正統的周辺参加としての社会科教育の展開―アンラーニングによる社会参加をもとに

正統的周辺参加としての社会科教育の展開

アンラーニングによる社会参加をもとに

  • 田本正一(著)/2024年3月
  • 4000円(本体)/A5判上製272頁
  • 装丁:後藤葉子(森デザイン室)

工場立地、新幹線建設、まちづくり、脱原発、安保法制、地球温暖化……
多様なテーマから、市民社会に参加し得る社会科教育の原理と事例をひもとく
正統的周辺参加の理論やアンラーニングの概念という視座をもとに、公教育における授業・カリキュラム・学習評価において、学校、地域、国家、地球といった社会的な共同体における状況や関係を再考し、学びを活かすための方法を提言する。
(ISBN 9784861109461)

目次|Contents

序章 研究の目的と方法
第1部 アンラーニングによる社会参加としての社会科教育の原理
第1章 アンラーニングによる社会参加としての社会科学力
第2章 アンラーニングによる社会参加を原理とした社会科授業と学習評価
第3章 アンラーニングによる社会参加を原理とした社会科カリキュラムの編成
第2部 アンラーニングによる社会参加としての社会科授業の開発
第4章 学校共同体への参加をアンラーニングする社会科授業の開発
第5章 地域社会共同体への参加としての社会科授業の開発
第6章 地域社会共同体への参加をアンラーニングする社会科授業の開発
第7章 国家社会共同体への参加としての社会科授業の開発
第8章 国家社会共同体への参加をアンラーニングする社会科授業の開発
第9章 地球社会共同体への参加としての社会科授業の開発
第3部 アンラーニングによる社会参加としての社会科学習評価の開発
第10章 アンラーニングによる社会参加としての社会科学習評価の開発
第11章 社会参加としての社会科学習評価の開発
終章 研究の成果と課題・展望
引用・参考文献
あとがき
事項索引
人名索引

著者|Author

田本正一(たもと・しょういち)
山口大学教育学部准教授。佐賀大学教育学研究科修了。博士(学校教育学)。専門は社会科教育学、ディベート教育。主な著書・論文に、『学びの脱中心化―知的冒険としての学校教育研究』(編著、大学図書出版、2021年)、「市民的変容の実存論的考察―公的領域への現れとしての活動」(日本社会科教育学会『社会科教育研究』第143号、2021年)、「ノットワーキングを意図した社会科授業の実践―外部連携による相互的な学習を目指して」(教育目標・評価学会『教育目標・評価学会紀要』第30号、2020年)、「市民社会への参加に注目した社会科学習評価の検討―小学校第3学年における学習者のナラティヴを事例として」(全国社会科教育学会『社会科研究』第86号、2017年)、「ナラティヴ・アプローチによる『学習』の検討―アンラーニングする学習を目指して」(山口大学教育学部附属教育実践センター『研究紀要』第44号、2017年)、「人口減少社会に対応した小学校社会科授業の開発―アンラーニングによる正統的周辺参加からの考察」(日本社会科教育学会『社会科教育研究』第125号、2015年)など。

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教育による包摂/排除に抗する児童福祉の理念―児童自立支援施設の就学義務化から

教育による包摂/排除に抗する児童福祉の理念

児童自立支援施設の就学義務化から

  • 高田俊輔(著)/2024年2月
  • 4000円(本体)/四六判上製320頁
  • 装丁:長田年伸

教育と福祉による子どもへの統一的な保障はいかにしてなしうるか
自給自足の学びを目指して――
非行少年を対象とする入所型の児童福祉施設であり、少年院と児童養護施設の折衷的な役割を担ってきた、児童自立支援施設。その変遷や、就学が義務化された現状を考察する。入所児童に向きあう施設職員や学校教員たち実践者の言説や試みを解き明かし、児童福祉と学校教育のそれぞれの論理や実践が浮き彫りにする問題に、どのように理解し関わろうとしてきたかを探る。
(ISBN 9784861109034)

目次|Contents

序章 教育と福祉の「せめぎあい」の記述に向けて
第Ⅰ部 歴史研究編
第1章 歴史研究概要――施設機関誌の言説分析
第2章 感化院・少年教護院における教育・司法との差異化戦略
第3章 教護院の近代化と学校教育
第4章 「準ずる教育」の終焉、学校教育との調和
第Ⅱ部 フィールド調査編
第5章 フィールド調査概要――X支援施設に着目して
第6章 「準ずる教育」の消失と学校教員の「無力化」
第7章 「社会の風」としての学校教育
終章 「せめぎあい」の調整から生まれる連携・協働の可能性
あとがき
参考文献
初出一覧
索引

著者|Author

高田俊輔(たかだ・しゅんすけ)
上越教育大学学校教育研究科・講師。1987年奈良県生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程単位取得退学。2022年、博士(人間科学)学位取得。東洋大学ライフデザイン学部・助教を経て現職。主要業績に “The relationship between education and child welfare in Japanese children’s self-reliance support facilities” (Contemporary Japan, 30, 2018)、「感化・少年教護実践と『教育的であること』」(『人間教育と福祉』9, 2020)、「教育と福祉のせめぎあい――就学義務化に抵抗する福祉の論理に着目して」(『ソシオロジ』66, 2021)、「教育への抵抗――児童自立支援施設における就学義務化に着目して」(『人間教育と福祉』11, 2022)。

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一般科学教授学綱要―教員養成・授業・研究のための基礎と方向づけ

一般科学教授学綱要

教員養成・授業・研究のための基礎と方向づけ

  • ディートリッヒ・ベンナー(著)、牛田伸一(訳)/2023年7月
  • 5000円(本体)/A5判上製384頁
  • 装丁:長田年伸

学ぶ者の経験や意味は、科学によって一般化できるか――
教えることの開かれた働きは何をもたらすか? 教育/教授することと陶冶/学習することによる知の提示と構築のありようを、教授学の理論・方法・実践として検討し、哲学と科学とが互いに媒介する学問の体系をひもとく。対象や事象の一般化と、この特殊化という両価的な作用とをふまえ、主客を媒介する教授可能性を、知識の数多性と関係づけから方法的に再構成することで捉え直す。また確かさと不確かさを行き来する科学的/日常的な経験とその学との関係を問い、1つのパラダイムや知識形式に位置づけられない、「科学を通した陶冶」の連関を教育の視角から導く。
(ISBN 9784861108204)

目次|Inhaltsverzeichnis

凡例
まえがき
第1章 大学者に関する講義――ヨーロッパとアメリカにおける教授学的な論拠づけと反省の問題史
第2章 一般教育学的かつ一般教授学における基底的な区別
第3章 パラダイムと知識形式――経験、知識、科学、ならびに教授、学習、そして授業の関係
第4章 20世紀のドイツ教育学における科学教授学のアプローチとその発展
第5章 一般科学教授学の構成要素
第6章 具体例
第7章 展望――大学教授学
訳者あとがき
文献一覧
邦訳文献一覧
事項索引
人名索引
著訳者紹介

著訳者|Autor und Übersetzer

【著者】ディートリッヒ・ベンナー(Dietrich Benner)
1941年3月1日ノイヴィートに生まれる。ウィーン大学の哲学者ハインテル(Erich Heintel)の指導を受けて、1965年に博士号を取得。その後ボン大学のデルボラフ(Josef Derbolav)の下で研究助手として研究を継続する。1970年に教授資格論文を提出し、教授資格を取得(ボン大学)。1973年にはミュンスター大学に、東西ドイツの統一後の1991年には、ベルリン・フンボルト大学に招聘される。2009年にフンボルト大学を退職後も、同大学名誉教授として、精力的に研究活動を継続している。ドイツ教育学会(Deutsche Gesellschaft für Erziehungswissenschaft)会長(1990-1994年)、『教育学雑誌(Zeitschrift für Pädagogik)』編集委員長(1996-2001年)、フンボルト大学第四哲学部長(1994-1996年/2002-2006年)などを務める。経歴の詳細はベンナー著/牛田伸一訳『一般教育学――教育的思考と行為の基礎構造に関する体系的・問題史的な研究』協同出版、2014年を参照。

【訳者】牛田伸一(うしだ・しんいち)
1974年2月23日東京都生まれ。創価大学教育学部教授。私費留学(1999年10月-2000年9月ブレーメン大学、2000年10月-2002年3月オルデンブルク大学)ののち、フンボルト大学客員研究員(2013年9月-2014年3月、2021年11月-2022年3月)を務める。主な著訳書に、『トビアスへの26通の手紙(上)』(共訳)第三文明社、2006年、『トビアスへの26通の手紙(下)』(共訳)第三文明社、2006年、『「教育的教授」論における学校批判と学校構想に関する研究――「教授学的学校論研究」の「序説」に代えて』協同出版、2011年、『システムとしての教育を探る』(分担)勁草書房、2011年、『一般教育学――教育的思考と行為の基礎構造に関する体系的・問題史的な研究』協同出版、2014年ほか。

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東日本大震災と子どものミライ

東日本大震災と子どものミライ

  • 橋本惠司(著)/2023年5月
  • 2500円(本体)/四六判並製394頁
  • 装丁:中本那由子

3.11直後、石巻市内の小学校長に着任した著者の、震災前、以後にわたる教育実践記録。止めることのできない教育の営みを考える。
(ISBN 9784861108754)

目次|contents

はじめに

第一章 東日本大震災を乗りこえて
 石巻市北上町の子どもたちとの四年間

第二章 教育実践の記録 その一
 一 子どもたちとの関わりと本のことなど―小学五年生の実践
 二 米と車を追った一年間―小学五年生・社会科の実践
 三 「春のうた」の授業―小学三年生の実践
 四 「かさこじぞう」の授業―小学二年生の実践
 五 思いっきり楽しむ子どもを育てる―稲井幼稚園の子どもたち

第三章 田中正造を追って
 一 田中正造との出会い―日向康先生との時間
 二 渡良瀬の流れ
 補 『林竹二・天の仕事』から考えたこと

第四章 教育実践の記録 その二
 一 版画「田中正造」
 二 「田中正造」の授業

おわりに
初出について
巻末に添えて 著者橋本惠司さんとの四〇年 (横須賀薫)

著者|author

橋本惠司(はしもと・けいじ)
1957年、宮城県牡鹿郡女川町生まれ。宮城教育大学卒。宮城教育大学在学中、横須賀薫、日向康に師事。斎藤喜博、林竹二、田中正造について学ぶ。
1981年 宮城県牡鹿郡雄勝町立雄勝小学校を初任地として主に沿岸部の学校を中心に勤務する。
2011年3月11日 東日本大震災発生。
2011年4月1日 屋上まで被災した石巻市立相川小学校に校長として赴任し、学校の再開と再建に当たる。
2013年 町内で被災した3校が閉校・統合してできた新設校、石巻市立北上小学校の校長として新しい学校づくりに努める。
2015年 4年間の被災地の学校勤務の後、石巻市立稲井小学校に勤務し、退職。
2018~2022年 石巻市立稲井幼稚園に園長として勤務し、41年間の教員生活を終えた。

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ドイツの幼児教育におけるビルドゥング―子どもにとっての学びを問い直す

ドイツの幼児教育におけるビルドゥング

子どもにとっての学びを問い直す

  • 中西さやか(著)/2023年3月
  • 4000円(本体)/四六判上製242頁
  • 装丁:松田晴夫(クリエイティブ・コンセプト)

自らの経験を理解し意味づけていく、幼児期に特有な学びのプロセスを描く
ドイツの幼児教育をめぐる政策動向に顕著に見られるようになった教育観や教育課題を、そこにおけるビルドゥングという言葉の意味を再考することで見直す。子ども自身が主観的な学びをまず培うことの必要性を示し、子どもに見えていることを起点とする学びに向けた幼児教育を提案する。
(ISBN 9784861108686)

目次|contents

序章 なぜ幼児期のビルドゥングに着目するのか
第1章 幼児教育とビルドゥングをめぐる視点の整理
第2章 教育政策における幼児期のビルドゥングの強調
第3章 幼児教育学におけるビルドゥングをめぐる議論
第4章 ビルドゥング・アプローチの理論的枠組み
第5章 ビルドゥング・アプローチによる教育構想の意義と課題
終章 幼児教育におけるビルドゥングが照らすもの
あとがき
引用参考文献

著者|author

中西さやか(なかにし・さやか)
佛教大学社会福祉学部准教授。広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了、博士(教育学)。名寄市立大学短期大学部専任講師、名寄市立大学保健福祉学部専任講師を経て現職。専門は保育学・教育学。主な著書に『保育政策の国際比較――子どもの貧困・不平等に世界の保育はどう向き合っているか』(共監訳、明石書店、2018年)、「保育の質をめぐる世界の動向 ドイツ」『世界の保育の質評価――制度に学び、対話をひらく』(共著、明石書店、2022年)。

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コトのデザイン―発想力を取り戻す

コトのデザイン

発想力を取り戻す

  • 谷内眞之助・山川修(著)/2023年3月
  • 2500円(本体)/A5判並製152頁
  • 装丁:矢萩多聞

「真似(まね)び」と「学(まな)び」は、どうつながっていて、どう異なるのか?
学習者自身が複層的に自由に発想できるよう、ことがらの仕組みや関係性をひもとき、新たに構想するための方法と工夫を紹介。アイデアを生み出し表現するプロセスを培うことで、それを体験する楽しさや多様な意義をあらわす。

尾登誠一(東京芸術大学名誉教授)氏推薦!
――自己の視点に立って課題の本質を発見するデザイン思考は、①観察・共感、②定義、③着想、④試作、⑤テストの5段階思考プロセスを踏襲し、創造的問題解決力を獲得させる。本書は、普段の生活から発想するコトのデザインの啓蒙書といえる。

(ISBN 9784861108556)

目次|contents

はじめに
第1章 なぜ教育にコトのデザインが必要か
第2章 コトのデザインとは
第3章 コトのデザインを授業のなかに組み込む
第4章 発想の基本
第5章 コトのデザイン演習
おわりに
参考文献
索引

著者|authors

谷内眞之助(たにうち・しんのすけ)
所属:safeology 研究所。専門:プロダクトデザイン、デザインコーディネート、発想論。経歴:東京芸術大学美術研究科大学院デザイン専攻修了。芸術学修士。東洋ガラスマーケティング部を経て、神戸芸術工科大学附置芸術工学研究所にてデザインの発想の研究を行う。神戸芸術工科大学大学院、神戸女学院大学、神戸松蔭女子大学、金沢美術工芸大学の非常勤講師。福井工業大学デザイン科教授を退任後、福井県立大学にて非常勤講師として「コトのデザインと発想」を担当。現在、safeology 研究所にて「デザインの発想」を担当、オンラインセミナーを実施している。ガラスびん、ガラス食器のデザイン及び企画、ことば想像力開発プログラムTAAT、発見立て発想法(CDROM含む)の研究出版、地域おこしの一環として間伐材アートのデザイン制作、アートビアガーデンの制作及びコーディネートに携わる。神戸ビエンナーレ実行委員会委員及びディレクターを務める。
山川修(やまかわ・おさむ)
所属:福井県立大学学術教養センター教授。専門:学習科学、教育工学。経歴:名古屋大学大学院理学研究科物理学専攻終了。理学博士。その後、高エネルギー物理学研究所、日本ビジネスオートメーション(現、東芝情報システム)、福井県立短期大学を経て2007年より現職。現在、自律的学習者をささえる内発的動機づけの大本にある「安心さ」に興味を持ち、社会情動的スキルを向上させる観点からの実践と理論化に取り組んでいる。

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ディープ・アクティブラーニングのはじめ方―つながりのなかに主体性を取り戻す

ディープ・アクティブラーニングのはじめ方

つながりのなかに主体性を取り戻す

  • 山川修・早川公(著)/2023年3月
  • 2200円(本体)/A5判並製136頁
  • 装丁:矢萩多聞

地域社会や身近にある様々な問題に向かい合うとき、
どのように自ら探索し解決策を構想するのか?

学習者自身が多角的に問題を解決できるよう、ディープ・アクティブラーニングという学習活動として「問いを立てる」ことと「信頼関係を創る」ことの2つの要素を採り入れ、新たな方法と考えの枠組みを提案する。

松下佳代(京都大学大学院教育学研究科教授)氏推薦!
――地域PBL×デザイン思考で、ディープ・アクティブラーニングという理念に確かなかたちを与えた1冊。学生が協働で地域課題に取り組みながら、自律的学習者に育っていくためのヒントとツールに溢れている。

(ISBN 9784861108549)

目次|contents

はじめに
第1章 ディープ・アクティブラーニングとは何か
第2章 つながりづくり(リーダーシップ)
第3章 問いの育み(デザイン思考)
第4章 授業設計と実践
第5章 評価方法
第6章 授業設計の基礎となる理論
第7章 地域PBLをオンラインで実施する
おわりに
参考文献
索引

著者|authors

山川修(やまかわ・おさむ)
所属:福井県立大学学術教養センター教授。専門:学習科学、教育工学。経歴:名古屋大学大学院理学研究科物理学専攻修了。理学博士。その後、高エネルギー物理学研究所、日本ビジネスオートメーション(現、東芝情報システム)、福井県立短期大学を経て2007年より現職。現在、自律的学習者をささえる内発的動機づけの大本にある「安心さ」に興味を持ち、社会情動的スキルを向上させる観点からの実践と理論化に取り組んでいる。
早川公(はやかわ・こう)
所属:大阪国際大学准教授、FD センター長。専門:文化人類学、まちづくり論、地域志向教育論。経歴:筑波大学大学院人文社会科学研究科修了。博士(国際政治経済学)。大学院在学時につくば市北条地区のまちづくり活動に関わりながら研究を実践。民間企業勤務後大学教員となり、宮崎、福井、大阪で地域志向教育(Commmunity Based Learning)に携わってきた。現在は、文化人類学の方法を社会に実装する方法について研究している。主著に『まちづくりのエスノグラフィ』(春風社、2018 年)、「地域志向教育における主体性の布置――中動態を手掛かりとして」(関係性の教育学、19 巻、2020 年)など。

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フンボルトの陶冶理論と教育改革―学問中心カリキュラムの再考

フンボルトの陶冶理論と教育改革

学問中心カリキュラムの再考

  • 宮本勇一(著)/2023年3月
  • 6000円(本体)/A5判上製552頁
  • 装丁:矢萩多聞

学校教授の最高原理とは何か、
それは世界の見方――世界観――を自らの内より生み出すことである
人間形成と学問を結ぶもの
W・v・フンボルトとは何者だったのか――フンボルト研究史150年の歴史に新たな像をきざむべく、19世紀初頭のプロイセン教育改革において、人間形成思想(陶冶理論) に基づいて学校教授のヴィジョンを示し、教育改革のプロジェクトを展開したフンボルトの思考と活動の足跡をたどる。人間は世界と言語的、美的、歴史的、身体的、数学的側面から方法的に対峙する。その「知の様態」としての学問という思考様式から、学校教育と教育改革を問い直す。
(ISBN 9784861108426)

目次|contents

まえがき
序論 新たなフンボルト像を求めて
第一部 陶冶理論の生成と展開
第一章 世界との方法的対峙としての陶冶理論
第二章 陶冶の政治-社会的次元
第三章 諸学問の探究
第二部 学校教授の構想
第四章 プロイセン教育改革の歴史的背景と学校教育の制度論的規定
第五章 学校教授の「最高原理」
第六章 ツェラー実践とフンボルトの教授学的洞察
第三部 教育改革のプロジェクト
第七章 フンボルトにおける教育を「改革」することの思想と行政改革――独自性・多様性・相互作用
第八章 学術委員会の設置と教育課程の審議過程
第九章 イヴェルドン教員派遣政策
第十章 教育改革論争点としての「教育的教授」
結論 学問中心カリキュラムの再考
引用参考文献
あとがき
初出一覧
資料(1.フンボルトの生涯/2.プロイセン教育改革の重要政策・文書の策定年表)

著者|author

宮本勇一(みやもと・ゆういち)
1991年、東京都大田区生。広島大学大学院人間社会科学研究科助教。広島大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。広島大学教育ヴィジョン研究センター(EVRI)教育研究推進員を経て2021年より現職。専門は教授学説史、カリキュラム、教育方法学。著書に Lesson Study-based Teacher Education(共著、Routledge、2021 年)、Unterrichtsforschung und Unterrichtspraxis im Gespräch: Interkulturelle und interprofessionelle Perspektiven auf eine Unterrichtsstunde(共著、Klinkhardt、2022 年)、論文に Wilhelm von Humboldt’s Bildung theory and educational reform: reconstructing Bildung as a pedagogical concept. Journal of Curriculum Studies. 84(1), 1-18(2021-22年)、Intercultural Collaborative Lesson Study between Japan and Germany. International Journal for Lesson and Learning Studies, 10(3), 245-259(共著、2021 年)、「プロイセン教育改革期の教育改革論争点としての「教育的教授」――グラッフとフンボルトの改革案を中心に」『教育学研究』第88 巻、2021 年(日本教育学会研究奨励賞)、「フンボルトの一般陶冶論の教授学的再構成――「学問的な見方」の固有性と相互関連性に着目して」『教育方法学研究』第43 巻、2018 年(日本教育方法学会研究奨励賞)など、訳書に「〔翻訳〕歴史的/体系的――教育史学における方法論争へのコメンタール」(共
訳、『教育科学』第33 巻、2022 年)など。

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討議倫理と教育―アーペル、ヨナス、ハーバーマスのあいだ

討議倫理と教育

アーペル、ヨナス、ハーバーマスのあいだ

  • 丸橋静香(著)/2023年2月
  • 3900円(本体)/四六判上製288頁
  • 装丁:長田年伸

討議という倫理は、どのように自らや互いを支えるか?
意のままにならないものへの応答――
アーペルによって提唱され、ハーバーマスによって定式化された道徳理論である討議倫理学を、言語論的転回の意義を踏まえ、教育実践論的に展開。そのうえで、ヨナスの責任論を契機とするアーペルの共同責任論の批判的検討を基に、討議は論理的思考の外部である〈他者〉によってこそ可能となるという逆説性を指摘することで、教育の倫理を論じる。言語論的転回の徹底に加え、他者論的転回の必要性という視座から、合意を目指すコミュニケーション方略としての討議倫理学の妥当性・可能性を教育学の立場から新たに示す。
(ISBN 9784861107726)

目次|contents

序章 問題関心と研究の課題――討議倫理学と教育学
第一節 問題関心――言語論的転回の徹底と他者論的転回の必要性
第二節 本研究の対象――なぜアーペル討議倫理学か
第三節 研究の課題と方法
第四節 先行研究の検討
第五節 本書の構成
第一章 アーペル討議倫理学の基本枠組――一九七〇年代の議論を中心に
はじめに
第一節 アーペル討議倫理学の背景
第二節 超越論的語用論的討議倫理学
おわりに
第二章 アーペル討議倫理学の責任論――ヨナス責任論との比較
はじめに
第一節 ヨナスの責任論の背景
第二節 ヨナスの責任論
第三節 未来倫理としての討議倫理学の優位――ヨナスに対するアーペルの批判
第四節 アーペルの未来倫理――討議能力を持たないものへの配慮義務の根拠づけ
おわりに
第三章 現代社会における責任性とその形成――アーペルの「共同責任」概念を手がかりに
はじめに――近代的個人主義的責任概念の限界
第一節 教育学における責任性――ドイツ教育学の議論から
第二節 今日的な責任性――アーペルの「共同責任」概念を手がかりに
第三節 責任性の形成可能性
第四節 相互主体的対話実践による責任性の形成
おわりに
第四章 超越論的語用論的な討議倫理学の教育実践への適用――相互主体的対話実践を可能にする手立て(1)
はじめに
第一節 討議実現に関するドイツ批判的教育学議論の問題点
第二節 討議倫理学における「適用問題」
第三節 ニケの「道徳の現実的討議理論」にもとづく教育構想
おわりに――考えられる批判と討議倫理学に関する教育学的研究の課題
第五章 言語能力の発達段階を踏まえた討議主体形成――相互主体的対話実践を可能にする手立て(2)
はじめに
第一節 討議倫理学における討議
第二節 討議能力の発達段階と子どもの区分
第三節 大人-子ども間の討議
おわりに
第六章 ハーバーマス討議倫理学の限界が示唆する道徳教育の構想原理――教育学における討議倫理学研究の他者論的転回(1)
はじめに――ハーバーマス討議倫理学の限界を問うことの教育学的意味
第一節 ハーバーマスにおけるオースティン言語行為論受容の検討
第二節 ハーバーマスの承認論――テイラーの承認論との比較から
第三節 道徳教育の原理――「差異の原理」/「平等の原理」
おわりに
第七章 アーペル討議倫理学の逆説的構造が示唆する教育の倫理――教育学における討議倫理学研究の他者論的転回(2)
はじめに
第一節 対称的関係に立脚する倫理構想としてのアーペル討議倫理学
第二節 「共同責任」概念再論――ロゴスの〈他者〉という観点から
第三節 「共同責任」概念の教育学的意義
おわりに
終章 アーペル討議倫理学の教育学的意義
第一節 本研究のまとめ
第二節 教育学的帰結
第三節 残された課題
参考文献
あとがき
事項/人名索引

著者|author

丸橋静香(まるはし・しずか)
一九七三年長崎県生まれ。広島大学教育学部教科教育学科卒業。広島大学大学院教育学研究科博士課程後期単位取得退学。島根大学講師、同准教授を経て、現在島根大学大学院教育学研究科教授。博士(教育学)。教育哲学専攻。主な著書・論文に、「K・-O・アーペルの討議倫理学における『共同責任』概念の教育学的意義――H・ヨナスの責任原理への批判的応答の検討をとおして」(『教育哲学研究』第一一三号、二〇一六年)、『教育的関係の解釈学』(共著、東信堂、二〇一九年)ほか。

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留学のための異文化トレーニング―知る、共に学ぶ、実践する

留学のための異文化トレーニング

知る、共に学ぶ、実践する

  • 勝又恵理子(著)/2023年2月
  • 3000円(本体)/A5判並製172頁
  • 装丁:長田年伸

近年の海外留学における「トレーニング」と「サポート」の重要性について、異文化コミュニケーションの視点から解説。留学前、留学中、帰国後の時間の流れに沿い、ケーススタディとすぐにできる実践法を紹介する。「留学あるある」への処方箋となる一冊。(ISBN 9784861108402)

目次|contents

はじめに

第1章 海外留学に必要なスキルとは
1.1 アクティブ・ラーニングとしての留学
1.2 異文化トレーニング
1.3 留学で身に付くスキル
1.4 留学相談を受ける側のスキル
1.5 留学の種類

Column1 異なる教育方法

第2章 留学前トレーニングの目的と方法
2.1 留学前の準備
2.2 コミュニケーション学
2.3 異文化適応のプロセス
2.4 留学前研修を受けた学生の感想・エピソード

Column 2 留学する大学の決め方

第3章 留学中のサポート・相談
3.1 サポートシステムの在り方
3.2 異文化理解とは
3.3 三つの習慣
3.4 留学中の相談実例
3.5 留学を成功させるために

Column 3 サポートする側のトレーニングの重要性

第4章 帰国後トレーニングの目的と方法
4.1 帰国後の問題点
4.2 帰国後研修を受けた学生の感想・エピソード
4.3 アンラーニングの重要性
4.4 帰国後の言語の維持と向上
4.5 就職活動について

Column 4 大学院・博士課程留学時のサポートグループ

第5章 新しい留学とオンライン国際交流
5.1 近年の留学の傾向
5.2 短期留学事例の分析から
5.3 オンライン留学と国際交流

Column 5 学生が推薦状を依頼する際に気を付けること

謝辞

参考文献一覧

索引

著者|author

勝又恵理子(かつまた・えりこ)
青山学院大学国際政治経済学部国際コミュニケーション学科准教授。専門は、異文化コミュニケーション、異文化トレーニング、COIL型教育、アクティブラーニング、プレゼンテーション。

高校3年時に交換留学でアメリカへ渡り、そのまま現地の高校を卒業。ヒューストン大学クリアレイク校多文化学科修士課程修了。クレアモント大学院大学&サンディエゴ州立大学大学院教育学科博士課程修了 (Ph.D. in Education)。卒業後はサンディエゴ州立大学で教える。日本に帰国後は明治大学、桜美林大学で非常勤講師を務めた後、現職。大学、企業などで海外留学、海外赴任、異文化コミュニケーション、教員養成のためのトレーニングに携わる。

主な著書に『Intercultural Communication: A Reader』(2008年、共著 、Wadsworth Cengage Learning)、『プレゼンテーションの基本 協働学習で学ぶスピーチ──型にはまるな、異なれ!』(2018年、共著、凡人社)、『アクティブラーニングで学ぶコミュニケーション』(2019年、共編著、研究社)など。

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