Discourse Marker Well in Spoken American English

Discourse Marker Well in Spoken American English

Some Suggestions for Politeness and Cross-Linguistics

  • 高村遼(著)/2023年12月
  • 6000円(本体)/A5判上製298頁
  • 装丁:矢萩多聞

アメリカ英語における談話標識Wellを多面的に探究。サンタバーバラコーパスから用例を採り、対人機能・談話構成機能を立証する。

(ISBN 9784861109263)

目次|contents

Preface
Acknowledgments
Transcription conventions

Chapter 1 Introduction
1.1 Study aims
1.2 Outline

Chapter 2 Conceptual background: Definitions and assumptions
2.1 Discourse markers
2.2 Grammaticalization
2.3 Functional-semantic modes of language
2.4 Politeness theory

Chapter 3 Previous studies on well
3.1 Synchronic perspectives
3.2 Diachronic perspectives
3.3 Syntactic and semantic perspectives
3.4 Well and politeness

Chapter 4 Functions of well: Interpersonal and textual modes from the perspective of politeness
4.1 Data
4.2 Interpersonal functions
4.3 Textual functions
4.4 Summary and Discussion

Chapter 5 Bon as a discourse marker
5.1 The multifunctional nature of bon
5.2 Interpersonal functions
5.3 Textual functions
5.4 Relevance of findings: Case of bueno in Spanish
5.5 Summary and Discussion

Chapter 6 Theoretical implications
6.1 Discourse markers
6.2 Grammaticalization
6.3 Functional-semantic modes of language
6.4 Politeness theory

Chapter 7 Concluding remarks
7.1 Summary
7.2 Further issues

References
Name index
Subject index

著者|author

高村 遼(たかむら・りょう)
神奈川県出身。博士(文学)。専門は、語用論、社会言語学、談話分析。
横浜国際高等学校を卒業後、中央大学文学部人文社会学科フランス語文学文化専攻入学。その後、青山学院大学大学院文学研究科英米文学専攻博士前期課程および博士後期課程修了。現在、立正大学心理学部特任講師。
主な論文に”Pragmatic functions of wara in Japanese text messages”. Journal of Japanese Linguisticsなど。

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国際日本学の探究―夏目漱石・翻訳・日本語教育

国際日本学の探究

夏目漱石・翻訳・日本語教育

  • 徳永光展(著)/2023年12月
  • 4000円(本体)/A5判上製418頁
  • 装丁:長田年伸

母語-日本語、地域文化-日本文化を往還し、新たな知の体系の創造を試みる挑戦的論集。漱石『心』『坑夫』の英・独訳者との対談も。

(ISBN 9784861108969)

目次|contents

序 論 本書の目的と構成

■第Ⅰ部 翻訳者との対話
第1章 『心』における3度目の英訳について―マッキニー,メレディス
第2章 ドイツ語訳『坑夫』をめぐって―ヒンターエーダー・エムデ,フランツ

■第Ⅱ部 翻訳研究の諸相
第1章 翻訳研究の領域
第2章 ドイツ語圏における夏目漱石―『坊っちやん』2度目のドイツ語訳を手掛かりとして
第3章 書評Ⅰ

■第Ⅲ部 教育研究方向の展望
第1章 日本近現代文学研究の現状認識と未来
第2章 日本の大学における教育研究
第3章 海外発信に関する戦略

■第Ⅳ部 ドイツ語圏の日本学
第1章 リュッセルスハイム 1972年―日本学の歴史的回想(翻訳)
第2章 ドイツ語圏の日本学 1977年-1996年―ドイツ語圏日本研究者会議から
第3章 ミュンヘンの日本学―1996年の調査から
第4章 ドイツにおける日本近現代文学の受容

■第Ⅴ部 日本文学の研究と教育
第1章 国際日本近現代文学研究の必要性―ヨーロッパ日本研究協会ワルシャワ大会から
第2章 夏目漱石を語って―北京日本学研究センターでの実践
第3章 ベトナムにおける日本文学教育の実践―ハノイ大学大学院を例として
第4章 書評Ⅱ

■第Ⅵ部 日本語教育の現場
第1章 日本語教育レヴェル設定への視座―初級・中級・文字指導
第2章 日本在住外国人教授に対する日本語の授業―宮崎国際大学での実践
第3章 大学院留学生に対する日本語習得支援―福岡工業大学での実践
第4章 日本語教師養成の思想―日本語教育能力検定試験出題傾向の変遷から
第5章 書評Ⅲ

結 論 国際日本学の展望

あとがき

初出一覧
Abstract
索引

著者|author

徳永光展(とくなが・みつひろ)
福岡工業大学教養力育成センター教授。
1967年、京都府生まれ。1990年、山口大学人文学部語学文学科卒業。
1992年、神戸大学大学院教育学研究科国語教育専攻修士課程修了。岡山白陵中学校・高等学校専任講師。1993年、同・教諭。2001年、宮崎国際大学比較文化学部専任講師。2005年、大阪大学大学院文学研究科文化表現論専攻博士課程修了。博士(文学)。2006年、福岡工業大学社会環境学部助教授。2007年、同・准教授。2013年、同・教授。ハノイ大学大学院客員教授。2021年、福岡工業大学教養力育成センター教授。2023年より同・センター長。
著書に、『夏目漱石『心』論』(風間書房 2008年)、『城山三郎『素直な戦士たち』論』(双文社出版 2012年)がある。

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チャールズ・テイラー 思想の淵源

チャールズ・テイラー 思想の淵源

  • 濱井潤也(著)/2023年12月
  • 3500円(本体)/四六判上製304頁
  • 装丁:矢萩多聞 /装画:ミロコマチコ

「どのような問題を解決したかったのか」という動機と「どんな解決法を提案したのか」という実践の観点から新たなテイラー像を示す。
(ISBN 9784861109195)

目次|contents

凡例
はじめに

第一章 テイラーがヘーゲルに見出した指針
第二章 コミュニタリアニズムの基盤としての人格
第三章 『ブシャール・テイラーリポート』から読み解くテイラーの哲学への動機
第四章 二人のコミュニタリアンと二つのコミュニティ
第五章 西洋思想は東洋に何を言えるのか―タイへの旅路
第六章 多様な人々と共存するための中立とは何か
第七章 世俗化の「長征」から読み解く「生きる意味」の奥行
第八章 テイラーの思想の実践的応用例

参考文献
あとがき
索引

著者|author

濱井潤也(はまい・じゅんや)
1983年生まれ。2010年、広島大学大学院文学研究科博士課程後期終了。博士(文学)。現在は新居浜工業高等専門学校准教授。
〈主要業績〉
〔共訳〕ハインリッヒ・マイアー著『レオ・シュトラウスと神学―政治問題』晃洋書房、2010年
〔共訳〕ミヒャエル・クヴァンテ著『人間の人格性と社会的コミットメント』リベルタス出版、2023年
〔共著〕Der Begriff der Person in systematischer wie historischer Perspetive, Ein deutsch-japanischer Dialog, Paderborn: mentis Verlag, 2020.
〔論文〕「チャールズ・テイラーの政治哲学の旅路―アウェイ環境におけるコミュニタリアニズム」広島大学応用倫理学研究センター編『ぷらくしす』第20号、2019年
〔論文〕「宗教「理解」と宗教「経験」―世俗化された国家において共有されるべき「中立」の基準」(広島大学応用倫理学研究センター編『ぷらくしす』第21号、2020年)他。

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時空をかける詩人たち―文理越境のアメリカ詩論

時空をかける詩人たち

文理越境のアメリカ詩論

  • 江田孝臣(著)/2023年11月
  • 3000円(本体)/四六判上製200頁
  • 装丁:毛利一枝

ディキンスンと物理学、ソローと冒険的資本主義、クレインの数学的次元超越……。文理を自在に往来し、アメリカ詩論に新地平を拓く。

(ISBN 9784861109010)

目次|contents

序 章 時をかけるエミリ・ディキンスン
(1)“Because I could not stop for Death -”(F 479 / J 712)
(2)ディキンスンの馬車の速度を計算する
(3)相対性理論と19世紀の電磁気学
(4)ディキンスンと相対論
第1章 ディキンスンの物理学
(1)序
(2)ランプの正体
(3)CenterとCircumferenceのレトリック
(4)ディキンスンが「見た」のはいかなる灯台か
第2章 天文学と自己信頼―エマソンの「モナドノック」
(1)序
(2)テクストと詩の概略
(3)「モナドノック」と天文学、「自己信頼」そしてホイットマン
第3章 時空を超える贈与交換―ソローの「冬の池」と氷貿易
(1)「冬の池」のエンディング―商品交換vs.贈与交換
(2)矮小化される氷貿易―「アイス・キング」フレデリック・テューダー
(3)資本主義的人間の理想像
(4)蛇足
第4章 四次元への飛行―ハート・クレインとホイットマン
(1)『荒地』と『橋』
(2)テクノロジー観と未来の不確定性
(3)勝ち目なき賭けへの詩的投資
(4)「ハテラス岬」と「インド航路」
(5)ウスペンスキーの『第三のオルガヌム』
(6)次元の超越
終 章 メイベル・トッドの馬車
(1)The Handbook of Amherst(1891)の著者
(2)馬車を走らせる二人
(3)ピクチャレスク美学の共有
(4)ヒッチコックの地質学
(5)馬車の行方

初出一覧
あとがき
索引

著者|author

江田孝臣(えだ・たかおみ)
早稲田大学名誉教授。アメリカ文学(詩)研究者。1956年、鹿児島県に生まれる。1979年、千葉大学人文学部卒業。1985年、東京都立大学大学院博士課程人文科学研究科英文学専攻退学。著書に『エミリ・ディキンスンを理詰めで読む―新たな詩人像をもとめて』(春風社、2018年)、『『パターソン』を読む―ウィリアムズの長篇詩』(春風社、2019年)。訳書:ルイーズ・グリュック『アヴェルノ』(春風社、2022年)、D.W.ライト編『36 New York Poets ニューヨーク現代詩36人集』(思潮社、2022年)。共訳:D.W.ライト編『アメリカ現代詩101人集』(思潮社、1999年)。

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ミットフォードとギネス一族の御曹司

ミットフォードとギネス一族の御曹司

  • ジョナサン・ギネス、キャサリン・ギネス(著)、大西俊男(訳)/2023年10月
  • 3300円(本体)/四六判上製200頁
  • 装丁:長田年伸

「全体をまとめた話は個々の話を積み重ねた場合より内容が多くなることもありうるが、同時に簡単にはそのようにならない。ミットフォード家の場合はこれに当てはまる」――
イギリスで1984年にギネス家の父娘が著した伝記から、その曾祖父であるA・B・ミットフォードに関する章を邦訳・抄訳。初代リーズデイル男爵として称され、幕末明治に駐日外交官を務めたミットフォード、および彼と家族関係にある者たちの活動やその逸話を通してうかがえる特徴的なまなざしを描く。
(ISBN 9784861108181)

目次|Contents

訳者まえがき
原著者について
序文
祖父たち
第1章 家族と初期の生活
第2章 外務省
第3章 中国公使館
第4章 日本の夜明け
第5章 世界旅行
第6章 スタンレー家
第7章 工部省
第8章 爵位ある人の人物像
第9章 老後と死
資料(系図1~3)

著者|Authors

ジョナサン・ブライアン・ギネス(Jonathan Guinness)(第3代モイン男爵)
1930年3月16日生。英国の貴族、実業家。ギネス一家の一員。イートン校、オックスフォード大学卒。第2代モイン男爵と最初の妻ダイアナ・ミットフォードの長男。若い頃にジャーナリスト、レオポルト・ジョゼフの銀行家を務める。マンデイ・クラブ会員、マンデイ・クラブの副議長(1990年)。ギネス醸造会社役員(1960-1988)。実業家、銀行家。

キャサリン・イングリッド・ギネス(キャサリン・チャタリス、ニードパス伯爵夫人(1983-1988)、キャサリン・ヘスケス(1990-2004))
1952年6月1日生。英国貴族、作家、社交家、実業家。ギネス一家の一員。若い頃に父親の親友で有名な芸術家、雑誌編集者のアンディ・ウォーホールの個人秘書としてニューヨークで活躍。

訳者|Translator

大西俊男(おおにし・としお)
昭和8(1933)年生。三重県伊勢市出身。国立三重大学学芸学部(現教育学部)卒業。鳥羽商船高等専門学校名誉教授(1997-)、三重県内の高校・元三重大学教員。全国高専英語教育学会会長(第5代)のち同会顧問(1995-)。著書に『ミットフォードと釈尊―イギリス人外交官の見た理想郷日本』(春風社、2017年)、『A・B・ミットフォード』(近代文芸社、1993年)がある。日本英学史学会会員。

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新聞4コマ漫画と内閣総理大臣―全国3大紙に見る小泉純一郎から野田佳彦までの首相描写

新聞4コマ漫画と内閣総理大臣

全国3大紙に見る小泉純一郎から野田佳彦までの首相描写

  • 水野剛也(著)/2023年10月
  • 5400円(本体)/A5判上製608頁
  • 装丁:矢萩多聞

日本の新聞ジャーナリズムの特色の一つといえる「4コマ漫画」。ニュース全般を扱う社会面にその定位置を確保し、ごく普通の庶民(家庭)を主人公(舞台)とした内容で、主要日刊紙の大多数において間断なく掲載されつづけている漫画は、世界的にも稀有である。そこで本書では、7名の首相の在任期間(2001年4月26日〜2012年12月26日、約11年8ヵ月間)を時間枠として、全国3大紙(毎日・読売・朝日)に掲載された全4コマ漫画(朝刊・夕刊とも)を精査し、現職の首相を描いている作品を量的・質的に分析。世論調査にはあらわれなかった、もう一つの首相像を明らかにする。

(ISBN 9784861108921)

目次|contents

献辞
凡例
まえがき

◆第Ⅰ部 研究の基本的手続き
第1章 本書の目的・方法・意義、および構成
はじめに
第1節 本書の目的  第2節 研究の方法
第3節 本書の意義  第4節 本書の構成

第2章 新聞4コマ漫画の歴史とジャーナリズム機能
はじめに
第1節 新聞4コマ漫画の誕生と定着
第2節 新聞4コマ漫画の政治性・社会性とジャーナリズム機能
主要新聞4コマ漫画略年表

◆第Ⅱ部 新聞4コマ漫画が描く内閣総理大臣 量的分析
第3章 量的に見る全体的な特徴
はじめに
第1節 分析時間枠全体にわたる特徴  第2節 小泉純一郎
第3節 安倍晋三(第1次政権)  第4節 福田康夫
第5節 麻生太郎  第6節 鳩山由紀夫
第7節 菅直人  第8節 野田佳彦
本章のまとめ

◆第Ⅲ部 新聞4コマ漫画が描く内閣総理大臣 質的分析
第4章 各漫画の概要と作者の略歴
はじめに
 「アサッテ君」 (東海林さだお)   「まっぴら君」 (加藤芳郎)
 「ウチの場合は」 (森下裕美)   「コボちゃん」 (植田まさし)
 「サンワリ君」 (鈴木義司)   「オフィス ケン太」 (唐沢なをき)
 「ののちゃん」 (いしいひさいち)  「ワガハイ」 (砂川しげひさ)
 「地球防衛家のヒトビト」 (しりあがり寿)

第5章 小泉純一郎
はじめに
第1節 アサッテ君  第2節 まっぴら君
第3節 ウチの場合は  第4節 コボちゃん
第5節 サンワリ君  第6節 ののちゃん
第7節 ワガハイ  第8節 地球防衛家のヒトビト
本章のまとめ

第6章 安倍晋三(第1次政権)
はじめに
第1節 アサッテ君  第2節 ウチの場合は
第3節 コボちゃん  第4節 ののちゃん
第5節 地球防衛家のヒトビト
本章のまとめ

第7章 福田康夫
はじめに
第1節 アサッテ君  第2節 ウチの場合は
第3節 コボちゃん  第4節 ののちゃん
第5節 地球防衛家のヒトビト
本章のまとめ

第8章 麻生太郎
はじめに
第1節 アサッテ君  第2節 ウチの場合は
第3節 コボちゃん  第4節 ののちゃん
第5節 地球防衛家のヒトビト
本章のまとめ

第9章 鳩山由紀夫
はじめに
第1節 アサッテ君  第2節 ウチの場合は
第3節 コボちゃん  第4節 ののちゃん
第5節 地球防衛家のヒトビト
本章のまとめ

第10章 菅直人
はじめに
第1節 アサッテ君  第2節 ウチの場合は
第3節 コボちゃん  第4節 ののちゃん
第5節 地球防衛家のヒトビト
本章のまとめ

第11章 野田佳彦
はじめに
第1節 アサッテ君  第2節 ウチの場合は
第3節 コボちゃん  第4節 オフィス ケン太
第5節 ののちゃん  第6節 地球防衛家のヒトビト
本章のまとめ

◆第Ⅳ部 結論
終章 分析・知見の総括
はじめに
第1節 量的分析の主要な知見
第2節 質的分析の主要な知見
第3節 今後の課題
第4節 権力監視・番犬機能、政治的コミュニケーション機能に照らした理論的考察

あとがき 謝辞とともに
人名索引/事項索引

著者|author

水野剛也(みずの・たけや)
1970年、東京生まれ。明治大学政治経済学部教授。日系アメリカ人史、アメリカ・ジャーナリズム史。アメリカ・ミズーリ州立大学スクール・オブ・ジャーナリズム博士課程修了後、文教大学専任講師、東洋大学准教授・教授を経て、2021年より現職。
主要な研究業績
・『日系アメリカ人強制収容とジャーナリズム リベラル派雑誌と日本語新聞の第二次世界大戦』(春風社、2005年)。
・『「敵国語」ジャーナリズム 日米開戦とアメリカの日本語新聞』(春風社、2011年)。
・『「自由の国」の報道統制 大戦下の日系ジャーナリズム』(吉川弘文館、2014年)。
・『有刺鉄線内の市民的自由 日系人戦時集合所と言論・報道統制』(法政大学出版局、2019年)。
・“U.S. Government Suppression of Japanese-Language Press in World War II,” in Teri Finneman and Erika Pribanic-Smith, eds., Social Justice, Activism and Diversity in U.S. Media History (New York: Routledge, 2023).

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イギリス湖水地方―ピーターラビットの野の花めぐり

イギリス湖水地方

ピーターラビットの野の花めぐり

  • 臼井雅美(著)/2023年9月
  • 2200円(本体)/四六判並製158頁
  • 装丁・レイアウト:矢萩多聞

早春、春から初夏、光の夏、実りの秋、そして貯えの冬――
季節の移ろいに応じてさまざまな表情を見せるイングランド湖水地方の野の花をピーターラビットとともにめぐる。カラー写真満載。
(ISBN 9784861108785)

目次|contents

プロローグ
Ⅰ 春の訪れとともに
雪の結晶から生まれた妖精 スノードロップ(Snowdrop)
春一番の微笑み プリムローズ(Primrose)
可憐な少女 スミレ(Violet)
光の訪問者 ラッパスイセン(Daffodil)
地面に散った星の群れ ヤブイチゲ(Wood Anemone)
Ⅱ 初夏への扉
うなだれた黒服の貴婦人 フリティラリア(Fritillary)
寄り添ってうなだれているの キバナノクリンザクラ(Cowslip)
早く私を探して アルム(Arum)
たくさん集まって、何のおはなし? キンポウゲ(Buttercup)
待っていますからね ノハラワスレナグサ(Wood Forget-Me-Not)
わたしたちの世界へようこそ ブルーベル(Bluebell)
そんなに急いで通り過ぎないで ラムソンズ(Ramsons)
海を越えた侵入者 ガーリック・マスタード(Garlic mustard)
紫の手袋に包まれて アーリー・パープル・オーキッド(Early Purple Orchid)
涙のビーズが並びます スズラン(Lily-of-the-Valley)
甘い香りで誘ってくる スイカズラ(Honeysuckle)
一緒に静かな時を過ごして オダマキ(Columbine)
水辺で輝く光 リョウキンカ(Marsh Marigold)
生垣からあなたのことを見ています ヨーロッパノイバラ(Wild Rose)
どこからか現れる貴人 ツルニチニチソウ(Periwinkle)
小さな贈り物 野いちご(Wild Strawberry)
Ⅲ 夏の光のもとで
ハンドベルから飛び出した調べ ソロモン王の印章(Common Solomon’s Seal)
あなたの足を包んであげます レイディース・スリッパー・オーキッド(Lady’s Slipper Orchid)
たくさんのお花で守ってあげるね マルタゴンリリー(Martagon Lily)
揺れる思いが開きました ウェリッシュ・ポピー(Welsh Poppy)
水鳥たちの友達が来たよ キショウブ(Yellow Iris)
海がつくった波の花 アルメリア(Thrist)
藪からのぞいたお顔 セイヨウヒルガオ(Hedge Bindweed)
背高のっぽのダンサーたち ジギタリス(Foxglove)
Ⅳ 秋の憂いの囁き
秋風を呼んでいます セイヨウイラクサ(Nettle)
秋風にゆれて優しく咲く スカルキャップ(Skullcap)
荒れ地に揺れる風の子たち ヘザー(heather, Ling)
君のほっぺをいっぱいにするよ ブラックベリー(Blackberry)
揺れるレースの帽子たち ノラニンジン(Wild Carrot)
ひっそりと咲く姿への賛歌 イトシャジン(Harebell)
たくましさの勲章 アザミ(Welted Thistle)
嵐の中でもめげません ハリエニシダ(Common Gorse)
恥ずかしくて真っ赤になってしまったの セイヨウナナカマド(Rowan)
Ⅴ 冬に守られる命
春の新たな命への道のり ヨーロッパイチイ(Yew)
エピローグ
参考文献

著者|author

臼井雅美(うすい・まさみ)
1959年神戸市生まれ。同志社大学文学部・文学研究科教授。神戸女学院大学卒業後、同大学院修士課程修了(文学修士)、1987年ミシガン州立大学修士課程修了(M.A.)、1989年博士課程修了(Ph.D.)。ミシガン州立大学客員研究員を経て、1990年広島大学総合科学部に専任講師として赴任。同大学助教授、同志社大学文学部助教授を経て、2002年より現職。著書に、『記憶と共生するボーダレス文学―9・11プレリュードから3・11プロローグへ』(2018年)、『カズオ・イシグロに恋して』(2019年)、『赤バラの街ランカスター便り』(2019年)、『ビアトリクス・ポターの謎を解く』(2019年)、『不思議の国のロンドン』(2020年)、『ボーダーを超えることばたち―21世紀イギリス詩人の群像』(2020年)、『記憶と対峙する世界文学』(2021年)、『ふだん着のオックスフォード』(2021年)、『イギリス湖水地方アンブルサイドの女神たち』(2021年)、『イギリス湖水地方モアカム湾の光と影』(2022年)、『ブラック・ブリティッシュ・カルチャー―英国に挑んだ黒人表現者たちの声』(2022年)、『イギリス湖水地方におけるアーツ・アンド・クラフツ運動』(2023年)などがある。

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アロエ

アロエ

  • キャサリン・マンスフィールド(著)、宗洋(訳)/2023年8月
  • 2400円(本体)/四六判仮フランス装並製190頁
  • 装丁:矢萩多聞 /装画:agoera

花は咲かないの? 咲くわ、百年に一度ね――
遠いニュージーランドの夏の思い出。三世代の女性の日常を繊細な筆致で描いた名作「プレリュード」。生前には出版されなかったそのロング・ヴァージョン。
著者没後100年、初の邦訳。短編「ケザイアとトゥイ」「パットのこと」も併せて収録。
(ISBN 9784861108372)

目次|contents

アロエ
ケザイアとトゥイ
パットのこと
遠い場所、遠い声―『アロエ』解題
参考文献
あとがき

著者|author

キャサリン・マンスフィールド(Katherine Mansfield 1888–1923)
ニュージーランドの裕福な家庭に生まれる。父の反対を押し切ってロンドンに渡り、作家となる。短編集『幸福』(1920年)で高い評価を得、『ガーデン・パーティー』(1922年)で作家としての地位を確立するが、翌年、結核のため34歳で夭逝。日常に生じる微細な感情の変化を独自の文体で紡ぎ、珠玉の短編を残した。代表的な作品に「ガーデン・パーティー」「プレリュード」「入り江にて」「幸福」などがある。

訳者|translator

宗洋(そう・ひろし)
1974年生まれ。高知大学教授。著書に『世紀末の長い黄昏―H・G・ウェルズ試論』(春風社)、アンソロジーにH. G. Wells’s Fin-de-Siècle: Twenty-first Century Reflections on the Early H. G. Wells (Peter Lang)、共訳書にアン・フリードバーグ『ウィンドウ・ショッピング―映画とポストモダン』(松柏社)、『ヴァーチャル・ウィンドウ―アルベルティからマイクロソフトまで』(産業図書)がある。

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新先蹤録―秋田高校を飛び立った俊英たち

新先蹤録

秋田高校を飛び立った俊英たち

  • 秋田高校同窓会新先蹤録委員会(編)/2023年9月
  • 2000円(本体)/A5判変形並製360頁
  • 装丁:矢萩多聞 /装画:ミロコマチコ《鳥との対話》

「わが生わが世の天職いかに」秋田県立秋田高等学校創立150周年記念。各方面で活躍し大きな足跡を残した38名それぞれのライフヒストリーをまとめる。
(ISBN 9784861108723)

目次|contents

先蹤追ひつつ未来の望み―新先蹤録発刊に寄せて 【銭谷眞美】

青江舜二郎 戯曲と評伝、二つのジャンルで人間を探究 劇作家・評論家
明石 康  努力と忍耐でカンボジアに和平をもたらす 元国連事務次長
秋山正子  「どんなときでも、命は輝く」を実践 訪問看護師
阿部信泰  世界の外交要所に特命全権大使として足跡を残す 元外交官
荒井 献  聖書を古典として読み解き、イエスの時代を描く 聖書学者
伊藤 隆  探索した史料と聞き書きで日本近現代史を再構築 歴史学者
伊東 博  日本における「カウンセリング」の先駆者 教育学者
井上隆明  文人の香りを放つ秋田の文化の生き字引 文芸評論家
井上房子  草創期の美術館運営を担ったアートの探求者 学芸員
岩崎俊一  磁気記録の独創的な発明でビッグデータ時代の扉を開く 工学者
小畑勇二郎 生涯教育を県政の柱にすえた政治家 元秋田県知事
加藤日出男 社会を下支えする若者たちを全力で励ます 社会運動家
菊池栄一  中学でゲーテに開眼、生涯をその研究に捧げる ドイツ文学者
北林照助  鋭い先見性で県政をただし、政策提案した 元秋田県議会議員
木村興治  頂点を極め、競技力向上と国際親善に尽力 卓球世界王者
小玉健吉  無心で顕微鏡をのぞきつづけ、白神こだま酵母を発見 酵母菌研究者
小玉得太郎 文化と経済を往還して人間学を唱え、実践した 実業家
齋藤昭一郎 伝統の山廃で秋田清酒の評価を高めた酒造家 飛良泉二五代蔵元
佐々木毅  利と理をつなぎ、現実政治の改良に力を尽くす 政治学者
佐々木常夫 私にとっての仕事・会社・家族 「生活と働き方改革」実践提言者
佐々木義武 資源小国日本の舵取り役 通産大臣
佐藤菊夫  「秋田県民歌」復活の立役者、普及にも尽くす 指揮者
佐藤嘉尚  作家に愛され、オモシロいことをマジメに追究した 編集者
椎名其二  反権力の心情を貫き通した自由人 フランス文化研究者
鈴木重晴  秋高OB唯一のオリンピアン 陸上競技五輪選手
中村和雄  日本人が世界に勝つバスケ追究 バスケットボール指導者
西木正明  現代史の大波の裏に隠された人間ドラマを描く 作家
野口達二  「滅びの美学」に魅せられ、歌舞伎で表現した 劇作家
橋本五郎  歴史を参照しながら「いま」という時代を記録 ジャーナリスト
林左絵子  次世代大型望遠鏡の製作を究め宇宙の謎解きに挑む 天文学者・天文工学者
平野政吉  フジタにほれ込み名作の数々を秋田に残す 美術品収集家
分銅惇作  独自の文学研究を極めた教育者 近代日本文学研究者
前田 庸  病と闘い不屈の人生を切り拓く 商法学者
町田與太郎 戦時下の秋中で修身の授業の合間に哲学を説いた教師 教育者
町田 睿  ふるさと秋田の力を信じて人々を鼓舞し続けた 銀行家
山梨絵美子 美術作品の力を伝える人を目指して 美術史家
吉村 昇  人生の四半世紀を大学改革に挑む 元秋田大学学長
吉本高志  脳神経外科学を極め、大学改革に邁進した 元東北大学総長

母校に栄光あれ―あとがきに代えて 【畠山 茂】

編者|editors

秋田高校同窓会新先蹤録委員会(あきたこうこうどうそうかいしんせんしょうろくいいんかい)

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一般科学教授学綱要―教員養成・授業・研究のための基礎と方向づけ

一般科学教授学綱要

教員養成・授業・研究のための基礎と方向づけ

  • ディートリッヒ・ベンナー(著)、牛田伸一(訳)/2023年7月
  • 5000円(本体)/A5判上製384頁
  • 装丁:長田年伸

学ぶ者の経験や意味は、科学によって一般化できるか――
教えることの開かれた働きは何をもたらすか? 教育/教授することと陶冶/学習することによる知の提示と構築のありようを、教授学の理論・方法・実践として検討し、哲学と科学とが互いに媒介する学問の体系をひもとく。対象や事象の一般化と、この特殊化という両価的な作用とをふまえ、主客を媒介する教授可能性を、知識の数多性と関係づけから方法的に再構成することで捉え直す。また確かさと不確かさを行き来する科学的/日常的な経験とその学との関係を問い、1つのパラダイムや知識形式に位置づけられない、「科学を通した陶冶」の連関を教育の視角から導く。
(ISBN 9784861108204)

目次|Inhaltsverzeichnis

凡例
まえがき
第1章 大学者に関する講義――ヨーロッパとアメリカにおける教授学的な論拠づけと反省の問題史
第2章 一般教育学的かつ一般教授学における基底的な区別
第3章 パラダイムと知識形式――経験、知識、科学、ならびに教授、学習、そして授業の関係
第4章 20世紀のドイツ教育学における科学教授学のアプローチとその発展
第5章 一般科学教授学の構成要素
第6章 具体例
第7章 展望――大学教授学
訳者あとがき
文献一覧
邦訳文献一覧
事項索引
人名索引
著訳者紹介

著訳者|Autor und Übersetzer

【著者】ディートリッヒ・ベンナー(Dietrich Benner)
1941年3月1日ノイヴィートに生まれる。ウィーン大学の哲学者ハインテル(Erich Heintel)の指導を受けて、1965年に博士号を取得。その後ボン大学のデルボラフ(Josef Derbolav)の下で研究助手として研究を継続する。1970年に教授資格論文を提出し、教授資格を取得(ボン大学)。1973年にはミュンスター大学に、東西ドイツの統一後の1991年には、ベルリン・フンボルト大学に招聘される。2009年にフンボルト大学を退職後も、同大学名誉教授として、精力的に研究活動を継続している。ドイツ教育学会(Deutsche Gesellschaft für Erziehungswissenschaft)会長(1990-1994年)、『教育学雑誌(Zeitschrift für Pädagogik)』編集委員長(1996-2001年)、フンボルト大学第四哲学部長(1994-1996年/2002-2006年)などを務める。経歴の詳細はベンナー著/牛田伸一訳『一般教育学――教育的思考と行為の基礎構造に関する体系的・問題史的な研究』協同出版、2014年を参照。

【訳者】牛田伸一(うしだ・しんいち)
1974年2月23日東京都生まれ。創価大学教育学部教授。私費留学(1999年10月-2000年9月ブレーメン大学、2000年10月-2002年3月オルデンブルク大学)ののち、フンボルト大学客員研究員(2013年9月-2014年3月、2021年11月-2022年3月)を務める。主な著訳書に、『トビアスへの26通の手紙(上)』(共訳)第三文明社、2006年、『トビアスへの26通の手紙(下)』(共訳)第三文明社、2006年、『「教育的教授」論における学校批判と学校構想に関する研究――「教授学的学校論研究」の「序説」に代えて』協同出版、2011年、『システムとしての教育を探る』(分担)勁草書房、2011年、『一般教育学――教育的思考と行為の基礎構造に関する体系的・問題史的な研究』協同出版、2014年ほか。

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