981年 宮城県牡鹿郡雄勝町立雄勝小学校を初任地として主に沿岸部の学校を中心に勤務する。
2011年3月11日 東日本大震災発生。
2011年4月1日 屋上まで被災した石巻市立相川小学校に校長として赴任し、学校の再開と再建に当たる。
2013年 町内で被災した3校が閉校・統合してできた新設校、石巻市立北上小学校の校長として新しい学校づくりに努める。
2015年 4年間の被災地の学校勤務の後、石巻市立稲井小学校に勤務し、退職。
2018~2022年 石巻市立稲井幼稚園に園長として勤務し、41年間の教員生活を終えた。

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自己形成への道程―精神科看護師による実践記述の解読から

自己形成への道程

精神科看護師による実践記述の解読から

  • 千々岩友子(著)/2023年5月
  • 4500円(本体)/A5判上製296頁
  • 装丁:苑田菊見

個と個が殻をもって小突きあう、ストレス社会において、強く、しなやかで、開かれた「自己」はいかにして形成されるのか。それは個人の意志または他者の教育によって成しうるものなのか。一人の精神科看護師の実践記録から、その過程を読みとく。

(ISBN 9784861108730)

目次|contents

はじめに

序 章 本書の概要
1. 目的と対象
2. 方法
3. 先行研究

第1章 精神科看護の状況
1. 看護師の状況
2. 精神科の患者の状況
3. 精神科看護の状況

第2章 自己形成とは
1. 自己について
2. 形成について
3. 自己形成とは
4. 精神科看護と自己形成

第3章 精神科看護実践の状況
1. 状況における自己形成
2. 看護師Aの実践記述とその解読

第4章 精神科看護師の自己形成
1. 看護師Aの実践記述からの考察
2. 自己形成の発現としての反省

終 章 自己形成への道程

謝辞
参考文献
索引

著者|author

千々岩 友子(ちぢいわ・ともこ)
福岡国際医療福祉大学看護学部 教授。
福岡大学病院勤務を経て福岡大学人文科学研究科博士前期課程修了、修士(臨床心理学)、同大学院人文科学研究科博士後期課程修了、博士(教育学)。本書は博士論文「精神科看護師の自己形成に関する研究」(2011年提出)を元にしたもの。
順天堂大学保健看護学部助教などを経て2023年度より現職。
専門:精神看護学。

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オースティンとエリオットー〈深遠なる関係〉の謎を探る

オースティンとエリオット

〈深遠なる関係〉の謎を探る

  • 惣谷美智子・新野緑(編著)/2023年3月
  • 3100円(本体)/四六判上製252頁
  • 装丁:長田年伸

ジョージ・エリオットはジェイン・オースティンをいかに読んだのか?
読みの不/可能性の探究――テクストに潜む〈深遠なる関係〉を多彩な切り口から読み解く。
(ISBN 9784861108631)

目次|contents

はしがき【新野緑】
第1章:女性の教育と生活の資―オースティンとエリオットにおけるウルストンクラフトの遺産【川津雅江】
第2章:少女は小説家の母である―初期作品からみるオースティンとエリオット【土井良子】
第3章:オースティンとエリオット―匿名性と作品を取り巻く「視点」【永井容子】
第4章:〈見誤り〉の悲劇/喜劇―『エマ』と『ミドルマーチ』【新野緑】
第5章:『説得』と『ミドルマーチ』―「はじまり」と「終わり」の狭間で【惣谷美智子】
第6章:エリオットはオースティンから何を受け継いだのか?―『ミドルマーチ』における〈分別〉と〈多感〉【廣野由美子】
あとがき【惣谷美智子】
執筆者紹介
索引

編著者|author and editor

惣谷美智子(そうやみちこ)
神戸海星女子学院大学名誉教授。関西学院大学大学院文学研究科英米文学専攻博士課程単位取得満期退学。博士(文学)。著書に、『めぐりあうテクストたち―ブロンテ文学の遺産と影響』(共編著、春風社、2019年)、『虚構を織る―イギリス女性文学 ラドクリフ、オーステイン、C・ブロンテ』(英宝社、2002年)など。
新野緑(にいのみどり)
ノートルダム清心女子大学教授。大阪大学大学院文学研究科英文学専攻博士後期課程中退。博士(文学)。著書に、『〈私〉語りの文学―イギリス19世紀小説と自己』(英宝社、2012年)、『小説の迷宮―ディケンズ後期小説を読む』(研究社、2002年)など。

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レオナルド・ダ・ヴィンチの源泉―様式・文学・人物表現

レオナルド・ダ・ヴィンチの源泉

様式・文学・人物表現

  • 田辺清(著)/2023年3月
  • 4000円(本体)/A5判上製202頁
  • 装丁:長田年伸

「万能の人」レオナルドの絵画作品とその実像に迫る
芸術と学問の個性的な発展――イタリア・ルネサンスを代表し「万能の人」と称えられた画家の作品を、素描技法や下絵による未完成作または完成作として再検討することで、その創造行為の源をひもとく。また様式や制作年代、物語等の主題、身体・風景描写の形態や色彩、後世の文学作品への影響を考察し、レオナルドの多様な思索が表出するありようを解き明かす。
(ISBN 9784861107733)

目次|contents

Ⅰ はじめに
Ⅱ 画家レオナルド――未完成作を中心に
1.絵画における未完成――レオナルド・ダ・ヴィンチの場合
2.フラ・バルトロメオとレオナルド・ダ・ヴィンチ――「未完成」祭壇画をめぐって
3.レオナルド・ダ・ヴィンチの《自画像》(トリノ王立図書館所蔵)について
4.レオナルド・ダ・ヴィンチの《洗礼者聖ヨハネ》について――「形態」と制作年代
Ⅲ レオナルド絵画の文学的源泉
1.W・B・イエイツとレオナルド・ダ・ヴィンチ
2.ヴァザーリ、ペイター、イエイツ……――レオナルド・ダ・ヴィンチ《モナ・リザ》をめぐって
3.W・B・イエイツ『レダと白鳥』の視覚的源泉
Ⅳ レオナルドの女性表現――聖母マリアを中心に
1.レオナルド・ダ・ヴィンチ《白貂を抱く貴婦人》(《チェチリア・ガッレラーニの肖像》)について
2.レオナルド・ダ・ヴィンチの《モナ・リザ》――「宿命の女」の系譜から
3.レオナルド・ダ・ヴィンチの「二点の聖母マリア」について
4.レオナルド・ダ・ヴィンチの《指さす女性》について――主題と制作年代
5.レオナルド・ダ・ヴィンチの色彩をめぐって――聖母表現における考察
Ⅴ おわりに
図版目録
人名索引

著者|author

田辺清(たなべ・きよし)
大東文化大学国際関係学部教授。専門はルネサンス絵画史・比較芸術学。一九五二年、千葉県生まれ。一九七八-八一年、ロンドン大学付属コートールド美術研究所に聴講生として留学。一九八五年、成城大学大学院博士課程単位取得退学。二〇〇二年より現職(二〇二三年三月定年退職予定)。二〇一七-二一年、大東文化大学図書館長。主要著書に『平凡社版・世界の名画2 レオナルド・ダ・ヴィンチ』(平凡社、一九八三)、『レオナルドの教え――美術史方法論研究会論集』(共著、ボーダーインク、二〇一三)、『天心をめぐる人々』(代表編著、大東文化大学・東洋研究所、二〇二〇)。主要論文に「レオナルド・ダ・ヴィンチと東方――《聖ヒエロニムス》をめぐって」(『東洋研究』第一六五号、二〇〇七、大東文化大学・東洋研究所)、「再考・レオナルド・ダ・ヴィンチと東方」(『東洋研究』第二一六号、二〇二〇、大東文化大学・東洋研究所)、「レオナルド・ダ・ヴィンチと古典古代――東方との関連について」(『東洋研究』第二二五号、二〇二二、大東文化大学・東洋研究所)。

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原発災害と生活再建の社会学―なぜ何も作らない農地を手入れするのか

原発災害と生活再建の社会学

なぜ何も作らない農地を手入れするのか

  • 庄司貴俊(著)/2023年4月
  • 3000円(本体)/四六判上製240頁
  • 装丁:根本眞一・松田晴夫(クリエイティブ・コンセプト)

農業をやめざるをえなかった人びとの言葉から、原発被災地とは思えない「日常」の真実を探る。酪農家、漁師の事例も調査・研究。

(ISBN 9784861108617)

目次|contents

序章―原発被災地で暮らす人びとを対象として
第一章 先行研究と本論の方法―なぜ原発被災地で暮らす人びとを対象とするのか
第二章 原発事故と地域社会―なぜ原発被災地の復興は利用されやすいのか
第三章 農地を手入れする人びと―なぜ原発事故以後も農地と関わり続けるのか
第四章 事故前のように振る舞う人びと―なぜ原発事故以前と同じ周期で農地と関わるのか
第五章 農業を“やらない”人びと―なぜ原発事故以後に再び農地に対して主体性を獲得できたのか
終章―原発被災地で暮らす人びとからみえる生活再建の論理
補遺❶ 事故後の人びとの動向―事故前の暮らしを踏まえて
補遺❷ 本論の知見に関する比較検討―相違から考える仮の行く末
補遺❸ 本論の課題と今後の展望―原発立地地域も視野に入れて

著者|author

庄司貴俊((しょうじ・たかとし)
1991年生まれ。東北学院大学大学院人間情報学研究科博士後期課程修了。博士(学術)。現在、東北学院大学非常勤講師。
専攻は社会学、環境社会学、災害社会学。
・「原発被災地で〈住民になる〉論理―なぜ農地への働きかけは事故以前と同じ周期リズムで続けるのか」『環境社会学研究』24: 106-20、2018
・「原発被災地において農地の外観を保つ理由―福島県南相馬市X集落の事例」『社会学研究』103: 165-87、2019
・「原発事故から7年後に祭礼が復活した理由―福島県浪江町請戸の出初め式の事例」『村落社会研究ジャーナル』57: 1-12、2022

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カフカエスクを超えて―カフカの小篇を読む

カフカエスクを超えて

カフカの小篇を読む

  • 松原好次(著)/2023年4月
  • 3100円(本体)/四六判並製472頁
  • 装丁:難波園子

カフカエスク(カフカ的)という語はカフカ文学の不条理性と結びつけられることが多いが、実は、現実世界で起こる当惑・焦燥・恐怖・絶望などを伴う事象が「映画的に」描写されることから生じる結果として、不条理と捉えられていることもあるのではないか。――第二部より
パンデミックや戦争など超現実的とも思える事態が起きている現実世界と対峙しつつ、カフカの小篇を読む。エッセイ集『ことばへの気づき』(2021年)続篇。
(ISBN 9784861108464)

目次|contents

はじめに
第一部 現実と非現実の境を行き交う
(1)「商人」―膝をかがめて細い鏡をのぞきこむ
(2)「天井桟敷にて」―〈止めろ〉と渾身の叫びを上げるやも知れない
(3)「隣人」―ハラスは、いつも非常に急いでいて・・・
(4)「夜に」―なぜおまえは目覚めているのだ?
(5)「雑種」―半分は猫、半分は羊という変なやつだ。父からゆずられた
(6)「家父の心配」―誰の害になるわけでないのは明らかだが・・・
第二部 脇に身を置いて眺める
(1)「小さな寓話」―この長い壁がみるまに合わさってきて
(2)「根気だめしのおもちゃ」―球の意見によると・・・
(3)「もどり道」―心の影は消えてくれない
(4)「乗客」―ぼくは電車のデッキに立っている
(5)「はげたか」―血のなかではげたかが溺れたのを見て、ほっと安心した
(6)「ポセイドン」―大洋の底に鎮座して、たえまなく計算しつづけていた
(7)「セイレーンたちの沈黙」―オデュッセウスは、彼女らの沈黙を聞かなかった
第三部 終わらないように終わる
(1)「こま」―不器用な鞭で叩かれたこまのように、彼はよろめいた
(2)「皇帝の使者」―使者はなんと空しくもがいていることだろう
(3)「出発」―遠くから、喇叭の音が聞こえてきた
(4)「新しいランプ」―全部が片付きしだい、新しいランプを支給しよう
(5)「中庭の門をたたく」―妹は、その門をたたいた
(6)「掟の門」―この門は、おまえひとりのためのものだった
あとがき
参照した文献

著者|author

松原好次(まつばら・こうじ)
東京外国語大学外国語学部ドイツ語学科卒業。元電気通信大学教授。専門は言語社会学、言語政策。特に、少数民族言語(先住民族や移民の言語)の衰退・再活性化について研究。主要著書・訳書に、Indigenous Languages Revitalized?: The Decline and Revitalization of the Indigenous Languages Justaposed with the Predominance of English(Shumpusha, 2000)、『大地にしがみつけ―ハワイ先住民族女性の訴え』(ハウナニ=ケイ・トラスク著、春風社、2002年)、『ハワイ研究への招待―フィールドワークから見える新しいハワイ像』(共編、関西学院大学出版会、2004年)、『消滅の危機にあるハワイ語の復権をめざして―先住民族による言語と文化の再活性化運動』(明石書店、2010年)『言語と貧困―負の連鎖の中で生きる世界の言語的マイノリティ』(共編、明石書店、2012年)、『英語と開発―グローバル化時代の言語政策と教育』(監訳、春風社、2015年)、『難民支援―ドイツメディアが伝えたこと』(春風社、2018年)、『ことばへの気づき―カフカの小篇を読む』(春風社、2021年)など。

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ケベックのフェミニズム―若者たちに語り伝える物語

ケベックのフェミニズム

若者たちに語り伝える物語

  • ミシュリンヌ・デュモン(著)、矢内琴江(訳)/2023年3月
  • 2800円(本体)/四六判並製352頁
  • 装丁:苑田菊見

女性たちは歴史の中に存在する、女性たちには歴史がある、そして何よりも女性たちは歴史を創っている。

フェミニスト・スタディーズを切り開いてきた著者が孫娘に語るように綴った、カナダ・ケベック州における女性たちの歴史。
女性参政権、女子高等教育、男女間賃金格差、リプロダクティヴ・ヘルス/ライツ、アンチ・フェミニズムとの対峙など、これまでの女性たちの歩みと今現在につながる問題をたどる。

(ISBN 9784861108341)

目次|contents

日本語版序文
序文
プロローグ―1890年代頃の17歳の女の子たち

第1部 組織する女性たち 1893-1912
 1.フェミニズムの誕生
 2.全国カナダ女性評議会のモンレアルの女性たち
 3.キリスト教フェミニズム
 4.全国サン・ジャン=バティスト連盟
 5.活動するフェミニストたち

第2部 選挙権を要求するフェミニストたち 1913-1940
 6.モントリオール・サフラージュ協会と選挙権への反対
 7.連邦議会選挙の選挙権
 8.ケベックにおける初の試み
 9.ローマ会議
 10.新たな2つのフェミニスト団体
 11.経済危機でも続く選挙権のための闘い
 12.勝利のストラテジー

インターリュード―1940年代頃の17歳の少女たち

第3部 市民となった女性たちの参画への試み 1940-1969
 13.第二次世界大戦の最中
 14.女性のための政治的対立
 15.1950年代にフェミニストはいるのか?
 16.女性たちと「彼女たちの」静かな革命
 17.ケベック女性連盟とAFÉNASの設立
 18.バード委員会

第4部 沸き立つフェミニズム 1969-1980
 19.新たなフェミニズムの出現
 20.ラディカル・フェミニストたちの過激行動
 21.ケベック女性連盟とその多様な現場
 22.波を起こすフェミニズム
 23.困難な状況にある女性たちの支援
 24.フェミニスト意識を探究するアーティストたち
 25.多様化し深化するフェミニズム
 26.1980年州民選挙によって分断されるフェミニスト

第5部 世界を変えるための活動 1981年から今日まで
 27.変化するフェミニズム
 28.フェミニストの新たな目的
 29.論調を変えるフェミニズムのメッセージ
 30.アンチ・フェミニズムの台頭
 31.エネルギーが活発化する選挙権獲得50周年
 32.新たな行動の始まりの印、パンとバラのマーチ
 33.2000年世界女性パレード
 34.新たなフェミニズム論争

エピローグ―2008年の17歳の少女たち

謝辞
訳者あとがき
引用元
参考文献
図版一覧
索引

著者|author

ミシュリンヌ・デュモン(Micheline Dumont)
シェルブルック大学名誉教授。専門は歴史学・女性史。
Dumont, Micheline (2022), De si longues racines : L’histoire d’une historienne, les éditions du remue-ménage.
Dumont, Micheline (2002), Découvrir la mémoire des femmes : Une historienne face à l’histoire des femmes, les éditions du remue-ménage.
Dumont, Micheline, et le Collectif Clio (1992), Religieuses sont-elles féministes ?, Histoire des femmes au Québec depuis quatre siècle, Éditions du jour.

訳者|translator

矢内琴江(やうち・ことえ)
長崎大学ダイバーシティ推進センター コーディネーター/准教授。
専門は、社会教育学、フェミニスト・スタディーズ、ケベック研究。
主な著作に、村田晶子・森脇健介・矢内琴江・弓削尚子『ジェンダーのとびらを開こう~自分らしく生きるために~』(大和書房、2022年)、「貧困地区の住民を支えるアニマトゥール・ソシアルの実践と力量形成―実践者の意識化を支える学びの構造」(日本社会教育学会編『社会教育職員養成と研修の新たな展望』、東洋館出版、2018年)、「女性たちの創作活動を支える知の生成―カナダのフェミニズム・アートのギャラリーを事例にして」(小林富久子・村田晶子・弓削尚子編『ジェンダー研究/教育の深化のために―早稲田からの発信』、彩流社、2016年)など。

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認知・言語理論から日本語教育実践へ―類推タスクアイデア29

認知・言語理論から日本語教育実践へ

類推タスクアイデア29

  • 橋本ゆかり(編著)/2023年4月
  • 1800円(本体)/A5判並製210頁
  • カバーデザイン:橋本紋

日本語教育の現場における理論と実践の橋渡しをめざし、認知言語学と第二言語習得理論をベースに考案したすぐに使える29のタスク集。

(ISBN 9784861108747)

『認知・言語理論から日本語教育実践へ』正誤表

目次|contents

はじめに

■理論編
第1章 日本語教育の概要
1. 日本語教育の役割と機能
2. 学習環境と教授法・内容
3. 多様な学習者の習得と能力
第2章 認知言語学・用法基盤モデルの言語習得観
1. 言語習得と認知
2. 言語現象・習得と認知能力の関係
3. ことばと構文の習得
第3章 第二言語習得のプロセスと教育
1. 母語の多様性
2. 学習者のたどる習得プロセス
3. 第二言語習得・内的システムの再構築を促す方法
第4章 おさえるべき学習者の特性
1. 動機づけ
2. 認知スタイル
第5章 認知・言語理論から考える日本語教育

参考文献

■タスク編
1 属性
2 様子・気持ちを表すことば
3 対のことば
4 名詞と い・な形容詞
5  多義語
6 オノマトペ
7  助数詞
8 ひらがな・カタカナ
9 漢字
10  アスペクト
11 副詞・副助詞
12 文づくり
13 受動・能動
14  文章理解と創作

さくいん
付録

編著者|author and editor

橋本ゆかり(はしもと・ゆかり)
横浜国立大学教育学部/同大学院教育学研究科 教授・東京学芸大学大学院博士後期課程(横浜国立大学配置)主指導教員。お茶の水女子大学大学院博士後期課程修了。博士(人文科学)。≪主著≫『普遍性と可変性に基づく言語構造の構築メカニズム―用法基盤モデルから見た日本語文法における第一言語と第二言語の異同―』(風間書房、2011年)、『教えよう日本語』(凡人社、2016年、共著)、『よくわかる言語発達 改訂新版』(ミネルヴァ書房、2017年、共著)、『用法基盤モデルから辿る第一・第二言語の習得段階―スロット付きスキーマ合成仮説が示す日本語の文法―』(風間書房、2018年)、『学習者コーパスと日本語習得研究』(くろしお出版、2019年、共著)、ほか。

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